■■第843回QLDボード句会「開句」■■ 投稿者:こひつじ 投稿日:2025/11/30(Sun) 07:04 No.27318
■■第843回QLDボード句会「開句」■■ ---------------------------------------
霜の夜や人形焼のひとり欠け
諦めてけふもあしたも落葉掃き
手鏡をかざし冬日を集めけり
陽の当たる冬木のちょっとうれしそう
自転車とキャリーケースの冬田道
さまざまな言語の聞こゆ紅葉狩
空欄は空欄のまま古暦
半かけの月に寄り添う冬の星
絵屏風に威厳のありて正座せり
短日や並ばず入る定食屋
冬晴や背伸びの後の深呼吸
冬うらら幽体離脱より帰還
山茶花や母の電話を聞き流す
木枯や仲間はずれを探す問
月氷るひとつ灯ればひとつ消え
行間の拡がってゆく枯木通
冬の夜ゆっくり崩すラテアート
潰せないペットボトルや雪催
診療所帰りの空や冬の星
帰路のハンドルに力や日短か
熱燗や隣は知らぬ人なれど
スケルトンカーテンウォール越しの冬
炭売りに代はり灯油の売り声が
冬夕焼遠くとほくに富士の山
--------------------------------------- 以上です。 ※出句者数8名 出句総数24句
出句者(敬称略) こひつじ,らくだ,クリトン,ヤチ代,亜紀,越冬こあら 順之介,未貴
|