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第 52 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年6月11日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
052-01 時の日の財布さがして暮れにけり いづみ 1 破れ鐘
052-02 六甲の名水なりと麦茶入れ 勝坊 3 じゅん・弥生・ぐらんぱ
052-03 梅雨冷えや問はず語りの戦災禍 野浮 3 ハードエッジ・松村・Yumi
052-04 馬鈴薯の花絨毯や丘果つる Yumi 3 破れ鐘・俗世・あこちゃん
052-05 五月雨に工事作業車咆哮す
052-06 気まぐれは四葩の生れ変りかも こひつじ 2 松村・閑人
052-07 立ち止まるとは鹿の子によく似合ふ ハードエッジ 3 中ちゃん・Yumi・かるちゃん
052-08 麦秋のだんごの串の青さかな 松村 2 ハードエッジ・早香
052-09 時の日や時計の電池買ふと決め あこちゃん 1 破れ鐘
052-10 木洩れ日の揺れて風聞く木下闇
052-11 庶務部から経理部へ行く油虫 ぐらんぱ 5 ハードエッジ・早香・じゅん・こひつじ・弥生
052-12 草笛を吹く爺婆(じじばば)の真顔かな 俗世 1 ぐらんぱ
052-13 店先に並びし鮎の在所問う 弥生 3 野浮・いづみ・俗世
052-14 間をつなぐ実況アナや梅雨に入る いづみ 3 ハードエッジ・Yumi・こひつじ
052-15 かたつむり雨後葉表に涌き出ぬ
052-16 飛び跳ねて我見て戻る緋鯉かな Yumi 1 かるちゃん
052-17 初物の西瓜の蒼き馥して
052-18 梅雨空にポケットベルの鳴りにけり
052-19 あじさゐのみづいろともる夜雨かな いづみ 2 松村・閑人
052-20 Tシャツに無賃の青虫付いており
052-21 夏燕気高きころを彷彿と
052-22 春の風邪めつむる夫をいとしとも ハードエッジ 1 中ちゃん
052-23 流行も酒落気も無くて更衣 勝坊 5 松村・野浮・こひつじ・俗世・あこちゃん
052-24 つぎつぎに移る話題や冷素麺 俗世 5 いづみ・勝坊・こひつじ・浮動甘納豆・弥生
052-25 西日中泣く児にしばし背を向ける じゅん 3 松村・破れ鐘・かるちゃん
052-26 万緑はまろやかに在り濃く淡く
052-27 幼な子を叱り両手でぬぐふ汗
052-28 雲海とその影を見て航行す
052-29 蝙蝠や土手下にある金物屋 浮動甘納豆 1 ぐらんぱ
052-30 草の葉の流されてくる田植時 松村 5 中ちゃん・早香・勝坊・俗世・浮動甘納豆
052-31 きょろきょろと我を待つ子よ夏帽子 じゅん 4 破れ鐘・あこちゃん・ぐらんぱ・かるちゃん
052-32 筍を土ごとくるむ新聞紙 中ちゃん 1 じゅん
052-33 予感てふ我れに武器あり髪洗ふ こひつじ 3 ハードエッジ・Yumi・浮動甘納豆
052-34 病院のとるこ桔梗のゆれる窓 弥生 2 いづみ・閑人
052-35 螢見て幼子背ナに深眠り
052-36 けぶる山けぶる家々桜桃忌
052-37 サイレンの音遠ざかる夜の新樹
052-38 夏帽子どよめくセンターコートかな
052-39 梅雨の部屋猫と篭りてミシン踏む 弥生 2 いづみ・勝坊
052-40 初夏や積みあげられて湯屋の桶 ハードエッジ 4 いづみ・じゅん・浮動甘納豆・あこちゃん
052-41 傘添えて紫陽花剪れば光り散る 破れ鐘 3 勝坊・浮動甘納豆・弥生
052-42 痩畑に苺しづかに太りけり ぐらんぱ 2 かるちゃん・閑人
052-43 濡れそめし紫陽花のまだ薄あかし
052-44 まな板に当り散らして胡瓜もみ こひつじ 3 中ちゃん・早香・ぐらんぱ
052-45 枯菖蒲もうすぐ雨が降ってくる 浮動甘納豆 1 Yumi
052-46 キャンプ張る少女大地に杭を打つ
052-47 旅の宿先づ開けてみる冷蔵庫 あこちゃん 1 野浮
052-48 秘めごとは秘めたるままにソーダ水
052-49 餌をねだる親鳥よりもまあるい子 早香 1 野浮
052-50 伸びるだけ伸びて今年の竹となり 松村 3 俗世・あこちゃん・閑人
052-51 背を流す孫の力や菖蒲風呂 勝坊 2 中ちゃん・こひつじ
052-52 眺めれば微笑みかえし夷(えびす)草
052-53 雨の夜は一人呑むべし遠蛙 破れ鐘 5 野浮・早香・じゅん・勝坊・弥生
052-54 紫陽花や色付き潤み濡れ開く

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