| | ■■第665回QLDボード句会「開句」■■ ---------------------------------------
立体の富士山見えて冬の晴
新巻をどこに吊るそう3DK
手付かずの雪掻き分けて墓域まで
湯たんぽや旅に出る人残る人
待望のカレーうどんや窓の雪
初句会淡い放心見透かさる
セーターにアルファベットの頭文字
きりたんぽ賞味期限のない暮らし
あやとりの四段はしごや日脚伸ぶ
薄氷を撥ねて車の走り去り
直角に曲がる都会の冬の風
山茶花や点となりゆく路線バス
捨て猫と目が合ふ寒の雨の中
腹の虫熱々燗でしずめけり
絨毯に積木の城の崩れをり
大寒やセンター試験へ馳せる道
一列に乗り込むバスや春近し
カラカラの強風あふりカラーマスク
星型の人参煮ゆるシチューかな
裏庭の梯子そのまま雪しんしん
寒肥を入れ休ませる黒き土
着ぶくれて木霊の国に迷い込む
雪の予報に断りし美容院
ジャムを煮る暮色の匂ひ春隣
ストーブで尻尾の先を焦がす猫
地下街に降り着て冬の貌を解く
定刻に来る税理士や春隣
--------------------------------------- 以上です。 ※出句者数9名 出句総数27句
出句者(敬称略) こひつじ,クリトン,ヤチ代,亜紀,越冬こあら,鶴子 泥亀,未貴,野木編
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