[QLD句会録棚]
第 82 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年8月4日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
082-01 友達も親も見えない夏だった じゅん 2 早香・竹柏
082-02 ハマナスの平らき花の揺るるなり
082-03 天ぷらをからりと揚げて遠花火 琴音 4 ハードエッジ・大波・シグナスX−1・こひつじ
082-04 じりじりと赤をたぎらす酷暑かな 勝坊 2 ハードエッジ・蜆汁
082-05 睡蓮の白に心を定めけり 蜆汁 4 松村・ちりお・こひつじ・じゅん
082-06 ライオンの瞳しょぼしょぼ油照 琴音 2 いづみ・越冬こあら
082-07 お喋りの尽きぬ楽しさ百日紅
082-08 相鎚すソーダー水をかき混ぜて こひつじ 1 九鈴ちゃん
082-09 話したくなければいいさ夏の蝶 じゅん 1 越冬こあら
082-10 電話しつ水打つてゐる写真館
082-11 夜濯ぎや乾きあがりのやはらかさ ちりお 1 勝坊
082-12 父健やかカンカン帽を無造作に 子々 2 勝坊・こひつじ
082-13 芥川龍之介仏より涼し
082-14 順々に青葉を染めてゆく朝日 中ちゃん 1 破れ鐘
082-15 明鏡の庭に咲きたる苔の花
082-16 冷し酒そろそろ海老の焼けるころ 大波 3 早香・Yumi・たんこ
082-17 黒揚羽蜜を吸うときうちふるへ 松村 3 子々・野浮・かるちゃん
082-18 街中に溢るる「超」の文字暑し 野浮 4 中ちゃん・子々・あこちゃん・こひつじ
082-19 夕凪や推理小説佳境なり シグナスX−1 5 竹柏・あれふ・あこちゃん・Yumi・破れ鐘
082-20 風鈴の一音澄みてまどろみぬ 破れ鐘 2 樽金・シグナスX−1
082-21 ワープから抜けくる船や金魚の尾
082-22 ところてん夫婦暮しも長くなり 中ちゃん 2 九鈴ちゃん・かるちゃん
082-23 通勤も静かになるや蝉時雨 三原聖修 2 松村・破れ鐘
082-24 山越えて海へと続く夏野かな 早香 1 じゅん
082-25 夕映えやなおあかあかと雲の峰 破れ鐘 1 たんこ
082-26 次々と水中ターン烏賊になり ちりお 3 樽金・九鈴ちゃん・越冬こあら
082-27 夏の夜更けてしらじら五輪かな
082-28 白雪姫笑む玩具屋の片蔭に 大波 2 中ちゃん・いづみ
082-29 業平忌空似に胸の高鳴れり Yumi 3 早香・子々・あこちゃん
082-30 夏休みターブラ・ラサ(白紙頁)のごときもの あれふ 2 Yumi・こひつじ
082-31 七夕や背中を風の通りゆく
082-32 鵙が二羽何を語るや飛び立ちぬ
082-33 夏葱やインターネットに夢中なる
082-34 月充ちてお開きになるアトランタ
082-35 向日葵の五段ロケット日本晴れ
082-36 夾竹桃つるると入るとろろ蕎麦 こひつじ 4 いづみ・あれふ・あこちゃん・破れ鐘
082-37 手のなかの蚯蚓や何処も渇きゐて
082-38 トマト切るラジオ体操B.G.M.
082-39 炎天に油注いで蝉の声 かるちゃん 1 越冬こあら
082-40 夕涼やかすかに潮の香りして
082-41 子鴉やふと現るる道標
082-42 蜩や忘れ得ぬこと五つ六つ 樽金 2 あれふ・蜆汁
082-43 花火果て深きしじまに戻りたり
082-44 つぶやきは聞こえないふり揚羽蝶 Yumi 2 琴音・シグナスX−1
082-45 くれなゐや微熱の舌にかき氷 あれふ 1 蜆汁
082-46 脳天をぐわんと殴るかき氷 こひつじ 4 野浮・琴音・勝坊・かるちゃん
082-47 夏帽を振りて別れしさりげなく 勝坊 1 ちりお
082-48 赤き口耳まで裂けて西瓜食ふ 蜆汁 2 樽金・シグナスX−1
082-49 世事雑事善きに図らへ冷奴 野浮 7 中ちゃん・早香・竹柏・樽金・シグナスX−1・三原聖修・たんこ
082-50 夕凪ぎて未だ見ぬ友のゐる不思議 いづみ 2 ハードエッジ・琴音
082-51 線香花火十秒間の宴かな あれふ 1 Yumi
082-52 ぬくもりを持つもぎたてのトマトかな あこちゃん 6 子々・樽金・野浮・勝坊・三原聖修・かるちゃん
082-53 ゲルニカの絶叫耳朶撃つ暑さかな
082-54 緑陰に犬のりぼんを賞め合へり 子々 4 いづみ・大波・ちりお・じゅん
082-55 往生際よろしき人や心太 あこちゃん 3 早香・いづみ・破れ鐘
082-56 向日葵の陰になるまで見送ろう 早香 1 越冬こあら
082-57 向日葵や眠れぬ夜もあったはず 竹柏 1 あれふ
082-58 細き葉を選りとうすみの止まりをり
082-59 手花火の合ひ間合ひ間に遠花火
082-60 三水に龍とは実にこの瀑布 いづみ 1 中ちゃん
082-61 籐寝椅子裸足は籐をなぞりつつ ちりお 3 中ちゃん・ハードエッジ・三原聖修
082-62 少年と少女になりて水鉄砲 シグナスX−1 2 蜆汁・大波
082-63 空蝉や吾子の宝となりにけり 琴音 1 松村
082-64 切り通しより見やる山嶺霧晴るる
082-65 花火師の闇駆けめぐる岸辺かな 中ちゃん 9 竹柏・子々・野浮・大波・あこちゃん・九鈴ちゃん・ちりお・Yumi・じゅん
082-66 水遊び日課となりて忙しき 越冬こあら 1 松村
082-67 にわか雨去りて遠くに蝉しぐれ
082-68 君も亦Noと言うのか扇風機 越冬こあら 6 竹柏・野浮・あれふ・琴音・三原聖修・かるちゃん
082-69 三伏の汝すつぱき体かな 九鈴ちゃん 1 ハードエッジ
082-70 法師蝉次を譲りてゐたりけり
082-71 ほの白き水着の跡に口づけす 野浮 4 琴音・松村・三原聖修・たんこ
082-72 白鷺の雲にまぎれてしまひけり 松村 2 蜆汁・勝坊
082-73 向日葵や少女等足踏みして笑ふ 樽金 2 大波・じゅん
082-74 家庭用花火セットとバラ少し 越冬こあら 2 九鈴ちゃん・ちりお
082-75 蝉の声頭の髄を溶かしたる
082-76 夕顔やいまひとたびの夢もがな
082-77 パセリさえ湯がかなくてはと用心し 三原聖修 1 たんこ
082-78 ペディキュアも及ばざりしよ金魚の尾

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