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第 124 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年3月15日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
124-01 春泥の八隻飛びもつつがなく 破れ鐘 1 早香
124-02 優し雨紙の雛さま流せずや
124-03 桜散る雨にうたれし捨て猫や 風狐 1 はる
124-04 葛ひいた気配漂ふ朧月
124-05 高く吹く鶴の噴水春の音
124-06 子のテスト良くも悪くも桜餅 こひつじ 7 旅人・掃半・早香・勝坊・樽金・俗世・破れ鐘
124-07 そよ風に香をはこぶ梅の花
124-08 春愁や障りの多き老いの恋 はる 3 いづみ・たんこ・こひつじ
124-09 しるべなき春は青いし目もかゆい 浮動甘納豆 1 越冬こあら
124-10 余念なき帽子選びや窓うらら ラシャーヌ 3 浮動甘納豆・あこちゃん・破れ鐘
124-11 シーソーをすれば弾ける春の泥 掃半 1 たんこ
124-12 ゼロ町のゼロ番地から春の虹 じゅん 3 浮動甘納豆・蜆汁・Yumi
124-13 春炬燵閉じて五体の置き処 勝坊 4 蜆汁・日常・中ちゃん・破れ鐘
124-14 SMAPの誰を好きかとお白酒 いづみ 3 じゅん・中ちゃん・こひつじ
124-15 ランドセル傷いつぱいに卒業す あこちゃん 11 野浮・掃半・中ちゃん・勝坊・樽金・俗世・いづみ・破れ鐘・風狐・はる・九鈴ちゃん
124-16 春炬燵小癪にさはる言葉尻 じゅん 3 早香・はにわ(ToT)・こひつじ
124-17 搦手は急坂続く薮椿 樽金 6 野浮・旅人・浮動甘納豆・ちりお・ラシャーヌ・いづみ
124-18 今夜またちらし寿司なり春ともし
124-19 自他共にじたばた春を受け入れる 日常 1 風狐
124-20 物置の戸を閉め忘れ春の暮 ちりお 2 いづみ・Yumi
124-21 はにかみて撫でゆく風の春ショール
124-22 合格の二文字大きく春の文(ふみ) あこちゃん 2 はにわ(ToT)・勝坊
124-23 空間の一つ足りなさ雛納め Yumi 1 九鈴ちゃん
124-24 白地図といふ春愁のごときもの
124-25 蕗味噌や等身大でゐる気安 野浮 3 乾杯・あこちゃん・こひつじ
124-26 盆梅や枝に春をば競いけり
124-27 ゆふぐれや男雛女雛の声ひそか 蜆汁 2 野浮・樽金
124-28 啓蟄やビルに窓拭き現はるる 樽金 15 旅人・浮動甘納豆・蜆汁・日常・早香・中ちゃん・乾杯・ラシャーヌ・あこちゃん・いづみ・破れ鐘・はる・こひつじ・Yumi・九鈴ちゃん
124-29 恐竜の像が振りむく春の坂
124-30 楓萌え六間道路人の波
124-31 啓蟄や思ひ立ちたる庭仕事 勝坊 3 はにわ(ToT)・じゅん・俗世
124-32 干鰈並ぶ武骨な民の国
124-33 地下街の画展色めく春衣装 破れ鐘 2 勝坊・ラシャーヌ
124-34 椿油の香に春知る浪花かな
124-35 ひとけなき切支丹坂梅白し ラシャーヌ 2 じゅん・乾杯
124-36 染み付いた指輪のあとや春の月 乾杯 2 日常・風狐
124-37 金髪の娘ら肌あらはサングラス
124-38 チョンチョンと蹴って銀輪春一番 ちりお 1 越冬こあら
124-39 走り根の樹の生き様や草萌ゆる
124-40 闊歩する娘のソックスに春の泥
124-41 鴬宿梅大輪のごとく咲き誇り
124-42 子どもらのまず名指したるつくつくし 旅人 1 俗世
124-43 からかわれおだてられ着る春背広 日常 2 掃半・じゅん
124-44 五時起床国旗掲揚沈丁花 越冬こあら 1 乾杯
124-45 わが子宮蹴っていた子が入学す こひつじ 1 たんこ
124-46 膳の上畑の香菜飯かな
124-47 水底に沈みし記憶還らざる
124-48 おしゃべりの輪の小さくて残り鴨 俗世 1 ちりお
124-49 ほつれ毛や真近に見へる春の月 乾杯 1 蜆汁
124-50 啓蟄や大臣賞付き革鞄 九鈴ちゃん 2 越冬こあら・ちりお
124-51 ダクトからバニラの香り初燕 いづみ 4 越冬こあら・あこちゃん・はる・九鈴ちゃん
124-52 下町の軒下に売る春草履 掃半 1 ラシャーヌ
124-53 表札や芽ぶきそめたる花水木
124-54 朧夜のまた香港へ行く話 浮動甘納豆 3 旅人・中ちゃん・ラシャーヌ
124-55 朧夜の十三日の金曜日
124-56 空よ空土も匂へる雨上がり
124-57 盆梅や花三輪の賑やかさ 勝坊 2 はにわ(ToT)・Yumi
124-58 花影に佇むきみのうしろ髪
124-59 うららかや鳥の眼となり観覧車 野浮 3 掃半・ちりお・俗世
124-60 春うらら人工渚にたわむれる 掃半 1 日常
124-61 かみ合はぬ話の続く鳥雲に 野浮 2 旅人・九鈴ちゃん
124-62 春の土ざくりざくりとおこすかな 九鈴ちゃん 2 野浮・はる
124-63 母病んで廚つめたく蓬の香 旅人 2 勝坊・たんこ
124-64 うきうききいそいそもこり芽立時 越冬こあら 1 樽金
124-65 春泥やわだち残して苗積んで
124-66 鳥雲に乗り大兄の遥かなり 俗世 2 浮動甘納豆・掃半
124-67 春の雷叱る勇気の萎えにけり
124-68 あたたかや缶コーヒーをおごられて
124-69 春耕のみち糸ぴんと張りにけり 九鈴ちゃん 1 蜆汁
124-70 何取りに来たっけ地虫穴を出づ こひつじ 4 野浮・日常・乾杯・ちりお
124-71 そばかすの少年笑ふ春の宵 Yumi 1 風狐
124-72 暁方はたしかに春の風邪なりし
124-73 春灯や黒板塀をくぐる猫 乾杯 4 樽金・あこちゃん・たんこ・Yumi
124-74 春時雨ニコライ堂も濡れている 浮動甘納豆 1 越冬こあら
124-75 ひなたびこ寝ぼけ蛙の乾燥肌
124-76 踏青や現代彫刻問いかくる
124-77 味噌仕込む声はばからぬ姉妹かな 俗世 2 はにわ(ToT)・風狐
124-78 風光る丸刈りで出る理髪店 日常 2 早香・じゅん

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