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第 81 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年7月21日
兼 題:「道をしへ/斑猫(はんみょう)」、「金魚」、「指」 ※「指」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
081-01 黒白の争ひ金魚目もくれず 樽金 2 蜆汁・あこちゃん
081-02 指先を皺々にして「まだ泳ぐ」 越冬こあら 1 九鈴ちゃん
081-03 金魚飼ふ陶の火鉢や水蒼し 大波 1 たんこ
081-04 アキレスと亀の逆説道をしへ 浮動甘納豆 3 松村・野浮・あれふ
081-05 出目金に負けじと幼にらめっこ 俗世 3 勝坊・たんこ・破れ鐘
081-06 指貫がぽろりころがる茅舎の忌 あこちゃん 3 俗世・Yumi・いづみ
081-07 指先がまた衿もとに初浴衣 破れ鐘 9 浮動甘納豆・たんこ・蜆汁・シグナスX−1・俗世・こひつじ・いづみ・九鈴ちゃん・樽金
081-08 指使されて愚痴いいながら汗拭ふ
081-09 斑猫や濃くなつてきし径の色 いづみ 1 Yumi
081-10 結局は赤き和金を掬ひけり 蜆汁 6 中ちゃん・勝坊・大波・シグナスX−1・あこちゃん・俗世
081-11 金魚ってよくよく見ると醤油顔
081-12 山道で斑猫に聞く訪ね先
081-13 読み耽る指しほからき天の川
081-14 金魚の尾しなやかにして透きとほる 松村 1 破れ鐘
081-15 羽衣をゆるやかに舞ふ金魚かな あれふ 2 勝坊・松村
081-16 転生を信じてをりぬ道おしへ あこちゃん 3 早香・越冬こあら・こひつじ
081-17 炎昼やパンダは六つ指を持つ 蜆汁 1 九鈴ちゃん
081-18 泣きむしもこの指とまれねむの花 樽金 2 ハードエッジ・破れ鐘
081-19 飛び跳ねて外や如何にと金魚かな
081-20 冷し酒指の呂律の回わらざる 松村 4 三原聖修・あれふ・俗世・Yumi
081-21 ふかづめのゆびもてあげはてふをさく あれふ 2 ハードエッジ・いづみ
081-22 道をしへ先を信じて歩きけり
081-23 ゆらゆらと金魚は聴いてくれにけり いづみ 3 中ちゃん・浮動甘納豆・破れ鐘
081-24 鰯裂く太く短き親指で ハードエッジ 4 中ちゃん・浮動甘納豆・野浮・ちりお
081-25 道をしへ茶髪のをんな駅に立つ
081-26 道をしえ腎臓に石帰り道
081-27 百回の指切りげんまん明易し
081-28 吊革に指輪並びて夜の秋 浮動甘納豆 3 早香・越冬こあら・シグナスX−1
081-29 日の暮れに蹴るや空き缶道おしへ
081-30 Long and winding road 道をしへ ハードエッジ 2 あれふ・俗世
081-31 この先に想ふ人待つ道おしへ 俗世 1 こひつじ
081-32 影ぼしの先に先にと道おしえ 破れ鐘 3 松村・勝坊・ちりお
081-33 斑猫や賽の河原にしるべ無く 樽金 1 蜆汁
081-34 人を待つ仕種おかしや道をしへ
081-35 斑猫や縮まらぬわれきみの距離 あれふ 5 三原聖修・たんこ・ハードエッジ・あこちゃん・ちりお
081-36 おまえにも夢は在るのかなあ金魚
081-37 一手指し鬼念仏の団扇かな 大波 5 早香・浮動甘納豆・シグナスX−1・破れ鐘・樽金
081-38 子がすくう金魚逃れる紙の網
081-39 金魚等の生きているふり死んだふり 早香 1 あれふ
081-40 祭夜や指より産まる飴細工 Yumi 3 勝坊・大波・樽金
081-41 庇なき扉は閉まりけり仮設灼く ちりお 1 Yumi
081-42 泣かないと指切りをした夕焼けかな
081-43 釣り銭を指までつかむ四月馬鹿 シグナスX−1 1 ちりお
081-44 汗の手を指輪もろとも洗ひけり 中ちゃん 3 大波・ハードエッジ・蜆汁
081-45 羅や夫の小指の赤き糸 こひつじ 1 越冬こあら
081-46 訪ねたるよはひ指折り巴里祭
081-47 首吊りの木より動かず道をしへ シグナスX−1 1 越冬こあら
081-48 道おしへ先は地獄か極楽か Yumi 2 三原聖修・こひつじ
081-49 金魚釣り傾きゐるは逃がしやれ 中ちゃん 1 Yumi
081-50 ちまちまとときめいてゐる金魚かな 野浮 3 松村・早香・あれふ
081-51 フェイントをかけて掬ひし金魚かな シグナスX−1 1 松村
081-52 影消えて刻の止まりて青蜥蜴
081-53 金魚掬ひの残念賞として育つ ハードエッジ 5 中ちゃん・三原聖修・野浮・ちりお・こひつじ
081-54 羽衣のごとき尾びれの金魚かな
081-55 水の輪の広がつてゆく金魚池
081-56 句碑あまた並べる中をみちをしへ 大波 1 ハードエッジ
081-57 吊ってより猫の見上げる金魚玉 勝坊 1 あこちゃん
081-58 乳せがむ口してをりぬ金魚かな こひつじ 4 大波・蜆汁・いづみ・九鈴ちゃん
081-59 道をしへ手を結び合ふ道祖神 野浮 1 大波
081-60 かへりみて風上を追ふ花梔子
081-61 斑猫をただ追ひ行けり日の暮るる
081-62 悪さした子の指先に杏の香
081-63 ふとふれし指のぬくもり合歓の花 俗世 3 たんこ・シグナスX−1・いづみ
081-64 木漏れ日や峠すぐそこ道をしへ 中ちゃん 3 早香・浮動甘納豆・野浮
081-65 きんぎょ玉気付かぬ振りのべっかんこ
081-66 滝口へまでの案内(あない)に道おしへ
081-67 指一本取られしままの昼寝かな 早香 6 中ちゃん・三原聖修・野浮・越冬こあら・あこちゃん・樽金
081-68 振り返れば金魚売りまだ坂の途中
081-69 その名前餌と書かれし金魚かな 早香 2 九鈴ちゃん・樽金

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