御褒美色紙

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QLD句会で最高得点を獲得した俳句の
御褒美色紙を展示しております。


どうぞ皆様、ごゆるりと御鑑賞下さい。
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第800回最高得点句 永き日の少年ジャンプ回し読む 亜紀
第799回最高得点句 遠足の子らにライオン欠伸する 泥亀
菜の花や干支の根付がゆれている 未貴
春雨に一人を拾う山のバス 泥亀
食材の調達は此処春の土手 亜紀
春雨や観葉多肉らの陰謀 越冬こあら
卒業す心配の種尽きぬ子が こひつじ
永き日やレポート用紙にまづ日付 亜紀
白梅や正座崩してまだ立てず 順之介
第798回最高得点句 向上心ふやかしている春炬燵 らくだ
第797回最高得点句 みな空を向きたるものの芽のかたち 亜紀
第796回最高得点句 薄氷を軽く砕いて車椅子 ヤチ代
春浅し個々の青果にポップ文字 ヤチ代
青鬼の下がり眉毛や節分会 順之介
第795回最高得点句 冬ぬくし歩いて行ける目的地 亜紀
寒に入る自動改札音短か 未貴
青年の不機嫌な背に冬の月 泥亀
第794回最高得点句 太筆の穂先をほぐす寒の水 こひつじ
第793回最高得点句 落ちている手袋よけて人の波 らくだ
湯の柚子に本当のこと打明ける ゐてふ
第792回最高得点句 望郷の色にふろふき煮詰まれり 未貴
第791回最高得点句 一葉忌ブックエンドの木目美し 未貴
令和はや五年も終る冬夕焼 順之介
短日や人数分のパイプ椅子 越冬こあら
第790回最高得点句 トランポリン跳んで近づく小春空 亜紀
地下鉄へ降りる階段大熊手 ヤチ代
がま口の小銭を減らす小春かな こひつじ
第789回最高得点句 晩秋や万人同じ星の上 越冬こあら
後の月可もなく不可もなき余生 越冬こあら
蔦かづら通学路であり通勤路 ヤチ代
爽涼の日比谷に人を待たせけり 順之介
手のひらに石の丸きを乗せ秋思 亜紀
ポケットの団栗ともに洗濯機 こひつじ
診療所帰りとぼとぼ秋の暮 クリトン
第788回最高得点句 栗飯や手間を惜しまぬ母の味 こひつじ
栗飯や男ばかりの大食堂 越冬こあら
第787回最高得点句 秋色や夫唱すれども婦随せず 越冬こあら
耳鳴りの隙間を埋める秋の声 ゐてふ
ブルドッグの尻尾短し草の絮 亜紀
第786回最高得点句 水澄むや弦の調べに聞き覚え 越冬こあら
脇息に置かれし肘や秋深し ヤチ代
第785回最高得点句 息災を詰めし林檎の届きけり 泥亀
灯台の名前も知らず秋の浜 順之介
第784回最高得点句 手は波のうねりを真似て盆踊 未貴
第783回最高得点句 飲みものを選ぶささやき葭簀茶屋 順之介
水槽に波風立てず金魚棲む こひつじ
第782回最高得点句 帰省する度縮む街縮む空 越冬こあら
第781回最高得点句 水母この海原ゆけば戦火濃し 未貴
第780回最高得点句 即席の麺を待つ間の麦茶かな ヤチ代
植物に話しかけてる夏帽子 順之介
第779回最高得点句 釣堀や風と俺との自由席 泥亀
第778回最高得点句 いそいそと朝から冷やす麦酒かな ゐてふ
第777回最高得点句 朝顔を蒔いて硬めの茹で卵 未貴
聖五月ピエロの青き片涙 未貴
親子にもちょっとの遠慮豆ごはん こひつじ
第776回最高得点句 この町で大人になつて柏餅 亜紀
第775回最高得点句 朧月鎮痛剤の効いてきし ヤチ代
第774回最高得点句 ちょい飲みのはしご三軒日永かな 順之介
再放送また見てしまふ日永かな 亜紀
永き日の椅子順繰りに人がくる 未貴
予定は入れぬ土曜日の万愚節 ヤチ代
