[QLD句会録棚]
第 90 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成8年11月25日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
090-01 大丸太値踏みしてゐる小春かな 樽金 2 早香・野浮
090-02 山柿を過りて眩し飛行雲
090-03 彫像の如冬天の托鉢僧 子々 3 たんこ・Yumi・いづみ
090-04 新幹線降りて吐息の冬めける 大場画餅 1 林子
090-05 脳味噌を煮込んでをりぬ炬燵かな こひつじ 6 早香・破れ鐘・日常・ちりお・シグナスX−1・浮動甘納豆
090-06 バザールの沈黙ほどに狂ひ咲き 日常 1 松村
090-07 ためいきと金の指輪の遠き冬 早香 2 松村・越冬こあら
090-08 雪蛍ふはふはふはとひとよかな あれふ 1 シグナスX−1
090-09 をとこにもつくといふなる草じらみ
090-10 雑炊でいいさ明日の朝飯は
090-11 しぐれ空陽の恋しさを感じおり
090-12 椎の実で膨れしポケット比べあい
090-13 ちぎり絵のごと山茶花の旧家かな 野浮 4 あこちゃん・こひつじ・子々・林子
090-14 読みかへし出さずじまいに秋の文
090-15 満員のエレベーターや大嚏(おおくさめ) あこちゃん 5 樽金・大場画餅・あれふ・勝坊・越冬こあら
090-16 冬立ちて単純作業ばかりなり 日常 1 いづみ
090-17 雑踏のあちこちに居る冬木かな 早香 3 ハードエッジ・樽金・Yumi
090-18 かはたれやふりむきざまの鎌鼬 あれふ 1 早香
090-19 三日月や鎌皓々と闇を刺す ちりお 1 あれふ
090-20 読まぬまま岩波文庫増えて秋 シグナスX−1 4 破れ鐘・ちりお・あれふ・勝坊
090-21 口あけて見る鮟鱇の吊るし切り 子々 12 ハードエッジ・中ちゃん・樽金・あこちゃん・大場画餅・こひつじ・野浮・あれふ・浮動甘納豆・勝坊・越冬こあら・光海士
090-22 ささやかな夢打ち明けし夜長かな 光海士 3 こひつじ・野浮・じゅん
090-23 二度三度子猫落ちたり秋の縁 光海士 1 たんこ
090-24 寒いねが挨拶になるバス乗り場 たんこ 1 子々
090-25 十二月動かぬ雲を見てゐたる
090-26 焼鳥の三串も喰えば独りもいい 浮動甘納豆 3 ハードエッジ・中ちゃん・いづみ
090-27 鍋焼きもアルミ容器で売られけり
090-28 幼稚園はおやつの時間小鳥来る 子々 1 いづみ
090-29 冬空へ飛行機もろともシャトル打つ ちりお 1 樽金
090-30 快癒の報もらひ勤労感謝の日 中ちゃん 3 破れ鐘・じゅん・いづみ
090-31 まだ赤き葉も巻かれたり雪囲 あこちゃん 6 破れ鐘・松村・勝坊・林子・Yumi・光海士
090-32 遊星に捧げ給ふか鵙の贄
090-33 大根を引いて穴ぼこ残りけり 中ちゃん 1 ハードエッジ
090-34 さそり座のひとに摘まるるトリカブト
090-35 山姥の腰を伸ばして柿捻る 松村 3 じゅん・越冬こあら・Yumi
090-36 大根の首あをあをと干されけり あこちゃん 4 樽金・破れ鐘・じゅん・光海士
090-37 拾ひきし紅葉を深く嗅ぎにけり いづみ 2 松村・林子
090-38 駅前の鳩どもや足冷たかろ じゅん 1 浮動甘納豆
090-39 うつむいたまま地球から葱を抜く 越冬こあら 2 早香・シグナスX−1
090-40 紅葉の中に白きは冬桜
090-41 幼子の頬に水洟ごはんつぶ
090-42 木枯らしやルーズソックス林立す 大場画餅 4 中ちゃん・あこちゃん・こひつじ・野浮
090-43 駅口の托鉢僧に冬日かな 樽金 1 林子
090-44 少女からこぼれるやうに白き息
090-45 石仏を見掛けし街の小六月 破れ鐘 1 光海士
090-46 一葉忌昔女は苦を重ね Yumi 1 松村
090-47 裏木戸の番人として花八手 中ちゃん 1 日常
090-48 冬の霧地上から湯気登らせる
090-49 ふかふかの蒲団でしばし冬眠す こひつじ 1 早香
090-50 年の瀬や数に限りがございます ハードエッジ 6 日常・ちりお・シグナスX−1・浮動甘納豆・じゅん・光海士
090-51 屋上の旗垂れ下がる小六月 浮動甘納豆 3 中ちゃん・大場画餅・たんこ
090-52 冬めきて花鉢居間を占領す 林子 2 あこちゃん・大場画餅
090-53 熱燗や古女房の酌もよし 勝坊 2 子々・たんこ
090-54 小雪やフランス菓子店開店す
090-55 炉明かりや犬のあくびに指を入れ
090-56 神の留守つい食べ過ぎるチョコレート
090-57 北風吹くや瓶いっぱいの珈琲豆 浮動甘納豆 3 こひつじ・子々・Yumi
090-58 神無月印影薄くなりにけり 野浮 3 ハードエッジ・大場画餅・ちりお
090-59 着ろと言うコートの主に鳥肌が
090-60 どの菊の香りか風の運び来し
090-61 ストレスの解消成らず霜柱
090-62 暖房がきいて冷たいすきま風
090-63 子の一人ねんねこにゐて七五三 樽金 1 あこちゃん
090-64 トンネルを抜けて鉄橋紅葉渓 松村 2 子々・勝坊
090-65 外套を脱げぬ事情のありにけり こひつじ 3 野浮・ちりお・浮動甘納豆
090-66 人形と嬰児をくるむ古毛布 じゅん 2 シグナスX−1・あれふ
090-67 風澄みて湖におろちの蟠る(ワダカマル) いづみ 1 日常
090-68 黒子ほど船を見送る小春かな 勝坊 1 越冬こあら
090-69 開かれてパックに余る金目鯛 ハードエッジ 1 中ちゃん
090-70 木枯らしの道案内は喪服着て
090-71 一服の粉茶の鐘や夕紅葉 破れ鐘 2 日常・たんこ
090-72 寄鍋や目移り嘆く演技から

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