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第 58 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年9月3日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
058-01 そうこれが母さんの梅干しの色 こひつじ 2 ハードエッジ・勝坊
058-02 アルカリの匂いせしまま夏は過ぎ
058-03 象さんのすべり台なり夜の蝉 ハードエッジ 1 いづみ
058-04 竜胆の棲む夕靄になりにゆく
058-05 赤とんぼ空が耳を澄ましてゐる じゅん 4 松村・早香・あれふ・ぐらんぱ
058-06 萩立つや立ったまま死すあばら骨 あれふ 2 早香・浮動甘納豆
058-07 凌霄の風を遊ばせゐたりけり 松村 1 俗世
058-08 天高く車ぶつけてしまひたり
058-09 鳴き尽くす命と知らず蝉しぐれ 勝坊 1 野浮
058-10 露と露一つになりて落ちにけり 野浮 3 中ちゃん・こひつじ・ぐらんぱ
058-11 秋風の咽喉をするりと水餃子
058-12 穴ぼこぼこあいて幼なの茄子の馬 俗世 2 中ちゃん・破れ鐘
058-13 蟷螂の門番の居るエレベータ 弥生 6 松村・あこちゃん・早香・浮動甘納豆・あれふ・こひつじ
058-14 顎に汁伝はっていく西瓜かな 中ちゃん 2 Yumi・いづみ
058-15 或る人に嫌はれてゐる観月台 いづみ 1 野浮
058-16 愛犬のお手を覚えぬ残暑かな
058-17 寝苦しき八月の夜のRAMPOかな
058-18 新涼を吸ひこんでみる岸辺かな 中ちゃん 1 勝坊
058-19 黒髪を揺らして風は秋になり 早香 2 野浮・じゅん
058-20 夕立や風道揺る葦簾張り
058-21 鈴虫や煙草の灰の膝に落つ 浮動甘納豆 6 ハードエッジ・じゅん・こひつじ・ぐらんぱ・Yumi・破れ鐘
058-22 とんぼうの湧き出でてくる巨木かな Yumi 2 勝坊・俗世
058-23 花野来て珊瑚の宿る海を見る
058-24 新涼やドレス真白きウエディング
058-25 風の芯雲の型より秋来る 弥生 3 あれふ・勝坊・Yumi
058-26 真白なパスタ真赤なたうがらし ぐらんぱ 5 あこちゃん・弥生・ハードエッジ・あれふ・破れ鐘
058-27 名月や庭に埋めて貝の殻 ハードエッジ 1 あこちゃん
058-28 ポケットに半券残し休暇果つ あこちゃん 5 弥生・早香・浮動甘納豆・じゅん・いづみ
058-29 銀色の産毛剥きたる夜の桃
058-30 折り鶴に子の無事祈る地蔵盆 勝坊 2 俗世・破れ鐘
058-31 顔すべて眼なり口なり鬼やんま 野浮 3 中ちゃん・松村・俗世
058-32 新涼や草葉の上に虫休む
058-33 俎や風に吹かれて秋の雲
058-34 山蔭のここにも小さき花野かな Yumi 1 松村
058-35 いらっしゃいませの輪唱蘭香る いづみ 2 あこちゃん・浮動甘納豆
058-36 白桃にナイフを入れるわが地平 あれふ 2 ハードエッジ・Yumi
058-37 新涼や本を探してもう一店
058-38 すいっちょの腹を見せたる網戸かな 野浮 3 中ちゃん・ぐらんぱ・破れ鐘
058-39 秋空やあれはどこから来た鳩か
058-40 草の実の結びし頃か処暑となり
058-41 水落とす田やどこまでも遠き空
058-42 台風のあひだ優しい人になる じゅん 7 中ちゃん・野浮・あこちゃん・早香・ハードエッジ・こひつじ・俗世
058-43 遠雷や昼寝の臍を吹く小風 破れ鐘 1 Yumi
058-44 毀さるる老舗の壁の残暑かな あこちゃん 2 野浮・いづみ
058-45 カプチーノ耳の後ろに秋の風 浮動甘納豆 3 あれふ・じゅん・ぐらんぱ
058-46 子等去りて老い二人居の秋簾 俗世 3 弥生・こひつじ・勝坊
058-47 爽涼の足裏を押してゐたりけり 松村 3 浮動甘納豆・じゅん・いづみ
058-48 蜩やもっと遊べとそそのかす こひつじ 2 松村・弥生
058-49 一閃の雷鳴天を動かせり 勝坊 1 弥生
058-50 雨ごいの祈りに聞こへちちろ虫
058-51 秋蝶や主役譲りて低き飛ぶ

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