延々とシュレッダーする日永かな らくだ
謎の土器出土の村の春祭 ゐてふ
第773回最高得点句 イーゼルを立てれば匂う春の土 未貴
第772回最高得点句 春雷や音楽室といふシェルター 順之介
第771回最高得点句 朧夜や母の小言の様な本 越冬こあら
春コート負けぬと決めて歩き出す 順之介
第770回最高得点句 キオスクの消えし駅頭春浅し 亜紀
ぎこちなく数字入力して余寒 亜紀
第769回最高得点句 臘梅やうれしいことを数えよう らくだ
第768回最高得点句 初句会一輪挿しを四か所に ヤチ代
第767回最高得点句 失恋のように手袋右なくす 未貴
冬の樹や「寡黙な人」は誉め言葉 越冬こあら
第766回最高得点句 日短し疲れのたまる足の裏 らくだ
足湯するだけのプチ旅冬紅葉 未貴
方言のんだんだだっちゃのっぺ汁 未貴
第765回最高得点句 一茶の忌弁当足らぬ騒ぎかな 順之介
雨音に二度寝勤労感謝の日 順之介
第764回最高得点句 冬の月みんな何かに生かされて 未貴
第763回最高得点句 取敢えず道なりに来て吾亦紅 越冬こあら
骨太の土器に一輪野紺菊 未貴
一生の旅の途中や雁渡る 順之介
第762回最高得点句 日を重ねいのち飴色つるし柿 未貴
第761回最高得点句 免許証の悪人顔や秋日和 順之介
飛び石はをんなの歩幅こぼれ萩 未貴
水引草日陰が好きなわけじゃない らくだ
野の墓に日の温みあり彼岸花 泥亀
酔芙蓉この時間まだ素面です ヤチ代
第760回最高得点句 見える傷見えない傷や衣被 ヤチ代
爽やかにワイングラスは目の高さ ヤチ代
第759回最高得点句 香り良き石鹸を買ふ夢二の忌 順之介
第758回最高得点句 秋蝉や余さず生きる他に無し 越冬こあら
朝顔の鉢の重たき通学路 ゐてふ
第757回最高得点句 白南風や坂下るとき飛べそうな らくだ
合歓の花脚立を畳む音響く ヤチ代
ハンカチを伸ばす余熱の冷めるまで 順之介
第756回最高得点句 意味深な寝言を放つ昼寝人 ゐてふ
第755回最高得点句 東京の夜の白さや百合の花 亜紀
産声の勢ひに似る雲の峰 亜紀
晩夏光病院坂で成す決意 越冬こあら
第754回最高得点句 手土産に枝ごともらう枇杷たわわ らくだ
第753回最高得点句 月涼し宇宙のどこかのアミノ酸 順之介
第752回最高得点句 入梅や豆苗の茎右往左往 こひつじ
第751回最高得点句 休日は船とゐるらしソーダ水 順之介
信仰の島へ立夏の風と波 未貴
第750回最高得点句 鉄棒の後ろ回りやチューリップ ヤチ代
第749回最高得点句 花薊午後の授業をすっぽかし 越冬こあら
第748回最高得点句 潮の香を肺腑に満たす磯開き らくだ
山葵田やバス降りて徒歩五十分 ヤチ代
第747回最高得点句 陽炎や川の向こうの牛揺れる ゐてふ
ホルン吹く少年の胸風光る 泥亀
ほとほとと椿落ちたる鶏舎跡 順之介
第746回最高得点句 犬猫のゆまり受けたる酸葉かな ゐてふ
また一つ空き地となりし酸葉かな 亜紀
遅くきて早く帰され春の風邪 順之介
第745回最高得点句 水仙をどかつと咲かせ駄菓子店 泥亀
梅一輪夫婦の会話ぽつりぽつり こひつじ
春遅々として返せないスペアキー らくだ
雪降つて迷路めきたる帰り道 亜紀
第744回最高得点句 公魚の輝く日和余呉の湖 泥亀
第743回最高得点句 欠員の続くシフトや雪催 らくだ
第742回最高得点句 平凡に生きる難儀よ福寿草 こひつじ
置き去りの自転車数多雪の夜 亜紀
第741回最高得点句 数へ日の一人一人の歩幅かな 順之介
第740回最高得点句 てにをはを決めかねてゐる湯ざめかな 未貴
第739回最高得点句 生まれたる家はもう無き枇杷の花 ヤチ代
