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第 45 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年3月5日
兼 題:「雛」(ひな、ひひな)、「東風」(こち)、「ノート」 ※「ノート」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
045-01 東風吹けどコーラ震えて飲みにけり
045-02 幾億の仲間よ東風に起こさるる こひつじ 2 早香・破れ鐘
045-03 蜆汁レシピノートの1番目 越冬こあら 1 浮動甘納豆
045-04 四時まぎわ郵便局へ東風の坂 いづみ 2 俗世・こひつじ
045-05 いさかいの後離し置く内裏雛 Yumi 1 早香
045-06 雛送る自分史ノート消すごとく 破れ鐘 1 松邨
045-07 クローバの押し花はらり理科ノート いづみ 2 早香・閑人
045-08 向き合はず離れず雛の間柄 こひつじ 4 浮動甘納豆・Yumi・あこちゃん・ハードエッジ
045-09 ただいまの声だけ置いて内裏雛 街光満 4 中ちゃん・弥生・こひつじ・あこちゃん
045-10 息子二人母は昔の雛語り 浮動甘納豆 1 無邪鬼
045-11 東風渡る山々目覚め伸びの音 野浮 1 街光満
045-12 雛納め母より父が惜しみけり あこちゃん 2 野浮・俗世
045-13 春宵や古りしノートに鼓動なほ 俗世 1 閑人
045-14 ヴィーナスの誕生東風の吹く朝に
045-15 たれも皆遊びに来たれ雛の家 じゅん 2 松邨・ハードエッジ
045-16 ざざと来る時代遅れの馬車に東風 越冬こあら 1 Yumi
045-17 春きゃべつレシピノートの変わりカツ Yumi 1 じゅん
045-18 東風寒や町まで一気団地坂 破れ鐘 3 中ちゃん・無邪鬼・あこちゃん
045-19 梅一輪借りしノートに挟みたる あこちゃん 2 いづみ・破れ鐘
045-20 様々の色散らしつつ東風の吹く 弥生 1 越冬こあら
045-21 ゆつくりと沈み給へる雛かな ハードエッジ 2 松邨・Yumi
045-22 新しきノートに「春」と記しけり 中ちゃん 1 俗世
045-23 雛の灯を消せばくつろぐやもしれぬ 松邨 4 野浮・中ちゃん・こひつじ・ハードエッジ
045-24 雛様は静かに静かに客間かな 無邪鬼 1 閑人
045-25 百号の絵を運びたる東風の街 中ちゃん 6 街光満・野浮・越冬こあら・いづみ・弥生・閑人
045-26 聞き分けて東風来る空を疑はず 松邨 1 破れ鐘
045-27 東風を背に受けて歩みの緩みゆく Yumi 2 野浮・松邨
045-28 雛の箱とは大小の夜ならむ ハードエッジ 3 越冬こあら・浮動甘納豆・じゅん
045-29 歌声にのって来るや春の風 閑人 1 無邪鬼
045-30 ホワイトデー先生はノートをくれました じゅん 3 街光満・無邪鬼・ハードエッジ
045-31 水槽に金魚の眠る雛の間 ハードエッジ 1 越冬こあら
045-32 生バンドそろえて雛は婚礼す
045-33 動かずも囃し続ける五人衆
045-34 強東風に戸惑ふヨット瀬戸の海 俗世 1 街光満
045-35 回し合うノートの表紙祝卒業
045-36 薄氷や「母さんのバカ」と日記帳 こひつじ 2 無邪鬼・ハードエッジ
045-37 春が来て育児ノートも三冊目 弥生 5 俗世・中ちゃん・いづみ・あこちゃん・破れ鐘
045-38 卒業の夜にノートのページ繰る
045-39 東風に乗り便りを運べ郵便屋
045-40 初雛皺の笑顔のうち揃ひ
045-41 春泥のノートの端に残りけり 閑人 2 早香・じゅん
045-42 ノートへの余白の日々や鷹鳩に
045-43 天と地の狭間を混ぜて東風の色 街光満 4 松邨・浮動甘納豆・早香・Yumi
045-44 今日は子と雛が主客の座敷かな 野浮 2 中ちゃん・破れ鐘
045-45 卒業のノートに記載されしもへじかな
045-46 夕東風や今日も受け身のわれなりき じゅん 6 浮動甘納豆・弥生・こひつじ・あこちゃん・いづみ・閑人
045-47 東風吹いて羽毛ただよふ社かな あこちゃん 1 越冬こあら
045-48 ちょと傾(かし)ぐお内裏さまや汁粉の香
045-49 ノート折る飛行機よぎる若草野
045-50 春の水うずうず楽譜ノート買ふ 浮動甘納豆 5 野浮・Yumi・弥生・じゅん・こひつじ
045-51 父の手で組み立て解体雛御殿
045-52 初雛の声も弾めり路地向かい 破れ鐘 2 街光満・俗世
045-53 雛のいる家をうらやむ息子かな
045-54 豆雛を持って嫁ぎし京女 越冬こあら 3 いづみ・弥生・じゅん

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