[QLD句会録棚]
第 80 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年7月7日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
080-01 真夜中といふ夕焼のごときもの
080-02 我が臍に本で蓋して昼寝かな こひつじ 2 いづみ・越冬こあら
080-03 コンクリート乾き上がるや油蝉 九鈴ちゃん 3 ハードエッジ・あれふ・あこちゃん
080-04 良く言えば現代的ね熱帯魚 Yumi 1 ハードエッジ
080-05 裏側に色の残れる葭簀かな 九鈴ちゃん 2 こひつじ・蜆汁
080-06 交番のお巡りさんも更衣
080-07 右頬に畳のあとや昼寝覚 シグナスX−1 3 勝坊・こひつじ・ちりお
080-08 金蛇が尾を引きずりしアスファルト
080-09 水子地蔵に女が二人梅雨の寺
080-10 昆布干す磯には磯の掟あり Yumi 3 九鈴ちゃん・野浮・こひつじ
080-11 夏の山ちどりという名覚えけり
080-12 はだし拭かせ身をよじらせて笑ふ子よ じゅん 3 ハードエッジ・中ちゃん・たんこ
080-13 水槽に穴子三本はためけり いづみ 1 蜆汁
080-14 香水や昔の彼はそばにゐて
080-15 梅雨晴間急いで洗濯致しましょう
080-16 帰省子のついと差し出すコップかな あこちゃん 9 じゅん・九鈴ちゃん・樽金・勝坊・野浮・たんこ・越冬こあら・こひつじ・浮動甘納豆
080-17 泣くに飽く子の見つけたりかたつむり 樽金 3 ハードエッジ・たんこ・子々
080-18 梅雨の間もかがり火もゆる鵜飼いかな。
080-19 ゆふだちやまづはタンゴのリズムから あれふ 2 樽金・シグナスX−1
080-20 車停め渡り切つたる大毛虫 あこちゃん 1 早香
080-21 なめくぢりからびて青き煙かな ハードエッジ 1 蜆汁
080-22 短き夜ものほしざおは眠れない 越冬こあら 1 Yumi
080-23 鼻先にちょこんと付けし天瓜粉
080-24 牽牛はいづこを歩む街の空 蜆汁 1 Yumi
080-25 若竹や土塀の道の熟通い 破れ鐘 1 いづみ
080-26 ソーダ水ゆめまぼろしの街なりき
080-27 ちんどん屋過ぎたるあとは竹落葉 子々 2 いづみ・浮動甘納豆
080-28 蟻のぼる医大通りのサトイモに いづみ 1 Yumi
080-29 言ひ過ぎの悔揺らし見る釣忍 樽金 3 松村・あれふ・子々
080-30 臨月の婦人重たく梅雨の雲 中ちゃん 2 勝坊・ちりお
080-31 熱帯魚静かな夜も欲しかろう 野浮 1 破れ鐘
080-32 分別のときに疎まし古扇子 樽金 2 早香・浮動甘納豆
080-33 夏近し旅したつもりで時刻表 三原聖修 2 早香・たんこ
080-34 雲重き朝を一閃夏燕 野浮 3 松村・あれふ・あこちゃん
080-35 夏空を木々の間に山歩き 早香 1 松村
080-36 デパートの前で絵日傘すぼめける 破れ鐘 1 越冬こあら
080-37 来てみれば雑木山にも柚子畑
080-38 まっすぐにセンターラインのびて夏 越冬こあら 11 中ちゃん・じゅん・九鈴ちゃん・樽金・勝坊・松村・あれふ・野浮・いづみ・シグナスX−1・子々
080-39 七月や寝ねし児ふふと笑ひけり 子々 2 じゅん・早香
080-40 舞扇かざす川面の鵜飼いの火
080-41 せせらぎに釣られて行けば青田風
080-42 夕映や薄き紅染め白牡丹 勝坊 2 三原聖修・Yumi
080-43 夏の船空と海とを切り離す シグナスX−1 1 松村
080-44 二の腕のぶつかりあふも更衣 松村 4 中ちゃん・あこちゃん・三原聖修・蜆汁
080-45 蒸す電話ボクスにしのぐ戻り梅雨 中ちゃん 1 越冬こあら
080-46 靴一足履きつぶしたり半夏生 浮動甘納豆 3 いづみ・こひつじ・Yumi
080-47 誰もゐぬ家に遊ぶは金魚のみ
080-48 大鍋のどぜうぐらりとひと煮立ち
080-49 水に浮く一円玉や夏木立 野浮 2 九鈴ちゃん・あこちゃん
080-50 枇杷盗れば明けゆくお前どこの犬 いづみ 2 ハードエッジ・浮動甘納豆
080-51 差水の汗にまみれし臍の穴
080-52 すみやかに膨りたるパン生地夏の宵
080-53 コンチキチベランダで聞く夕涼み 三原聖修 2 たんこ・破れ鐘
080-54 夏落葉肩の荷ととも喪装解く Yumi 2 中ちゃん・ちりお
080-55 キャベツ炒めるのも嫌な日もあるよ じゅん 3 シグナスX−1・蜆汁・破れ鐘
080-56 夕立が蝉の穴へと流れ込む ハードエッジ 1 樽金
080-57 梅雨晴れ間うなぎのぼりの寒暖計
080-58 法師蝉今日の昼餉はざるうどん 蜆汁 3 じゅん・三原聖修・破れ鐘
080-59 眉上げて葛餅ぜんぶ食べてしまう
080-60 六月の猫のぐにやりと眠りをり
080-61 占いは佳きとき信じ髪洗ふ こひつじ 1 早香
080-62 雨雲ののこらず消えて星祭
080-63 あめんぼう放尿の子等競ひをり
080-64 炎昼に黒ネクタイが登る坂 越冬こあら 2 シグナスX−1・三原聖修
080-65 晩涼をくつろいでゐるふくらはぎ じゅん 8 中ちゃん・九鈴ちゃん・野浮・三原聖修・越冬こあら・浮動甘納豆・破れ鐘・ちりお
080-66 黒南風の加速度つけて膨れ来る 九鈴ちゃん 7 じゅん・樽金・勝坊・あれふ・野浮・あこちゃん・子々
080-67 梅雨晴れてこの時ここに知らぬ花
080-68 蜘蛛の囲に銀の雫の星座かな あれふ 3 シグナスX−1・子々・ちりお
080-69 梅雨空や髪のうねりが今の日和

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