第738回最高得点句 沈香の仄かに薫る神渡し ゐてふ
女学校の話幾度も木の葉髪 こひつじ
浅漬を食むや和風の音たてて 未貴
浅漬をばりばり噛んで妻は留守 泥亀
荒星や褐色の湯に身を沈め 順之介
第737回最高得点句 積ん読の上に檸檬を置いてみる ゐてふ
誰も手を出さぬ蜜柑や村静か クリトン
幸せの沈黙にゐて秋うらら 順之介
第736回最高得点句 蓑虫のすそのほつれて吹かれをり らくだ
積む薪の切り口匂ふ寒露かな 未貴
天高しけふの割り箸真っ二つ こひつじ
蓑虫や単身赴任のワンルーム ヤチ代
第735回最高得点句 蒸かし藷けふと明日へ割り一人 未貴
第734回最高得点句 丸き岩踏む靴底や水の秋 亜紀
鍋底の焦げを落として秋入日 順之介
第733回最高得点句 霊泉の底のかわらけ秋澄めり 順之介
第732回最高得点句 相棒は敵役なり村芝居 ヤチ代
第731回最高得点句 蝉時雨ぐんぐん伸びる棒グラフ 未貴
第730回最高得点句 雲の峰老いて小さくなる歩幅 越冬こあら
夜濯や明日の予定はキャンセルに らくだ
焼酎や島唄歌ふ声の艶 ヤチ代
第729回最高得点句 百日紅会えば会ったでまた小言 越冬こあら
第728回最高得点句 水無月の大樹に水の音を聞く 亜紀
第727回最高得点句 一輪のガーベラのため花瓶買ふ ゐてふ
第726回最高得点句 送迎のバスは桃色梅雨晴間 ヤチ代
第725回最高得点句 糠床の匂ひ手に染む迎へ梅雨 ゐてふ
第724回最高得点句 夏に入る坂の手前でギアを変え らくだ
第723回最高得点句 ふらここを降りて地球の人となる 泥亀
第722回最高得点句 救急箱補充点検花曇 らくだ
叡山の風をとらえし武者の凧 泥亀
第721回最高得点句 啓蟄や玩具箱よりオートバイ 泥亀
駆け出せばてんでばらばら野の遊び こひつじ
第720回最高得点句 七癖のひとつは父似味噌田楽 未貴
田楽の味噌の三種やガード下 亜紀
第719回最高得点句 クレーンの角度自在や風光る 亜紀
第718回最高得点句 里山のスローライフや蝌蚪育つ 未貴
散乱の知育玩具や春の昼 ヤチ代
第717回最高得点句 かさぶたのような冬芽の育ちたる らくだ
第716回最高得点句 冬深しぴえんは辞書にない言葉 越冬こあら
竹馬や長兄次兄に支へられ 順之介
竹馬に乗る子乗れぬ子乗らない子 ゐてふ
第715回最高得点句 閉店の一言の謝辞冬の暮 まぐのりあ
第714回最高得点句 カルデラと謂ふ神々の焚き火跡 ゐてふ
第713回最高得点句 クリームを肘まで伸ばす冬の朝 ゐてふ
湖は宇宙のしずく寒月光 泥亀
第712回最高得点句 ときめかぬ服を手放す時雨かな こひつじ
鷹の眼に鷹匠の腕一直線 こひつじ
第711回最高得点句 月光が操る夜の時間軸 越冬こあら
野仏の湯呑み欠けをり冬はじめ まぐのりあ
第710回最高得点句 村相撲扁平足の土俵入り 野木編
第709回最高得点句 川原から世界平和へ芋煮会 ゐてふ
第708回最高得点句 浮御堂燭奉る無月かな 泥亀
第707回最高得点句 梨といふ水の個体の皮を剥く こひつじ
第706回最高得点句 青磁器に切り口揃ふ新豆腐 まぐのりあ
第705回最高得点句 バッテリーゼロとなりたる熱帯夜 亜紀
風の出て一途に染まる酔芙蓉 未貴
第704回最高得点句 香水の小さき瓶の指定席 亜紀
第703回最高得点句 ほとんどはこぼす目薬つりしのぶ らくだ
山清水岩の窪みの一円玉 野木編
キッチンにひと日の余白胡瓜もみ 未貴
第702回最高得点句 虹消えて落日残る石切場 まぐのりあ
第701回最高得点句 日に二便バスを待ちをり青田風 まぐのりあ
第700回最高得点句 便箋に程良き余白風薫る あこちゃん
鉄板に放つ玉子や聖五月 亜紀