十七茶

■■第844回ＱＬＤボード句会「開句」■■
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遠火事や音量絞りこむラジオ

眠っても聞こえて来るや冬の雷

平日の昼の砂場に冬の蠅

冬の蠅畳の上を這い回り

火事の報火元の老人意識なく

スーパーの駐車場より昼の火

冬の蠅今日はお前と引きこもる

昼火事やスマホとんとん隣組

獣らの走る何処や山の火事

山火事の鎮火報道まで四日

読み聞かせようやく眠る布団の子

ペンを置くウーカンカンと夜の火事

新聞を広げるテーブル冴ゆる朝

読点のごとく動かぬ冬の蠅

冬蠅や壁に歌詞貼る四畳半

冬木立ただ聞き役に徹し居り

聞き耳の狐こんこん何あさる

新聞の匂ひ新し霜の朝

連載待つや新聞配達の白き息

近くまで延焼すまずは火事見舞い

なに食って存えたるや冬の蠅

やさしめに外へ追ひやる冬の蠅

冬の蠅歩調合わせる我が身かな

蝦蛄葉仙人掌咲いて新聞休刊日

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以上です。
※出句者数8名　出句総数24句

出句者（敬称略）
こひつじ,らくだ,クリトン,ヤチ代,亜紀,越冬こあら
順之介,未貴

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