[QLD句会録棚]
第 117 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成9年12月7日
兼 題:「枯芝」、「冬凪」、「馴染む」 ※「馴染む」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
117-01 いまもって馴染めぬ薬波郷の忌 樽金 3 破れ鐘・俗世・こひつじ
117-02 冬凪や猫の日溜まり舟溜まり 破れ鐘 5 樽金・日常・たんこ・九鈴ちゃん・早香
117-03 他はみなエリートに見え冬の星 ラシャーヌ 1 破れ鐘
117-04 枯芝の広場も入れず神の庭 はる 1 蜆汁
117-05 鰭酒の舌に馴染みのしびれかな 破れ鐘 4 中ちゃん・野浮・はる・越冬こあら
117-06 缶入りのコーヒー温し枯芝生 蜆汁 1 こひつじ
117-07 身に馴染むソファの丸みや冬うらら ラシャーヌ 4 勝坊・掃半・こひつじ・Yumi
117-08 海鼠突くなじまぬ波にいたぶられ
117-09 枯れ芝の起伏日差しにうつろひぬ
117-10 冬凪や水底(ミナソコ)深く慟哭の蒼
117-11 はしゃぎつつ枯芝すべる園児かな 掃半 4 中ちゃん・勝坊・たんこ・俗世
117-12 どんどんと句の作れゆく時雨寺
117-13 枯芝や鬢の白さをいとしとも 破れ鐘 1 早香
117-14 馴染み客預け徳利の燗熱し 俗世 1 中ちゃん
117-15 枯芝や缶ビール持参で子守りかな
117-16 冬凪やいよいよ樽を乾しませう Yumi 3 日常・ラシャーヌ・早香
117-17 風体に冬日馴染むレンガ塀
117-18 枯芝やここぞの時にスローカーブ 野浮 2 掃半・破れ鐘
117-19 馴染まぬは義理の付合ひ冬ざるる
117-20 師走の夜馴染みのママも不景気そう
117-21 枯芝に風舞い舞いて往き過ぎん
117-22 冬凪や電飾並木に誘われて
117-23 冬凪や一里歩いて道祖神 掃半 2 破れ鐘・Yumi
117-24 冬凪で日ざしもうらら港町
117-25 枯芝のもつるるままに嵩の減る
117-26 寄鍋の煮えてその場に馴染みけり こひつじ 2 俗世・越冬こあら
117-27 冬ぬくしエレベーターの顔馴染み 越冬こあら 3 中ちゃん・野浮・はる
117-28 枯芝の外野席だけある陽射し 日常 8 樽金・野浮・勝坊・ラシャーヌ・蜆汁・九鈴ちゃん・こひつじ・Yumi
117-29 冬凪や古い傷まで疼きだす 日常 1 掃半
117-30 木枯らしに揺れる提灯馴染み客 早香 3 樽金・勝坊・たんこ
117-31 冬凪や山に日の射すひとところ 蜆汁 6 野浮・日常・たんこ・九鈴ちゃん・俗世・Yumi
117-32 枯芝に座りしあとか昼下がり
117-33 枯芝や挨拶なしに越す隣家 こひつじ 2 はる・早香
117-34 冬凪や縁切寺に「はいポーズ」 樽金 1 破れ鐘
117-35 枯芝に山高帽の影ふたつ 越冬こあら 2 風狐・蜆汁
117-36 冬凪いで異形(いぎょう)の雲の残りけり 中ちゃん 1 蜆汁
117-37 午後二時の枯芝背中に深呼吸 早香 1 風狐
117-38 雑踏やコートの馴染む女たち
117-39 行く行かない行くとき行けば冬の凪
117-40 枯芝や牛のしんがり牧に入る 勝坊 3 ラシャーヌ・越冬こあら・Yumi
117-41 寒凪に嘴何故か整列し
117-42 漁火のまたたき長し冬の凪 勝坊 4 日常・ラシャーヌ・九鈴ちゃん・はる
117-43 凩や胃の腑に馴染む熱き酒 野浮 6 樽金・風狐・たんこ・掃半・こひつじ・越冬こあら
117-44 冬凪や駅売ドリンクくつと飲む 九鈴ちゃん 1 掃半
117-45 二十年馴染みの道や冬暖簾 掃半 1 野浮
117-46 手のひらに馴染んできたる火かき棒
117-47 枯芝やここより先は字の里 Yumi 1 早香
117-48 冬凪のタイムポケット砂時計
117-49 枯芝や土龍は地下の無法者
117-50 枯芝に影長く引き戦趾の碑 中ちゃん 1 俗世
117-51 年の市幼馴染とすれ違ふ 蜆汁 6 中ちゃん・樽金・風狐・ラシャーヌ・はる・勝坊
117-52 掛軸がやっと馴染し畳替 勝坊 3 風狐・日常・越冬こあら
117-53 冬凪や携帯電話トゥルトゥルー こひつじ 1 九鈴ちゃん
117-54 冬凪ぎて一茶の雀啄めり 俗世 1 蜆汁

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