[QLD句会録棚]
第 182 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成12年6月4日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
182-01 赤紫蘇に染まりし指で梅干せり 蒼穹 2 千浩・たんこ
182-02 慈しみつ両手に掬ふ山清水
182-03 六月の皿洗う妻並ぶ皿 越冬こあら 4 了斎・浮動甘納豆・早香・ハードエッジ
182-04 谷風や頭もたげる蛇の衣 樽金 1 Yumi
182-05 紫陽花の日照雨に重く老い見舞う
182-06 心太黙々と食べ別れゆく 早香 5 蒼穹・千浩・野浮・越冬こあら・こひつじ
182-07 箭定をしてもその後若葉かな
182-08 黴拭いてワイン抜きけり独りの夜 中ちゃん 2 樽金・破庭
182-09 香れるは刻みしみどり茗荷竹
182-10 短夜や眼を爛爛と招き猫 樽金 3 中ちゃん・野浮・ハードエッジ
182-11 葉の上に背伸びして咲く紫蘭かな
182-12 青梅の籠置いてある真昼かな 中ちゃん 10 蒼穹・了斎・掃半・浮動甘納豆・越冬こあら・早香・破庭・たんこ・破れ鐘・Yumi
182-13 椎落葉信号待ちの帽子は黄
182-14 癌告知出来ないままにに梅雨に入る たんこ 1 こひつじ
182-15 がんばって働いてます五月尽 破庭 2 破れ鐘・ハードエッジ
182-16 森一つ茂りに茂り匍匐せり
182-17 花菖蒲愛でし凡なる夫婦かな 中ちゃん 2 千浩・野浮
182-18 端居して片膝立てて詰め碁かな 浮動甘納豆 1 Yumi
182-19 つぶさずにただ匙で切る莓かな 了斎 3 中ちゃん・野浮・浮動甘納豆
182-20 さくらんぼ舌に転がし「r」音 野浮 5 中ちゃん・蒼穹・こひつじ・破れ鐘・ハードエッジ
182-21 富士の山裾野は新茶の幟立つ
182-22 頂点に達しドラマと苺ミルクかな
182-23 あぢさゐの瑞々しきやこむらさき
182-24 石楠花やビルの窓拭く命綱 了斎 2 掃半・破れ鐘
182-25 支店長金蝿連れて戻りけり 樽金 3 了斎・千浩・破庭
182-26 婆ちゃんの握るおむすび夏の山 掃半 2 千浩・たんこ
182-27 でで虫や女王様がおはします 破庭 1 早香
182-28 論も理も一時休戦青き空 Yumi 2 越冬こあら・早香
182-29 日当ればまぶしかりけり梅雨の花
182-30 オクターブ上げしオカリナ草矢射る 破れ鐘 2 中ちゃん・蒼穹
182-31 黒南風とコンクリートとアスファルト 越冬こあら 2 了斎・破れ鐘
182-32 拗るのは梅雨入り間近なればこそ 野浮 1 樽金
182-33 いま餌を食べし金魚が餌せがむ
182-34 華やぎて帰宅せし妻枇杷の籠 蒼穹 6 中ちゃん・掃半・野浮・浮動甘納豆・樽金・こひつじ
182-35 六月や夜のBGMは雨の音
182-36 期待感膨らむばかり鮎の宿
182-37 煙草屋に出戻り娘濃紫陽花 ハードエッジ 4 了斎・浮動甘納豆・破庭・Yumi
182-38 迎え梅雨瀬音ひしめきさんざめき 破れ鐘 1 樽金
182-39 ステテコと読み間違える薄暑かな 早香 1 越冬こあら
182-40 水打つて来る人のない駐在所 破庭 4 蒼穹・樽金・たんこ・Yumi
182-41 湖の深さのほどの昼寝かな こひつじ 1 ハードエッジ
182-42 夕焼けに木工遊具子の気分
182-43 パソコンや子守歌なる夜半の夏
182-44 機関車の水尾を残して夏の草 了斎 1 掃半
182-45 金ピカの神輿に雨の降りかかる
182-46 雨音に高低ありし七変化 こひつじ 2 越冬こあら・早香
182-47 はしり梅雨着てゆく服も決まらずに 早香 2 たんこ・こひつじ
182-48 噴水や俳句の本の持ちしまゝ 千浩 2 掃半・破庭

[第181回]  [第183回]

[本サイトのテキスト・画像等の無断複製使用は禁止]