十七茶

■■第837回ＱＬＤボード句会「開句」■■
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寝違への真横をすいと蜻蛉かな

底値また上昇したる青蜜柑

今さらに子育て本や長き夜

秋の宵昔話に光る牙

秋灯や余る残るの違ひとは

満月や昭和歌謡をなぞる針

颱風や三越地下に灯り満つ

喫煙所並んで待って九月かな

蟷螂や剪定鋏の先の貌

情報の過多に溺るる泡立草

雨晴の兼用日傘に雫かな

散歩道毬の被った栗の落ち

我の餌にお辞儀をしつつ鹿のよる

手のひらに馴染むいぼいぼ蔓茘枝

はや出たる新米を買う給料日

一角はすすきのための風が吹く

水の季語探して居たる長夜かな

犬連れて母校まで行く残暑かな

秋の山その境への線路かな

身にしむや縁切護符の赤き文字

神楽女の玉砂利を踏む霧の中

ぶりかえす三十五度へ法師蝉

栗落ちて山の木霊へ応えたる

釣瓶落し本を小脇に急ぐなり

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以上です。
※出句者数8名　出句総数24句

出句者（敬称略）
こひつじ,らくだ,クリトン,ヤチ代,亜紀,越冬こあら
順之介,未貴

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