[QLD句会録棚]
第 120 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年1月18日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
120-01 雪玉や君にぶつけるわだかまり じゅん 3 早香・こひつじ・あさもと
120-02 雪かきの雪を車に轢かせけり 九鈴ちゃん 1 破れ鐘
120-03 ささくれにまた思い込む冬陽かな 日常 1 蜆汁
120-04 寒林に日の暖かき山路かな はる 1 破れ鐘
120-05 2つの時計互いにかちこち冬の夜 ラシャーヌ 1 越冬こあら
120-06 もしもし今どこ吹雪の東京 浮動甘納豆 1 こひつじ
120-07 仕舞われる鏡開きの布の餅
120-08 そつとしてほしい日のありすばる冴ゆ 野浮 2 掃半・Yumi
120-09 雪しまく醤油切らしてしまひけり いづみ 3 浮動甘納豆・蜆汁・樽金
120-10 吉札を貼って下げたる初暦 勝坊 1 あこちゃん
120-11 寒椿こぼれて古き門構え 破れ鐘 4 日常・たんこ・はる・俗世
120-12 アスファルト破る若木のいのちかな あさもと 1 Yumi
120-13 空気ごと刻みませうか根深汁 ちりお 4 中ちゃん・野浮・いづみ・早香
120-14 あんじょうにたのんまっさあ関東煮
120-15 厳寒や鉄馬を駆れば星昇る
120-16 スコップをさせばスコッとぼたん雪
120-17 暴動を起こす気もなき炭火かな あこちゃん 4 こひつじ・じゅん・はる・ラシャーヌ
120-18 歳時記の「れ」の部の短か葛湯ふく
120-19 松過ぎて郵便受のがらがらん あこちゃん 1 ラシャーヌ
120-20 読初の青年富豪撃たれけり
120-21 枯野ゆく句を一生の友として
120-22 初暦剥げば霊峰目の高さ 俗世 5 ちりお・あさもと・あこちゃん・勝坊・Yumi
120-23 冷めやすき成人の日のココアかな 九鈴ちゃん 6 野浮・浮動甘納豆・いづみ・こひつじ・じゅん・越冬こあら
120-24 滝氷柱仁王の腕の力瘤 Yumi 1 掃半
120-25 芥川にうつされしかな洟びしびし じゅん 1 浮動甘納豆
120-26 雪やむや東京駅の赤煉瓦 樽金 2 いづみ・九鈴ちゃん
120-27 女正月旧姓残る裏表紙 ちりお 3 蜆汁・樽金・じゅん
120-28 マスクしていよよ睫毛の長きひと ラシャーヌ 10 中ちゃん・ちりお・野浮・浮動甘納豆・蜆汁・樽金・越冬こあら・はる・あこちゃん・勝坊
120-29 厄年の兄粕汁を啜りおり
120-30 蘊蓄をまじえ雪かき滞り 掃半 2 たんこ・破れ鐘
120-31 背伸びして賽銭投げる初詣 勝坊 2 じゅん・破れ鐘
120-32 雪積もり夜が明るくなりました
120-33 冬篭るその内晴れの日も来るさ
120-34 断ちがたき癖の一つに寝酒かな あこちゃん 2 野浮・たんこ
120-35 どうどうと岩打ち砕く冬の海 あさもと 1 ラシャーヌ
120-36 冬木立畳に影を落としけり 中ちゃん 2 早香・勝坊
120-37 寒月を見上げて帰る夜更けかな
120-38 成人の日なり松葉のにしん蕎麦
120-39 成人の日の戸惑いや齢褪せ
120-40 従順に回転寿司で年を越す
120-41 かいつぶり浮き出て話続きけり
120-42 ふところに小さき祠山眠る 樽金 9 中ちゃん・ちりお・浮動甘納豆・蜆汁・日常・九鈴ちゃん・俗世・掃半・勝坊
120-43 雪落つるたびに動ける猫の耳 勝坊 10 中ちゃん・早香・こひつじ・樽金・九鈴ちゃん・はる・俗世・ラシャーヌ・あこちゃん・Yumi
120-44 皺多き男に似合う冬帽子 浮動甘納豆 3 日常・越冬こあら・九鈴ちゃん
120-45 初釜や足袋新しく漢客
120-46 枯蔦の茎幾筋も神の楠 はる 2 俗世・Yumi
120-47 慣れぬ足裾裏返る春着かな
120-48 山茶花や散りつつ歳を重ねけり
120-49 雪原に鼻を埋めし雑種犬 野浮 1 あさもと
120-50 蜜柑喰ふビタミン補給口癖に Yumi 1 じゅん
120-51 高層のビル傾くや冬の雲 はる 1 野浮
120-52 北風や握り拳に血がにじむ あさもと 1 越冬こあら
120-53 造成の山半眼の眠りかな 野浮 3 日常・いづみ・はる
120-54 枕辺にみかんの欲しき彼誰時 じゅん 1 俗世
120-55 悲しきは差し戻される年賀状
120-56 人らみな色取り戻す初日かな 蜆汁 1 ちりお
120-57 初凪の磯に父子の竿くらべ 俗世 2 あさもと・ラシャーヌ
120-58 ここだけの話われは雪女郎 こひつじ 1 早香
120-59 破魔矢買い今年の運を願う朝
120-60 夕暮れて雪舞ひ始めたる城址
120-61 初日記狭いと思う1ページ 日常 1 ちりお
120-62 思案する姿にも似てシクラメン ちりお 1 あさもと
120-63 口開けて空と眼鏡と舌に雪 越冬こあら 1 中ちゃん
120-64 徳利が先に寝てをり温め酒 こひつじ 2 たんこ・掃半
120-65 初雪や夜に聞こゆる息の音 蜆汁 1 勝坊
120-66 初釜の庭は墨絵の世界かな
120-67 七日粥七種にみたぬ輪島塗 俗世 2 日常・あこちゃん
120-68 風花や子ら東京へ行きしまま 中ちゃん 4 いづみ・樽金・九鈴ちゃん・掃半
120-69 バス停に人影も無し寒の月 越冬こあら 2 たんこ・破れ鐘

[第119回]  [第121回]

[本サイトのテキスト・画像等の無断複製使用は禁止]