開句日：平成８年５月１２日 兼　題：なし

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
076-01	新たなる職場帰りに春の雷	閑人	1	子々
076-02	朧月片手でピアノを弾いている	あれふ	2	越冬こあら・破れ鐘
076-03	二片の花添う如く散りにけり
076-04	雲映す代田となりて定まれり	勝坊	2	松村・樽金
076-05	黄金週といふ早瀬を過ぎにけり	いづみ	3	こひつじ・ハードエッジ・破れ鐘
076-06	躑躅咲く日暮れとなりて雨模様	浮動甘納豆	1	たんこ
076-07	五月晴れグリーンアスパラにょっきにょき	早香	3	あこちゃん・あれふ・破れ鐘
076-08	たらの芽を痛し痛しと摘みにけり	子々	3	浮動甘納豆・たんこ・破れ鐘
076-09	短夜のまどろみに聞く衣の音	竹柏	1	閑人
076-10	引っ越しの荷に腰かけて柏餅	中ちゃん	10	勝坊・浮動甘納豆・ハードエッジ・樽金・早香・琴音・子々・じゅん・Ｙｕｍｉ・いづみ
076-11	青空へ倒れこみたし聖五月	あれふ	1	子々
076-12	じいさんの花見は黙って酒を酌む	早香	1	閑人
076-13	献立は鯖の味噌煮と決めにけり
076-14	格式も風情もなくて新茶汲む	勝坊	2	早香・Ｙｕｍｉ
076-15	恋よりは愛が好きなの薔薇の花
076-16	春疾風炎えるキリンと走りけり
076-17	夕焼けにつつじが匂う帰り道	たんこ	1	じゅん
076-18	初夏の街は樹海に楠並木
076-19	コーヒーの底だけ甘し四月尽	シグナスＸ−１	3	ハードエッジ・Ｙｕｍｉ・いづみ
076-20	かつかつと筍飯の箸いそぐ	こひつじ	3	中ちゃん・野浮・浮動甘納豆
076-21	行く春の地下足袋くたと置かれたる	あこちゃん	10	中ちゃん・シグナスＸ−１・浮動甘納豆・竹柏・樽金・早香・琴音・あれふ・子々・いづみ
076-22	電信棒空にすっくと夏兆す	越冬こあら	1	あれふ
076-23	夏めくや駅に女子高生の群れ
076-24	交番の戸口につゆくさ咲きにけり
076-25	ポケットのチョコやはらかき薄暑かな	シグナスＸ−１	1	早香
076-26	大緋鯉浮ひて虚ろの口を空く
076-27	紙かぶとかぶった孫の初節句	たんこ	1	勝坊
076-28	子の他に宝を持たず母の日よ	こひつじ	3	勝坊・琴音・閑人
076-29	初夏や風呂場の窓を開け放ち	ハードエッジ	3	越冬こあら・松村・早香
076-30	矢車の千々に光を射てにけり	野浮	1	樽金
076-31	水音に整つてきし初蛙	松村	1	あこちゃん
076-32	でで虫や幼と何を話しをり
076-33	直径の３．１４倍遅日	ハードエッジ	2	シグナスＸ−１・あれふ
076-34	菜畑に浮ぶ電車の遅々として	勝坊	2	あこちゃん・じゅん
076-35	母さんのエプロンの香や夏淺し	竹柏	3	ハードエッジ・たんこ・いづみ
076-36	昨夜から下腹つらき牡丹の雨	いづみ	1	シグナスＸ−１
076-37	胡瓜揉み彼氏イナイ歴２年ちょい	越冬こあら	3	シグナスＸ−１・Ｙｕｍｉ・いづみ
076-38	たけのこを屁っぴり腰で抱く子供
076-39	苗売りの軽トラ時速二十キロ	あこちゃん	2	こひつじ・越冬こあら
076-40	五月光世界を回す万華鏡
076-41	幼子の両手を虹に伸ばしけり	琴音	1	たんこ
076-42	くろぐろと山火事の跡蕨萌ゆ	子々	1	破れ鐘
076-43	幾重にも若葉の紅葉あやなせり	閑人	1	たんこ
076-44	雪形のうさぎ山頂へ跳ぶ構へ	樽金	1	子々
076-45	夏来る埋蔵文化財調査	浮動甘納豆	1	野浮
076-46	雨空の明かるし八十八夜かな	松村	1	じゅん
076-47	えにしだ(金雀枝)の雨や黄金の滴かな
076-48	母の日やつひに釦の掛け違ひ	ハードエッジ	1	竹柏
076-49	新緑を天蓋として朱の鳥居	いづみ	4	中ちゃん・勝坊・竹柏・あこちゃん
076-50	コンビニができて田螺は眠れない	じゅん	3	越冬こあら・松村・竹柏
076-51	鼻濁音すんなり出でし目借時	あこちゃん	2	シグナスＸ−１・野浮
076-52	たんぽぽの魂となり風となり	シグナスＸ−１	2	野浮・琴音
076-53	おしゃべりがとっても好きな若葉かな	野浮	2	松村・樽金
076-54	岩燕飛び交う尾根に小休止	子々	1	勝坊
076-55	マドンナの風とならばや花水木(はなみずき)
076-56	ぽっかりと古墳の浮かぶ植田かな	野浮	3	こひつじ・松村・閑人
076-57	花大根何するでなく猫集ふ	樽金	4	中ちゃん・野浮・こひつじ・越冬こあら
076-58	青蛙勝手に動くパズルピース	じゅん	1	浮動甘納豆
076-59	カーネーション贈る我にも届きをり	琴音	1	こひつじ
076-60	萵苣の花せつない恋も知りました	竹柏	1	閑人
076-61	たんぽぽの惚けて後はどうしよう	松村	1	ハードエッジ
076-62	氷水男らしさを噛んで呑む	越冬こあら	2	琴音・Ｙｕｍｉ
076-63	白牡丹雨に打たれて天仰ぐ
076-64	長い長いコーラスで春を送る	浮動甘納豆	1	あれふ
076-65	蚕豆の皮剥くときの母の笑み
076-66	更衣シャツもズボンもつんつるてん	こひつじ	4	中ちゃん・竹柏・あこちゃん・じゅん