選句します - らくだ 2025/12/17(Wed) 09:44 No.27350
選句します 投稿者:らくだ 投稿日:2025/12/17(Wed) 09:44 No.27350
らくだ 選
遠火事や音量絞りこむラジオ
平日の昼の砂場に冬の蠅
読点のごとく動かぬ冬の蠅
冬蠅や壁に歌詞貼る四畳半
冬木立ただ聞き役に徹し居り
以上
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遠火事や音量絞りこむラジオ
その瞬間がリアルに浮かびます。
上手いなぁ。
平日の昼の砂場に冬の蠅
なんでこんなところに、という場所ですが、きっと日向で暖かいんでしょう。
このあとのことは考えないで、この句を味わうのがいいんだと思います。
読点のごとく動かぬ冬の蠅
まさしく。そしてそれを観察している作者。
俳人の目線ですね。
冬蠅や壁に歌詞貼る四畳半
なんというか、昭和な景?
でも、グラビアとかじゃなくて歌詞を貼る部屋ってどういう状況なんだろう?
と、いろいろ妄想しました。
冬木立ただ聞き役に徹し居り
これは、作中主体が相手(あるいは複数)の話を聞いている景でしょうが、
冬木立もまた、そんな人間たちの話を聞いている、という二重構図と思いました。
まぁ、冬木立の場合は、話す側にはならないんですが^^;
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