[QLD句会録棚]
第 73 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年3月31日
兼 題:「涅槃」(ねはん)、「鳥帰る」、「詰める」 ※「詰める」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
073-01 沈丁花みつけてほしいかくれんぼ ユリーカ 2 野浮・早香
073-02 腸詰めをフォークで突けば春の音
073-03 涅槃会や経の間合に孫叱る Yumi 2 こひつじ・じゅん
073-04 涅槃西風何処も同じ子の土産 野浮 1 越冬こあら
073-05 奥の歯の詰め物取れて山笑ふ 早香 2 野浮・Yumi
073-06 天国の父によろしく鳥帰る こひつじ 1 あこちゃん
073-07 愛ありて満足至極寝釈迦仏
073-08 重詰めの仕上げは庭の梅一輪 破れ鐘 3 こひつじ・ユリーカ・俗世
073-09 北帰行口ずさむなか小鳥引く
073-10 大雪に列車遅れる涅槃かな ハードエッジ 1 浮動甘納豆
073-11 三年を鞄に詰めて転勤す 蜆汁 2 中ちゃん・ユリーカ
073-12 涅槃図やわれも鬼畜の一人かも 中ちゃん 2 ユリーカ・俗世
073-13 春陰や袋に詰めて息を割る Yumi 2 蜆汁・越冬こあら
073-14 手詰まりのここは思案の春炬燵 俗世 4 早香・こひつじ・勝坊・あこちゃん
073-15 濡れている坂駆けおりる涅槃西風 あれふ 2 蜆汁・じゅん
073-16 涅槃西風問はず語りの客来る あこちゃん 1 浮動甘納豆
073-17 山門に唱名とどく涅槃寺
073-18 泣きじゃくる私生児は唖鳥帰る
073-19 一歩ずつお詰めくださいバスうらら 中ちゃん 5 あれふ・こひつじ・破れ鐘・じゅん・浮動甘納豆
073-20 王様が歩で詰められて菜種梅雨 浮動甘納豆 7 ハードエッジ・蜆汁・破れ鐘・俗世・勝坊・Yumi・越冬こあら
073-21 詰められし生命が弾け山笑ふ
073-22 奥の院浮かび上がるや涅槃像 早香 1 越冬こあら
073-23 涅槃会や赤土掘ってまた埋めて 浮動甘納豆 2 ハードエッジ・Yumi
073-24 涅槃図や空にはほうき星けぶる 蜆汁 1 俗世
073-25 弧を描く日本列島鳥帰る ハードエッジ 3 勝坊・じゅん・浮動甘納豆
073-26 風啼きていずくの空に鳥帰る 勝坊 1 越冬こあら
073-27 鳥帰る少年の日の温さかな
073-28 麗らかやパイプに煙草詰める指 越冬こあら 4 野浮・早香・中ちゃん・Yumi
073-29 鳶職も渡り行く身ぞ鳥帰る
073-30 鳥帰る浮かるる者は誰も無く
073-31 涅槃餅彩とりどりを子等の手に 破れ鐘 1 あこちゃん
073-32 涅槃図の眠れる釈迦の豊かなる 勝坊 1 破れ鐘
073-33 涅槃図や寺に許多の隠れ場所 こひつじ 5 ハードエッジ・あれふ・蜆汁・Yumi・浮動甘納豆
073-34 来年はビルとなる田や鳥帰る あこちゃん 5 早香・中ちゃん・ユリーカ・破れ鐘・勝坊
073-35 畦道が通学路なり鳥帰る 浮動甘納豆 5 ハードエッジ・野浮・こひつじ・中ちゃん・あこちゃん
073-36 北緯三六度四〇分鳥帰る 野浮 1 あれふ
073-37 鳥帰り都会へ向かう子供達
073-38 剥製に詰めて咲かせる八重桜
073-39 野遊びやクロワッサンを詰め込んで じゅん 2 野浮・中ちゃん
073-40 降りずめし雨のしじまに椿落つ
073-41 鳥帰る鳥の性とは思わずに
073-42 針山に詰めし我が髪三月尽 あこちゃん 1 蜆汁
073-43 鳥曇り子の出立を祝ひけり 中ちゃん 1 あこちゃん
073-44 蒲公英の詰まるところは風まかせ こひつじ 2 早香・ユリーカ
073-45 新入生不安も詰めし鞄かな ユリーカ 3 あれふ・勝坊・じゅん
073-46 流木を波洗ひおり鳥帰る Yumi 2 ハードエッジ・俗世
073-47 鈴の声膝にまどろむ猫涅槃
073-48 このへんで死んでみようか涅槃西風 ユリーカ 2 あれふ・破れ鐘

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