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第 62 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年10月29日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
062-01 夜は秋の波音遠く寝入りけり
062-02 木の実降る山の祠(ほこら)に我が肩に 中ちゃん 1 琴音
062-03 弁当の残しを洗ふ夜寒かな
062-04 チャルメラの微かに聞こえ長き夜
062-05 街路樹の等間隔や神無月 ハードエッジ 2 あれふ・破れ鐘
062-06 花梨の実いびつなるほどらしくなり あこちゃん 2 三原聖修・弥生
062-07 ユーミンに癒してもらふ秋の恋 Yumi 1 三原聖修
062-08 林檎むくいつも一人になりきれず じゅん 3 野浮・破れ鐘・蜆汁
062-09 しがらみの巷を離れ秋の風 野浮 1 Yumi
062-10 故郷より送られてくる蜜柑箱 弥生 1 じゅん
062-11 神無月空にメロンの懸かる夜
062-12 長会議一炊の夢秋深し
062-13 果敢なさをまた教えんと落葉す 越冬こあら 2 松村・琴音
062-14 ぶつぶつも五七五の夜長かな 早香 1 松村
062-15 珈琲の胃の腑もたるる夜業かな 野浮 4 中ちゃん・早香・あこちゃん・Yumi
062-16 紅葉山濃きも薄きも君次第
062-17 秋灯や鏡の中のぶすは誰
062-18 コスモスの群れし辺りの夕明かり 破れ鐘 1 あこちゃん
062-19 火を盗むプロメテウスや焼芋屋 ハードエッジ 2 浮動甘納豆・Yumi
062-20 朝なさな老医奉仕の落葉掃 俗世 1 越冬こあら
062-21 秋深し加賀前田家の心字池
062-22 手招かれ鵙なきわたる緋毛氈
062-23 句碑ごとの思いやあらた芭蕉の忌
062-24 水底や貼り絵になりし柿紅葉 あこちゃん 4 あれふ・竹柏・三原聖修・俗世
062-25 うかうかと紅葉の森へ迷ひたる 中ちゃん 1 越冬こあら
062-26 熟れ柿の味見はいつも烏たち 勝坊 1 あれふ
062-27 紙一重にて鯛焼きをくるむ秋 ハードエッジ 2 浮動甘納豆・破れ鐘
062-28 どんぐりに顔描くいるいるこんな人 ぐらんぱ 1 こひつじ
062-29 蜻蛉や蜻蛉の刻をそらに停む
062-30 仏手柑招くがごとく活けられぬ Yumi 1 勝坊
062-31 またしても居間で手を揉む秋の蝿 琴音 4 あれふ・浮動甘納豆・勝坊・越冬こあら
062-32 描きかけの絵にひとひらの落ち葉かな
062-33 本に付くよだれの染みや秋うらら 琴音 1 じゅん
062-34 おつかない爺さまの家柿熟るる こひつじ 9 中ちゃん・ハードエッジ・早香・野浮・いづみ・竹柏・勝坊・弥生・俗世
062-35 末枯れやセロファンテープ糊の痕 野浮 3 ハードエッジ・浮動甘納豆・Yumi
062-36 打ち際を犬のとぼとぼ秋渚
062-37 レモン汁飛ばして笑ふ人なりき じゅん 3 中ちゃん・ぐらんぱ・勝坊
062-38 花瓶倒れ皆立上がる秋日かな いづみ 2 ハードエッジ・野浮
062-39 水蜜桃ずぶりと深きフォークかな あれふ 1 蜆汁
062-40 木の実落つまた振り出しに戻りたる こひつじ 7 松村・早香・浮動甘納豆・ぐらんぱ・三原聖修・Yumi・俗世
062-41 窓際で産まれくる子に毛糸編む 弥生 1 竹柏
062-42 錦秋や山々の稜際立ちぬ
062-43 時止める時代祭の勤皇隊
062-44 神無月照る葉落ちる葉色づく葉
062-45 菊酒や岩のふりして甲羅干し
062-46 毒蜘蛛の夢を見てゐる園児かな
062-47 秋の山黄八丈をはおりけり 三原聖修 2 あこちゃん・弥生
062-48 窓際に席を取りけり冬隣 竹柏 4 いづみ・琴音・あこちゃん・こひつじ
062-49 まな板に向かって林檎の皮は伸び
062-50 駅長が椎茸も売る山の駅 勝坊 8 松村・早香・琴音・竹柏・ぐらんぱ・破れ鐘・俗世・越冬こあら
062-51 秋うらら柵に預けし牛の顔 俗世 3 いづみ・ぐらんぱ・こひつじ
062-52 秋雨やなにをつぶやくロシア人 浮動甘納豆 1 蜆汁
062-53 秣(まぐさ)刈る手に絡みたり雪女房
062-54 駆けゆきて子らは蜻蛉となりたるや
062-55 秋の水淵に沈めし我が心
062-56 秋蝶の地を這う影や一人言 破れ鐘 3 いづみ・あれふ・蜆汁
062-57 相鎚をとどこうらせる鰯雲 越冬こあら 3 中ちゃん・野浮・こひつじ
062-58 団栗やこうちゃんと名を付けらるる
062-59 石焼きの芋「おいひい」と言ひにけり ぐらんぱ 3 中ちゃん・ハードエッジ・三原聖修
062-60 大鍋に笑顔集いし芋煮会 三原聖修 1 勝坊
062-61 ケーキからこぼれ落ちたる木の実かな ぐらんぱ 2 弥生・じゅん
062-62 沖船の夕餉の頃か秋ともし 松村 1 じゅん
062-63 萩咲くや松島とのみ読める古碑 蜆汁 2 いづみ・破れ鐘
062-64 指先に染みを残すや秋なすび 早香 1 越冬こあら
062-65 案山子かと思へば歩き出しにけり 中ちゃん 12 ハードエッジ・松村・早香・野浮・琴音・竹柏・ぐらんぱ・あこちゃん・こひつじ・蜆汁・弥生・俗世
062-66 鳳仙花黒目がちなる拒食の子 あこちゃん 1 じゅん

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