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第 49 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年4月30日
兼 題:「子猫」、「桜貝」、「時」 ※「時」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
049-01 マニキュアの爪にも似たり桜貝
049-02 ただ一種知る貝の名や桜貝
049-03 習わずも顔洗いおる子猫かな Yumi 2 野浮・早香
049-04 手にのせて聞く潮騒や桜貝 俗世 1 クリトン
049-05 捨てられしこと知りてかやこの小猫 閑人 1 ハードエッジ
049-06 孔子祭琵琶師語るは古き時 Yumi 1 早香
049-07 長閑さや鏡に戻る時計有り 野浮 3 早香・こひつじ・Yumi
049-08 この頃の遠出となりし子猫かな 松村 2 ハードエッジ・ぐらんぱ
049-09 桜貝小瓶のなかに海がある じゅん 3 松村・閑人・中ちゃん
049-10 日暮れ時すかんぽ鳴らす土手づたひ あこちゃん 1 閑人
049-11 老いの膝じゃれて離れぬ子猫かな 俗世 1 勝坊
049-12 時超えて君と腕組む春の夢 クリトン 1 こひつじ
049-13 子猫らの寄り添ふて啼く段ボール 中ちゃん 2 あこちゃん・勝坊
049-14 暮の春時の戻るを願ふ日も ぐらんぱ 1 勝坊
049-15 くちなはの獲物ときどき足うごく
049-16 行く春や時代を顔に刻み付け
049-17 時経ても茶摘みの唄に変はりなし 早香 1 勝坊
049-18 潮騒に聴き入ればほら桜貝
049-19 大股の女振り向く仔猫かな あこちゃん 5 松村・早香・浮動甘納豆・こひつじ・じゅん
049-20 駈けて来し時空誌せり春灯下
049-21 職退けし春より時の定まらず 勝坊 9 野浮・松村・浮動甘納豆・Yumi・じゅん・ぐらんぱ・中ちゃん・あこちゃん・クリトン
049-22 あくびして人たぶらかす子猫かな 浮動甘納豆 1 閑人
049-23 本降りの雨とはならず植木市 松村 2 浮動甘納豆・じゅん
049-24 ワープロの仔猫に踏まれてゐたりけり ぐらんぱ 1 こひつじ
049-25 溶けさうな桜貝掌に受けにけり こひつじ 1 松村
049-26 妹にだまつてわたす桜貝 ハードエッジ 4 野浮・浮動甘納豆・ぐらんぱ・中ちゃん
049-27 山里の柱に掛かる桜貝
049-28 陽の下で球持て余す子猫かな
049-29 拗ねており子猫みたいな眼の子
049-30 掌の中に留めおきたし桜貝
049-31 猫の子のなめられている命かな ハードエッジ 3 野浮・勝坊・中ちゃん
049-32 黄金週ゾウの時間で生きてみる 浮動甘納豆 7 ハードエッジ・松村・早香・閑人・こひつじ・Yumi・じゅん
049-33 猫の子の住処となるや縁の下
049-34 抱かれたくないかもしれぬ仔猫かな じゅん 4 野浮・浮動甘納豆・ぐらんぱ・あこちゃん
049-35 桜貝光る波より生まれけり
049-36 懐かしき出会いの時のうららかに
049-37 桜貝欠けたる殻の刃かな ぐらんぱ 3 ハードエッジ・Yumi・あこちゃん
049-38 桜貝拾ってくれる子はおらず
049-39 この色は海のものなり桜貝 浮動甘納豆 3 閑人・Yumi・あこちゃん
049-40 落雲雀その時声を失へり 松村 5 ハードエッジ・じゅん・ぐらんぱ・中ちゃん・クリトン
049-41 川に簗時の流れに桜かな ハードエッジ 1 俗世
049-42 時刻表とにらめっこして春の旅 こひつじ 1 俗世
049-43 子猫跳び毛玉とばして又はじく 勝坊 2 俗世・クリトン
049-44 桜貝細工する手も染まるかと クリトン 1 俗世
049-45 時節にも幟(のぼり)を立てぬ家であり 中ちゃん 2 俗世・クリトン

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