[QLD句会録棚]
第 72 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年3月17日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
072-01 芽柳や古本屋にも人だかり 中ちゃん 3 浮動甘納豆・破れ鐘・じゅん
072-02 長閑かさやここまではバス来ない村 子々 3 ハードエッジ・松村・勝坊
072-03 雛の顔へのへのもへじと書かれたり あれふ 1 閑人
072-04 亀鳴くや衿掛け終ゐし喪の襦袢
072-05 潜りてはあらぬところへ鳰 松村 2 子々・Yumi
072-06 故郷を去るも来るも花の中 閑人 1 松村
072-07 エプロンはまっ白がよし春障子 勝坊 2 こひつじ・破れ鐘
072-08 薄氷や踏み尽くされし通学路 あこちゃん 1 Yumi
072-09 あたたかや赤子がつかむ母の顔 ハードエッジ 5 中ちゃん・野浮・子々・こひつじ・勝坊
072-10 三寒と四温を分かつほどの雨 浮動甘納豆 1 松村
072-11 春一番駆け抜く街のニューモード 破れ鐘 1 松村
072-12 給食にまだ未練あり卒業子 あこちゃん 2 野浮・子々
072-13 春暁の奈落の底に目覚めけり 勝坊 2 浮動甘納豆・こひつじ
072-14 囀りの声聴き分くる寝覚めかな 破れ鐘 2 子々・閑人
072-15 ふた開けてキーに指置く春炬燵
072-16 朧夜や繰り返し聞くオルゴール 野浮 2 破れ鐘・あこちゃん
072-17 春愁やG線上のアリア聞く
072-18 起き抜けの慣ひとなりて夫嚏(クサメ) 子々 3 こひつじ・あこちゃん・Yumi
072-19 手荷物や晴れて上京入学子
072-20 八百屋より回れ右して桜餅 あこちゃん 3 あれふ・野浮・早香
072-21 白といふ色にきざすが春なれや
072-22 ひひなには妻の幼き指紋あり 中ちゃん 4 ハードエッジ・こひつじ・早香・じゅん
072-23 ものの芽や露店の古着ひるがへり いづみ 3 ハードエッジ・あこちゃん・閑人
072-24 ぽこんぽこんと打撃練習場の春 ハードエッジ 2 中ちゃん・いづみ
072-25 牧童の見つむる中に仔馬立つ
072-26 飛ぶ鳥も昨日のことと温む沼 閑人 1 Yumi
072-27 春星や勝ってほくほく帰る道 じゅん 2 ハードエッジ・いづみ
072-28 折雛や雛無き頃は慰みと Yumi 1 勝坊
072-29 万葉の山河大和の蓬餅 松村 3 中ちゃん・いづみ・じゅん
072-30 転ぶとは修行が足りぬ春の泥 こひつじ 3 松村・浮動甘納豆・早香
072-31 雪解けや運動靴の紐直す 早香 1 あこちゃん
072-32 春は春で痛し痒しとうるさいな じゅん 2 あれふ・あこちゃん
072-33 いぬふぐりそんなぽろぽろ落ちなくても じゅん 2 ハードエッジ・浮動甘納豆
072-34 靄流る峠は見えず芽吹く雨
072-35 老梅や時満々と迫出でし
072-36 一掴み壜に入れたし春の星 勝坊 2 あれふ・子々
072-37 焼き魚花菜の浸しお吸い物 早香 3 中ちゃん・破れ鐘・勝坊
072-38 髪切つて三歳ふけて東風の湖 いづみ 2 浮動甘納豆・閑人
072-39 脱がずして釦付けたる花の冷え こひつじ 4 いづみ・野浮・勝坊・早香
072-40 薄氷を割れば壊れてゆくわたし あれふ 1 閑人
072-41 春陰や戸棚の奥のタイの米 浮動甘納豆 1 Yumi
072-42 山寺の梅の咲きゐし外厠 子々 2 中ちゃん・早香
072-43 囀りに後押しされし現(うつつ)かな
072-44 部屋中に糸をめぐらす弥生かな
072-45 春の風邪ぼさぼさ髪の内科医師 こひつじ 2 あれふ・じゅん
072-46 辛夷咲く坂や英雄ポロネーズ 浮動甘納豆 1 じゅん
072-47 ブロンズの切れ長の目や風光る 野浮 3 あれふ・いづみ・破れ鐘
072-48 遠足や磁石の針のふ〜らふら ハードエッジ 1 野浮

[第71回]  [第73回]

[本サイトのテキスト・画像等の無断複製使用は禁止]