[QLD句会録棚]
第 84 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年9月1日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
084-01 走り穂になかつたような雨の粒
084-02 秋暑しなかなか開かぬ菓子袋 Yumi 6 早香・ちりお・九鈴ちゃん・浮動甘納豆・樽金・こひつじ
084-03 整列すペットボトルに秋の風
084-04 なにくれと世話やきくれし無月かな
084-05 秋立つや小犬のワルツ流れきて シグナスX−1 2 中ちゃん・じゅん
084-06 夕暮れてなほ鳴く蝉や「お母アさん」 樽金 2 ハードエッジ・じゅん
084-07 元町は坂道ばかり秋涼し
084-08 葡萄棚番犬耳を立てて寝る 早香 3 ちりお・ぐらんぱ・破れ鐘
084-09 売り出しのテントに潜り寝てみたり
084-10 踏ん張つて水を凹ますあめんぼう 松村 9 早香・勝坊・九鈴ちゃん・あれふ・浮動甘納豆・シグナスX−1・じゅん・樽金・子々
084-11 秋めくや指紋に残る天麩羅粉 越冬こあら 3 ハードエッジ・じゅん・こひつじ
084-12 蜻蛉群る縹(はなだ)の空をキャンバスに 野浮 1 Yumi
084-13 枝豆の飛び出す飛距離窓を越え 中ちゃん 1 たんこ
084-14 緑色の絨毯に乗る蕎麦の花
084-15 ぼんやりとコーヒ啜る秋の朝
084-16 口開けて君の帰りを待つ秋刀魚 じゅん 5 あこちゃん・あれふ・中ちゃん・越冬こあら・破れ鐘
084-17 数珠糸のぷつりと切れし夏の果て あこちゃん 3 野浮・いづみ・Yumi
084-18 鎌倉の尾根道を抜け八月尽
084-19 金木犀トイレの香りにするなんて
084-20 秋の草風の形に留まりをり ちりお 2 あれふ・Yumi
084-21 囁きの耳から覚める三尺寝 松村 4 早香・九鈴ちゃん・中ちゃん・越冬こあら
084-22 遠雷や男まさりが小走りに 樽金 3 勝坊・ぐらんぱ・たんこ
084-23 蝉時雨だんだんきみが好きになる シグナスX−1 5 野浮・あこちゃん・九鈴ちゃん・越冬こあら・じゅん
084-24 何時となくあらましぼかす薄原 ちりお 1 松村
084-25 煌々の月に憂きこと忘れ来し
084-26 降り籠めて夏に別れの驟雨かな
084-27 初秋や分厚きものに赤ん坊 ハードエッジ 1 シグナスX−1
084-28 息災に二百十日も暮れにけり
084-29 ゆるやかに曲がりてよけれ花野道 こひつじ 1 ちりお
084-30 コスモスを掠めてサイクリングかな 野浮 1 子々
084-31 萩揺るる円空仏は笑はない Yumi 1 あれふ
084-32 不義理なる暇を乞うて桐一葉 いづみ 3 野浮・浮動甘納豆・Yumi
084-33 線香花火溶けし火薬のうずくまる 九鈴ちゃん 1 浮動甘納豆
084-34 ピッケルに放てる蜻蛉止まりけり
084-35 朝顔の疲れ果てたる正午かな シグナスX−1 4 勝坊・ちりお・越冬こあら・樽金
084-36 葉柳やゆらりと揺るる縄暖簾 破れ鐘 1 野浮
084-37 秋刀魚買ふ特売の字によわきかな こひつじ 2 破れ鐘・子々
084-38 百合活けて部屋に充ちくる不倫の香 Yumi 1 松村
084-39 秋の磯重たき水の迫り来る
084-40 帰省子の去ってより居間がらんどう 中ちゃん 1 たんこ
084-41 秋の蚊の時に彼岸を渡りけり 九鈴ちゃん 1 松村
084-42 葛咲きて短き別れの言葉かな
084-43 ケルンくづれ骨の音する濃霧かな いづみ 2 あこちゃん・シグナスX−1
084-44 風に舞ふガーゼのやうな海月かな あれふ 2 ハードエッジ・こひつじ
084-45 流星にのりて届けよ佳き便り 子々 2 早香・勝坊
084-46 名月や眠つて育つ赤ん坊 ハードエッジ 3 ちりお・九鈴ちゃん・ぐらんぱ
084-47 朝涼のパンツ一気に脚とほす ぐらんぱ 2 中ちゃん・こひつじ
084-48 良いきのこ悪いきのこをぶらさげて じゅん 5 野浮・ハードエッジ・あこちゃん・浮動甘納豆・こひつじ
084-49 用足せり雲の中なるお花畠
084-50 新涼の風やのれんのあばれ熨斗
084-51 こほろぎのしとふる雨をものとせず 野浮 1 松村
084-52 模様替へ終へし売場の残暑かな あこちゃん 3 ぐらんぱ・たんこ・子々
084-53 柔道着干したり青き栗のいが 浮動甘納豆 4 いづみ・ハードエッジ・ぐらんぱ・樽金
084-54 木漏れ日や映る川面に赤とんぼ たんこ 1 破れ鐘
084-55 桔梗咲く三面鏡の奥澄みて ちりお 5 中ちゃん・越冬こあら・シグナスX−1・樽金・子々
084-56 わたしの忌わたしの数の水中花
084-57 目覚めては足を励ます露の径
084-58 宿題も塾も休戦地蔵盆
084-59 いなづまを北へ北へと辿りけり
084-60 夏休みおしまひ蝉は声かぎり ぐらんぱ 1 勝坊
084-61 新涼や電子レンジがチンと呼び こひつじ 3 いづみ・松村・破れ鐘
084-62 残暑の日黄ばみはじめる街銀杏
084-63 なかなかの好々爺ぶり盆の夫 子々 3 あこちゃん・たんこ・Yumi
084-64 豚草やすすきが原を乗っ取りぬ
084-65 親も子も篭り日となり八月尽 あこちゃん 2 早香・いづみ
084-66 ホラー小説読みて虫の音(ね)あまたなり 中ちゃん 3 いづみ・あれふ・シグナスX−1

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