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第 60 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年10月1日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
060-01 コスモスに恋の行方を尋ねけり 琴音 1 ハードエッジ
060-02 道の端に踏まれてもなほ女郎花 竹柏 2 あれふ・Yumi
060-03 天高くどこから墜りし大伽藍 あれふ 2 早香・松村
060-04 地下鉄も地上にのぼる良夜かな ハードエッジ 3 俗世・早香・こひつじ
060-05 宵月夜野の暮れはやき影法師
060-06 邪気払ふその名「もつてのほか」とかや
060-07 広角のレンズを拭ふ夜長かな 浮動甘納豆 4 ぐらんぱ・野浮・松村・勝坊
060-08 震災地運動会はお引っ越し
060-09 ななかまど父の入れ歯を洗う母 Yumi 2 琴音・いづみ
060-10 赤とんぼ廃線の砂利つつきをり 中ちゃん 2 あれふ・クリトン
060-11 夜なべして鼻にまつわる癖ふたつ いづみ 2 中ちゃん・浮動甘納豆
060-12 滲みとほる地酒辛口土瓶蒸し 俗世 1 竹柏
060-13 秋風や夫は要らねど子は欲しと
060-14 傾きて流るる雲を見る案山子 三原聖修 7 琴音・浮動甘納豆・じゅん・勝坊・こひつじ・Yumi・クリトン
060-15 人の世のはかなき命朝の露
060-16 宵月の道は遠嶺に見え隠れ 破れ鐘 1 三原聖修
060-17 諦めてちうちう葡萄食べてをり いづみ 3 中ちゃん・浮動甘納豆・じゅん
060-18 窓開くる仕草の止まる秋彼岸 早香 1 浮動甘納豆
060-19 採血す金木犀の匂ふ日に ぐらんぱ 2 Yumi・いづみ
060-20 秋蝶の吹かれ海鳴りばかりなり 松村 4 じゅん・破れ鐘・あれふ・いづみ
060-21 むしのねや金と銀とのものがたり あれふ 6 俗世・野浮・竹柏・勝坊・Yumi・ハードエッジ
060-22 ウィンフィル聴きし余韻や夜の秋
060-23 語らずも心かよへる夜長かな 勝坊 1 クリトン
060-24 うす腹の減りたる秋の夜なりけり じゅん 2 中ちゃん・野浮
060-25 それぞれに邪魔せぬやうに小菊咲く こひつじ 2 琴音・松村
060-26 一房の葡萄に群がる三人子 琴音 1 ぐらんぱ
060-27 撫子や素直になれぬ人と逢ふ 野浮 4 中ちゃん・三原聖修・破れ鐘・いづみ
060-28 赤蜻蛉みんな遠くへ行つたきり ハードエッジ 5 野浮・三原聖修・破れ鐘・こひつじ・いづみ
060-29 夕月のかかりて尾根の薄茜 破れ鐘 3 俗世・琴音・じゅん
060-30 花芒ラッシュアワーの史記列伝 浮動甘納豆 3 早香・竹柏・ハードエッジ
060-31 祖父の名を知らぬ孫連れ墓参り 三原聖修 2 俗世・クリトン
060-32 一日を泣いて笑って秋の空 早香 3 ぐらんぱ・野浮・三原聖修
060-33 色鳥の白きまぶたの瞬けり じゅん 1 俗世
060-34 雀等に遊ばれてゐる案山子かな 野浮 2 松村・勝坊
060-35 蔓珠沙華人間嫌いにはあらず 松村 2 早香・ハードエッジ
060-36 流木が人に見えたる秋の浜 中ちゃん 2 じゅん・あれふ
060-37 リリリリリ野暮な男の身に滲みて
060-38 秋の蚊の満腹の後打たれけり 琴音 1 破れ鐘
060-39 木犀の香に誘はれて遠回り
060-40 霧立つや重いリュックとステッキと
060-41 さんま二尾此奴と焼かるる定めとは じゅん 1 こひつじ
060-42 意地悪はされてもしない十三夜 こひつじ 1 竹柏
060-43 富士山やすすき一本あげましょう 早香 3 ぐらんぱ・浮動甘納豆・Yumi
060-44 長き夜あつためますかと問はれけり いづみ 4 早香・竹柏・三原聖修・こひつじ
060-45 落ちてゐる雨に色無き赤とんぼ Yumi 1 あれふ
060-46 松茸の香りばかりで店を出る
060-47 うつぶせに倒れてみたき枯野かな Yumi 5 ぐらんぱ・松村・琴音・勝坊・ハードエッジ
060-48 子雀のお守りをしたり破れ案山子 竹柏 1 破れ鐘
060-49 店先に五つ盛りある青みかん
060-50 コスモスに然りげなくとは風の色
060-51 黒葡萄やぶりがたきはセピア色
060-52 お下げ髪まだ職のなき林檎かな
060-53 ペン先の汚れを拭ふ秋思かな 野浮 1 クリトン
060-54 健気とも聞くや鈴虫幼声
060-55 紅つけて汝は出てゆけり曼珠沙華
060-56 朝寒の廚の城へ一番乗り こひつじ 1 中ちゃん
060-57 オフィスビルより黒煙あがる九月尽

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