[QLD句会録棚]
第 57 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年8月20日
兼 題:「棚経」(たなぎゃう)、「病葉」(わくらば)、「籠」(かご) ※「籠」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
057-01 棚経やまなうらの父母笑み給ふ 俗世 2 こひつじ・いづみ
057-02 燈籠流し一つが行くをためらひぬ
057-03 棚経に来てゐる頭滝の如
057-04 病葉や町の名変はるとの噂 中ちゃん 2 浮動甘納豆・こひつじ
057-05 病葉を繋ぎ留めしか光る糸 かるちゃん 4 早香・勝坊・Yumi・いづみ
057-06 自販機に缶を補充す終戦日 浮動甘納豆 2 かるちゃん・ハードエッジ
057-07 無人店篭山盛りの林檎かな Yumi 1 破れ鐘
057-08 病葉や鍵形の道袋小路 野浮 2 浮動甘納豆・あこちゃん
057-09 犬蓼やかごめかごめの輪に入る こひつじ 1 松村
057-10 病葉のいつ見てもなほ留まりて いづみ 2 野浮・俗世
057-11 鯉寄りて落ちし病葉突きおりし 勝坊 1 Yumi
057-12 棚経の住持は幼馴染みなり こひつじ 6 中ちゃん・松村・破れ鐘・あこちゃん・かるちゃん・ハードエッジ
057-13 棚経の僧都の声の小さきこと
057-14 病葉の纏(マト)はりつきし我が足元(アモト)
057-15 病葉や虫に背骨のなかりけり ハードエッジ 1 松村
057-16 棚経や鼻緒に付きし土埃 Yumi 4 中ちゃん・浮動甘納豆・早香・いづみ
057-17 棚経やみみずの死骸そこかしこ
057-18 棚経を済ませ牡丹餅馨るお茶
057-19 背負い篭肩に程よき実りかな 早香 3 破れ鐘・俗世・かるちゃん
057-20 剃り傷の残るや若き盆の僧 松村 1 Yumi
057-21 棚経の僧は戸口で手を合わせ
057-22 棚経や兵なる写真掲げあり 勝坊 5 中ちゃん・野浮・こひつじ・俗世・ハードエッジ
057-23 ピーマンの籠より転げたる一つ 中ちゃん 2 浮動甘納豆・勝坊
057-24 棚経の僧足早に門を出づ
057-25 菜園の付き合いうれし駕籠の茄子
057-26 病葉もござるが樹齢三百年 浮動甘納豆 6 こひつじ・早香・勝坊・俗世・Yumi・かるちゃん
057-27 棚経や庭に落ちし実まだ青く
057-28 黄天を引き擦り降ろす蝉の声
057-29 病葉や休診の札下がりたる あこちゃん 2 野浮・破れ鐘
057-30 病葉に散るべく風のなかりけり
057-31 秋の日や篭にあふるる洗濯ばさみ
057-32 棚経を終へたる僧のそそくさと 中ちゃん 3 野浮・勝坊・いづみ
057-33 行く夏や篠突く雨の馬篭宿 あこちゃん 2 早香・俗世
057-34 指の間に手籠の蛍確かめつ 勝坊 2 破れ鐘・かるちゃん
057-35 病葉や吾が子に話す敗戦日
057-36 病葉や陽水の歌聞いている Yumi 2 浮動甘納豆・あこちゃん
057-37 棚経の代わりに歌を聴かせてよ 浮動甘納豆 1 ハードエッジ
057-38 自転車にひらり棚経青年僧 野浮 2 松村・あこちゃん
057-39 篭枕向き変へてより深眠り 俗世 6 中ちゃん・野浮・こひつじ・早香・勝坊・いづみ
057-40 をんなの香とどめし浴衣篭の中 野浮 1 中ちゃん
057-41 病葉の思はぬ堅さ殉教碑 いづみ 4 松村・あこちゃん・Yumi・ハードエッジ
057-42 病葉や声なき寺を空念仏

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