[QLD句会録棚]
第 96 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成9年2月16日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
096-01 みいちゃんの赤い鼻緒に日脚伸ぶ
096-02 強東風や空き地の多き町に住む 浮動甘納豆 6 日常・早香・子々・破れ鐘・いづみ・こひつじ
096-03 梅の香や風にただよふ散歩道
096-04 閉め足りぬ蛇口のたたく鼓冴ゆ いづみ 5 中ちゃん・樽金・あこちゃん・あれふ・クリトン
096-05 挿木して今宵熱もつ薔薇かな ハードエッジ 1 九鈴ちゃん
096-06 寒牡丹花ことばには意味はない
096-07 手水鉢目白押し合い羽洗ふり
096-08 駅毎に二月半ばの梅便り 破れ鐘 2 かるちゃん・勝坊
096-09 春眠のまぶたに妖精の重さ じゅん 6 早香・シグナスX−1・ちりお・ハードエッジ・あれふ・クリトン
096-10 岩礁の海豹笑ひ顔に見ゆ Yumi 1 子々
096-11 二月来て一日毎に日の昇る
096-12 句集てふ不可思議なもの春の闇
096-13 寒明けの豆腐二丁を見比べる 浮動甘納豆 2 中ちゃん・越冬こあら
096-14 春隣頑張れともう言わないで あこちゃん 5 大場画餅・野浮・Yumi・越冬こあら・ハードエッジ
096-15 大試験中央棟にて小論文
096-16 春浅し浮気男にキスマーク
096-17 言ふべきか言はざるべきか歯に青海苔 シグナスX−1 1 じゅん
096-18 浅き春指輪の先に見えしもの
096-19 雪焼や有給休暇使ひ果つ
096-20 赤々と尾燈引き連れ朧月 越冬こあら 1 樽金
096-21 薄氷の踏みしだかれし通学路 中ちゃん 2 野浮・子々
096-22 雛飾る2DKの大騒ぎ じゅん 5 日常・勝坊・破れ鐘・いづみ・こひつじ
096-23 思ひ出はまるめて捨てよ雪割草 シグナスX−1 2 早香・じゅん
096-24 にぎやかな春の小川となりにけり
096-25 空つ風子は野ねずみを見たと言ふ
096-26 冬尽きてヒトと皿だけ食べ残す 日常 2 浮動甘納豆・Yumi
096-27 ジャンパーの革にむせをる立見かな いづみ 1 蜆汁
096-28 我を離れ蝶々を追うて行く子かな
096-29 起こすなよ春のうまいは絶えるまじ
096-30 浅き春玉子サンドの切り口に ちりお 5 大場画餅・蜆汁・あこちゃん・越冬こあら・ハードエッジ
096-31 空晴れてけふなおちやんは大試験 九鈴ちゃん 1 あこちゃん
096-32 立ちて溶けまた立ちて溶け霜柱
096-33 ことごとく時計狂ひて春の風邪 ちりお 5 中ちゃん・大場画餅・野浮・シグナスX−1・あれふ
096-34 婆(ばば)しやがむ市街化農地春浅し 中ちゃん 1 日常
096-35 秩父より雲がちぎれ来るしゃぼん玉 樽金 2 破れ鐘・いづみ
096-36 ちやん付けで母を呼ぶ叔母春炬燵 ハードエッジ 6 中ちゃん・野浮・シグナスX−1・かるちゃん・あこちゃん・Yumi
096-37 猫の恋負けし雄猫すごすごと
096-38 大試験果つや黄色き花匂ふ
096-39 吸って吹き亦吹くハーモニカの春 越冬こあら 1 浮動甘納豆
096-40 冬日向かすかに温む文庫本 蜆汁 3 樽金・勝坊・たんこ
096-41 麦踏みや踏まれて弱くなるわたし こひつじ 1 蜆汁
096-42 かまくらに灯ともるころや細雪 中ちゃん 1 たんこ
096-43 重ね着で小山作りて湯殿かな ちりお 5 日常・大場画餅・勝坊・浮動甘納豆・いづみ
096-44 わが死後はきつと風花空の色
096-45 飼犬に見上げられたり冬帽子 勝坊 2 大場画餅・破れ鐘
096-46 鵯の荒らせし畑に日の静か
096-47 冴えかへる地下街の朝みな無口 クリトン 2 かるちゃん・越冬こあら
096-48 つくばひて父と拾ひぬ福の豆 子々 1 じゅん
096-49 梅咲いてある日城下の小日溜まり 破れ鐘 1 たんこ
096-50 夜の迫る雪原列車の鳴咽かな
096-51 春寒し電話も鳴らず居残りぬ クリトン 1 勝坊
096-52 余寒なほ一歩近付く世紀末 野浮 1 クリトン
096-53 すれ違う袂にかほる梅の花
096-54 妻の風邪身にしみじみと思ひ知る
096-55 石段の始めは蔦の芽を跨ぎ 日常 9 中ちゃん・シグナスX−1・かるちゃん・蜆汁・ちりお・あこちゃん・浮動甘納豆・Yumi・九鈴ちゃん
096-56 柩出づ冬の空蝉縋る軒 子々 1 いづみ
096-57 立春や別れし人を忘れられじ
096-58 愛情のカケ一つ無しチョコレート クリトン 2 早香・ちりお
096-59 友逝くや小春日和に冷えており
096-60 梅寒し問診票のはいに丸 いづみ 4 ちりお・越冬こあら・ハードエッジ・こひつじ
096-61 春光や貨物列車が動き出す 樽金 3 九鈴ちゃん・破れ鐘・あれふ
096-62 酌み交わす一夜の雪の名残かな 破れ鐘 1 たんこ
096-63 春時雨無声映画のごときかな こひつじ 1 あれふ
096-64 大伽藍護摩経響く淑気かな 勝坊 1 クリトン
096-65 中程の窪む砥石や寒明くる 野浮 5 樽金・ちりお・子々・Yumi・九鈴ちゃん
096-66 連結の貨車ぎしぎしと寒夜かな 蜆汁 1 野浮
096-67 一ぬけて二ぬけ三ぬけ雪こんこん 野浮 4 シグナスX−1・浮動甘納豆・九鈴ちゃん・こひつじ
096-68 アルバムに載りし級友落第す
096-69 豆撒くもチョコで悪魔を娘が誘い 日常 2 かるちゃん・クリトン
096-70 蕪炊く母の少ぅし近づく夜 早香 1 子々
096-71 斑雪村先生只今往診中
096-72 サクラサク子に束の間の休みかな かるちゃん 1 こひつじ
096-73 ままははのすねしろきかな君子蘭 シグナスX−1 1 蜆汁
096-74 一姫や二姫三姫ひなまつり こひつじ 4 日常・樽金・たんこ・じゅん
096-75 大枯野棒がいつぽんありました あれふ 3 早香・じゅん・ハードエッジ

[第95回]  [第97回]

[本サイトのテキスト・画像等の無断複製使用は禁止]