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第 119 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年1月4日
兼 題:「大晦日」、「寒紅」、「母」 ※「母」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
119-01 沈黙の雪降り積る母屋かな 野浮 6 あこちゃん・こひつじ・あさもと・ラシャーヌ・越冬こあら・勝坊
119-02 寒紅をさして見舞ひを迎へ撃つ 蜆汁 3 浮動甘納豆・破れ鐘・Yumi
119-03 大晦日子供連出す使命帯び 越冬こあら 1 たんこ
119-04 仕残しの順番付ける大晦日 早香 1 野浮
119-05 大晦日來る年のこと祈りつつ
119-06 父無頼母を老いしめ懐手 子々 2 いづみ・日常
119-07 支度して神も出を待つ大晦日 破れ鐘 3 早香・Yumi・子々
119-08 着膨れて妊婦のごとき動きかな
119-09 大晦日何はともあれ蕎麦茹でて 子々 1 たんこ
119-10 初春や母巻きし昆布かみしめる あさもと 1 中ちゃん
119-11 母まどろむ二日の昼の台所 浮動甘納豆 5 あこちゃん・日常・掃半・早香・たんこ
119-12 寒紅や潔く引く薬指 あこちゃん 1 越冬こあら
119-13 寒紅の唇真横一文字 九鈴ちゃん 4 こひつじ・あさもと・野浮・蜆汁
119-14 愚痴話してる二人の大みそか 掃半 2 早香・ラシャーヌ
119-15 母の忌のいつもこの頃日脚伸ぶ 勝坊 2 中ちゃん・じゅん
119-16 きぬぎぬの薄暗がりや寒の紅 じゅん 3 こひつじ・日常・樽金
119-17 母となる娘のひとみ淑気満つ あこちゃん 3 中ちゃん・野浮・蜆汁
119-18 寒紅の媼四方より集ひけり 子々 3 大波・野浮・蜆汁
119-19 あひびきの終はり寒紅おとしけり 中ちゃん 1 いづみ
119-20 冬籠り母と成る日を数えつつ 越冬こあら 2 樽金・子々
119-21 大晦日終へただ翌日となりにけり
119-22 冬の夜やレンズに笑ふ母若き 九鈴ちゃん 1 掃半
119-23 寒紅をさす娘もすでに三十路かな たんこ 2 勝坊・樽金
119-24 久々の水入らずなり大晦日 こひつじ 1 子々
119-25 母と子のひそひそ話寒卵 樽金 6 こひつじ・浮動甘納豆・大波・九鈴ちゃん・じゅん・Yumi
119-26 いつの間に母のパーマや大晦日 ラシャーヌ 2 いづみ・越冬こあら
119-27 大晦日柱時計の歳数え 日常 4 あさもと・ラシャーヌ・勝坊・樽金
119-28 甘辛き大つごもりの稲荷ずし 大波 2 いづみ・掃半
119-29 亡き父のこと語る母箱火鉢 中ちゃん 1 あさもと
119-30 寒紅を拭いおんなをかたづける 日常 3 破れ鐘・たんこ・越冬こあら
119-31 大晦日幼子眠るテレビ前
119-32 大晦日せはしきふりの隠居かな あこちゃん 2 掃半・蜆汁
119-33 保証書をもう一度読む大晦日 野浮 3 日常・たんこ・樽金
119-34 この橋からこの川を見る大晦日 浮動甘納豆 2 あこちゃん・大波
119-35 初電車眠りこけたる母の横
119-36 寒紅やかき流る琴時なくし
119-37 寒紅でクローズアップキスの唇
119-38 大晦日ばったばったと音のする 蜆汁 3 あこちゃん・浮動甘納豆・九鈴ちゃん
119-39 冬耕や今年片身の郷の母 日常 1 中ちゃん
119-40 冬虹や厳父のごとき母なりき 蜆汁 1 いづみ
119-41 寒紅や少しきつめの足袋こはぜ 樽金 3 浮動甘納豆・大波・Yumi
119-42 寒紅を落しゆふべの恋の果つ
119-43 寒紅が交通違反取締まる 越冬こあら 2 大波・九鈴ちゃん
119-44 何処へも行けぬ寒紅ひいてみる ラシャーヌ 1 破れ鐘
119-45 陰膳や亡母(はは)の名のある祝い箸 破れ鐘 1 子々
119-46 重ね餅写真の母に供えけり
119-47 寒紅をつけて産土詣かな
119-48 「母になりました」と賀状子の写真 早香 1 破れ鐘
119-49 建替へし母校に残る枯桜 Yumi 3 あさもと・早香・ラシャーヌ
119-50 牡蠣フライ母呆気なく退院す いづみ 4 あこちゃん・浮動甘納豆・九鈴ちゃん・越冬こあら
119-51 そば食ふてすべて終はりぬ大晦日 勝坊 1 こひつじ
119-52 母よもう芋頭煮る時間なり
119-53 寒紅や空気にピンてふ音のあり こひつじ 2 ラシャーヌ・Yumi
119-54 大晦日テレビの人の騒ぎ過ぎ
119-55 春着着てどうにか母に会はす顔 いづみ 1 じゅん
119-56 取り急ぎ電話かけたる大晦日
119-57 酒くらう我寒紅の色に似て
119-58 寒紅のくはへし懐紙ものを言ふ いづみ 2 じゅん・破れ鐘
119-59 大晦日漬物わたす垣根越し 掃半 2 九鈴ちゃん・じゅん
119-60 立ったまま飯食う蕎麦屋大晦日
119-61 いつの間に日の傾くや寒紅さす
119-62 寒紅の口が綻ぶわかさかな 破れ鐘 4 中ちゃん・野浮・勝坊・蜆汁
119-63 いかめしい宮司庭掃く大晦日
119-64 亡き母の植えし蝋梅ほころびぬ たんこ 3 掃半・勝坊・子々
119-65 寒紅を重ね塗る妻曇り空 Yumi 1 日常
119-66 寒紅を刷きて雪丸火鉢かな 大波 1 早香

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