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第 43 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年2月5日
兼 題:「寒燈」、「寒鴉」、「名刺」 ※「名刺」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
043-01 ためらいて寒燈を消す腕(カイナ)浮く Yumi 1 浮動甘納豆
043-02 名刺なぞ持たぬこの身や目刺焼く 中ちゃん 2 いづみ・破れ鐘
043-03 鳴き声は捨て台詞かな寒鴉 早香 1 Yumi
043-04 堂々と身縮めもせず寒鴉
043-05 テレビ消え寒燈音をたてもせず
043-06 寒燈や道二股を照らしけり 閑人 2 ハードエッジ・越冬こあら
043-07 暁の時空を裂きし寒鴉 野浮 1 早香
043-08 寒き空数羽の鴉啼き叫び
043-09 ひとひらの雪の名刺や通夜の客 破れ鐘 6 松邨・ハードエッジ・早香・閑人・越冬こあら・クリトン
043-10 懐中の名刺に残る紅梅香
043-11 寒燈も酒もつけたり一人分 あこちゃん 2 破れ鐘・越冬こあら
043-12 埋火を炎に変へた名刺かな 野浮 3 ハードエッジ・破れ鐘・クリトン
043-13 名刺受く白き指先紅椿
043-14 寒鴉躪り躪りと間合い詰め
043-15 寒鴉払ひてもまた雪の降る 中ちゃん 1 Yumi
043-16 寒鴉遠く農夫に動きあり 松邨 3 こひつじ・あこちゃん・俗世
043-17 立つ春やあと二た月のこの名刺 クリトン 5 中ちゃん・ハードエッジ・閑人・弥生・俗世
043-18 寒鴉空虚(ウツロ)に啼きし雑木山 俗世 1 破れ鐘
043-19 寒燈や書生気質の抜けぬまま 浮動甘納豆 2 こひつじ・野浮
043-20 公園の照らされてゐる寒さかな ハードエッジ 1 越冬こあら
043-21 寒灯(とぼし)苦労かけたる妻が消す
043-22 街灯にかぶさつてゐる寒さかな ハードエッジ 2 こひつじ・いづみ
043-23 冬麗席をはずせば名刺あり
043-24 ドアの前悴む指に名刺持ち
043-25 寒鴉群れ啼き波と轟つ
043-26 啼く枝の高きをきそふ寒烏 いづみ 6 松邨・中ちゃん・浮動甘納豆・閑人・野浮・破れ鐘
043-27 初写真名刺代わりのパパ似かな あこちゃん 2 松邨・俗世
043-28 浅き春笑顔名刺に残しけり 閑人 1 クリトン
043-29 寒灯の一つが灯り一つ消ゆ 松邨 1 早香
043-30 街騒に思索す顔の寒鴉
043-31 妻寝たる後寒燈に親しめり 俗世 3 松邨・中ちゃん・あこちゃん
043-32 寒燈も燈かずまどろむなゐの街 クリトン 1 いづみ
043-33 寒鴉甚内などと名づくべし 浮動甘納豆 1 閑人
043-34 大根煮る名刺を持たぬ身や久し こひつじ 5 中ちゃん・あこちゃん・弥生・野浮・俗世
043-35 寒鴉めし屋の空が指定席 あこちゃん 1 こひつじ
043-36 寒燈や好きで選びし坂の道 こひつじ 3 閑人・Yumi・越冬こあら
043-37 灰色の街掠めたり寒烏 破れ鐘 1 野浮
043-38 かじかみて名刺を二枚わたしけり いづみ 1 浮動甘納豆
043-39 未整理の名刺また増え二月かな
043-40 寒燈や音なき音を照らしをり 野浮 1 クリトン
043-41 寒燈に客の指先見つめる目
043-42 待春や雅号の名刺刷り上がり 俗世 3 いづみ・あこちゃん・Yumi
043-43 冬ともし竜のこ湯さん廃業す いづみ 6 中ちゃん・浮動甘納豆・こひつじ・早香・弥生・Yumi
043-44 輪ゴム止め名刺の束が残り冬 越冬こあら 1 ハードエッジ
043-45 寒月もけぶるなゐの火如何にせむ
043-46 街灯の離ればなれの寒さかな ハードエッジ 5 松邨・いづみ・野浮・俗世・クリトン
043-47 帰りたくない日もあるか寒鴉 こひつじ 2 早香・弥生
043-48 寒燈の影小(チ)さくなる毛糸玉 早香 3 浮動甘納豆・あこちゃん・弥生

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