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第 61 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年10月15日
兼 題:「菊」、「渡り鳥」(鳥渡る)、「鏡」 ※「鏡」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
061-01 秋風やうつむくものに道路鏡 ハードエッジ 2 浮動甘納豆・こひつじ
061-02 渡鳥海に落ちたらさやうなら
061-03 菊人形菊を剥いては不気味なる
061-04 そこにゐる君までの距離鳥渡る あれふ 4 ハードエッジ・早香・松村・ぐらんぱ
061-05 待ち構ふ双眼鏡や鳥渡る
061-06 荻の穂が合わせ鏡に映る歳 三原聖修 3 越冬こあら・破れ鐘・勝坊
061-07 黄身色の香りのぼらせ菊茹でる
061-08 渡り鳥増える河原の羽音かな 早香 1 琴音
061-09 菊採りて供える母は腰かばひ クリトン 1 三原聖修
061-10 棺よりこぼれし菊のあをさかな 蜆汁 1 あれふ
061-11 菊清し碑文に辿るわが系譜
061-12 水鏡モザイクとなる野分かな あこちゃん 2 中ちゃん・勝坊
061-13 秋風や心に鏡ありしせば
061-14 待ち人は未だ来たらず渡り鳥 あこちゃん 3 中ちゃん・野浮・三原聖修
061-15 午後三時空の深きを鳥渡る
061-16 じいさんの棺にしこたま菊詰める 越冬こあら 4 弥生・蜆汁・じゅん・こひつじ
061-17 鰯雲鏡の中に消えてゆく
061-18 陸奥の判官贔屓菊人形 松村 1 あこちゃん
061-19 青深き縄文の空鳥渡る 蜆汁 3 野浮・松村・俗世
061-20 洋菊の鉢こんもりとジャズダンス いづみ 2 破れ鐘・じゅん
061-21 冷えますね鏡に語る床屋かな 蜆汁 11 ハードエッジ・琴音・越冬こあら・弥生・三原聖修・破れ鐘・じゅん・Yumi・こひつじ・いづみ・俗世
061-22 色鳥を追っかけている双眼鏡
061-23 枕辺に夫が活けたる菊薫る
061-24 染み白髪向かう鏡の夜長かな 破れ鐘 1 越冬こあら
061-25 鳥渡る単眼鏡といふものあり
061-26 傘さして墓を見てきた菊も見た 浮動甘納豆 1 いづみ
061-27 秋の夜の合わせ鏡の無限かな 浮動甘納豆 1 ぐらんぱ
061-28 渡り鳥点になるまで見送りし 琴音 1 あこちゃん
061-29 鏡からはみ出る顔や馬肥ゆる 琴音 2 野浮・俗世
061-30 さよならを言うためじゃない菊一輪 あこちゃん 3 ハードエッジ・野浮・あれふ
061-31 吉宗の背中をいじる菊師かな 中ちゃん 3 弥生・蜆汁・あこちゃん
061-32 小鉢ものに菊の花びらさり気なく
061-33 鳥渡る尾根に一掃け飛行雲
061-34 道の端に二つ三つある野菊かな Yumi 2 蜆汁・勝坊
061-35 渡り鳥我には見えぬ鳥の道 野浮 4 勝坊・あこちゃん・こひつじ・クリトン
061-36 名月の百面相や水鏡 野浮 6 琴音・浮動甘納豆・三原聖修・じゅん・Yumi・クリトン
061-37 傍らに笑みこぼしたる野菊かな
061-38 凶悪犯ポスター脇の野菊かな こひつじ 3 野浮・ぐらんぱ・いづみ
061-39 残菊に掠るる母のおけさかな いづみ 1 松村
061-40 蟷螂が斧ふりかざす鏡かな
061-41 寄り添いて水に休みし渡り鳥 Yumi 2 越冬こあら・早香
061-42 水鏡色を乱して紅葉散る
061-43 紅白の幕の内なる菊花展 勝坊 1 中ちゃん
061-44 禰宜留守の鳥獣保護区小鳥来る 松村 2 弥生・Yumi
061-45 秋興の土産物屋の万華鏡 松村 1 浮動甘納豆
061-46 駄菓子屋の薄暗がりや鳥渡る 中ちゃん 3 ハードエッジ・あれふ・ぐらんぱ
061-47 山黯く峰ひかる中鳥わたる クリトン 1 早香
061-48 老けし吾髭剃る鏡秋の雲
061-49 水鏡落葉してまた落葉して じゅん 2 あれふ・松村
061-50 鳥渡る腰を病みたる人とゐて じゅん 1 ぐらんぱ
061-51 外野手の佇んでゐる野菊かな いづみ 5 中ちゃん・浮動甘納豆・破れ鐘・あこちゃん・俗世
061-52 先達の憂ひに乱る雁の竿 俗世 1 クリトン
061-53 無縁仏こぼれ菊のみ参るなり 弥生 1 クリトン
061-54 渡り鳥空の彼方のVサイン 弥生 1 琴音
061-55 夕映へにいずくや雁の群れ渡る
061-56 手鏡の合図に揺るる秋日かな ぐらんぱ 4 あれふ・早香・浮動甘納豆・いづみ
061-57 渡り鳥「高い高い」をせがまるる ぐらんぱ 5 ハードエッジ・破れ鐘・蜆汁・こひつじ・俗世
061-58 黒犬や野菊を嗅ぎて振り返る ぐらんぱ 5 中ちゃん・勝坊・じゅん・Yumi・クリトン
061-59 渡り鳥何を土産に持たそうや 三原聖修 2 越冬こあら・早香
061-60 朝寒や鏡の中に笑ふ我
061-61 刃傷の菊人形の薫るかな ハードエッジ 1 いづみ
061-62 鏡文字混じる手紙や文化の日 こひつじ 1 琴音
061-63 鏡にと思ふ在所の十三夜
061-64 鳥渡るもうすぐ母の誕生日
061-65 菊の花祖母の育てし匂いかな 琴音 1 松村
061-66 高層のビルを鏡に秋の雲 越冬こあら 4 弥生・三原聖修・蜆汁・Yumi

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