[QLD句会録棚]
第 10 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成5年10月19日
兼 題:「秋風」、「石たたき」、「柿」
No. 俳          句 作  者 選          者
010-01 石たたき一・二・三でひょいと跳び 破れ鐘 1 Yumi
010-02 ふるさとの柿にあらねば味さびし 弥生 5 井上浩之・Yumi・鈍奇呆亭・深い河・クリトン
010-03 慣れた手で柿さわす祖母皺も笑み あこちゃん 1 破れ鐘
010-04 せきれいも叩く石なし都市の川
010-05 秋風に渦潮かほる西海路
010-06 そばかすが増えるとともに熟成し
010-07 秋風や鳥居の灯(あかり)ほの暗し こひつじ 3 大場画餅・弥生・あこちゃん
010-08 秋風に寄り添い行きて影長く Yumi 1 井上浩之
010-09 渋柿が紛れりゃロシアンルーレット 井上浩之 2 こひつじ・深い河
010-10 柿一つ剥ける母の背夕日さし 大場画餅 2 鈍奇呆亭・あこちゃん
010-11 秋風を窓の葉摩れに透かしみて 破れ鐘 1 閑人
010-12 せせらぎの鶺鴒去りて暮れ初(そ)まる 閑人 1 クリトン
010-13 セキレイや川面に残る波紋かな 深い河 2 こひつじ・破れ鐘
010-14 ふいと来てふいと去りけり黄せきれい 中ちゃん 3 井上浩之・Yumi・鈍奇呆亭
010-15 鍋囲む川辺を渡る秋の風
010-16 せめてもと破れし壷に柿活くる 鈍奇呆亭 3 中ちゃん・破れ鐘・クリトン
010-17 秋風の窓から窓へ通り過ぎ
010-18 せせらぎの音を指揮する石たたき
010-19 夫婦して秋の風受く畑仕事
010-20 九十九(くじゅうく)の島や秋風渡るなり 深い河 1 閑人
010-21 二つ三つ鳥の餌となる残り柿
010-22 結婚はまだせぬと言ひ柿かぢる 中ちゃん 5 井上浩之・鈍奇呆亭・こひつじ・あこちゃん・破れ鐘
010-23 柿干せば蔕(へた)の先なし子の仕業 こひつじ 3 大場画餅・弥生・あこちゃん
010-24 我がものと瀬の岩に立つ石たたき 鈍奇呆亭 2 Yumi・深い河
010-25 秋風を切り行く自転車のあなたの背 大場画餅 3 中ちゃん・閑人・破れ鐘
010-26 飛び立たば川に溶け消ゆ石たたき Yumi 1 鈍奇呆亭
010-27 大和路は神と仏と鐘と柿 破れ鐘 6 中ちゃん・大場画餅・弥生・こひつじ・深い河・あこちゃん
010-28 秋の風名残の花をなぶりけり 弥生 1 閑人
010-29 熟柿売り秋の風にも色を付け
010-30 心なく人恋しさや秋の風
010-31 利き腕を麻痺して祖母の吊るし柿 こひつじ 1 Yumi
010-32 柿の葉の紅葉またず実のたわわ
010-33 柿渋を塗りつつ亡父のこと話す クリトン 2 中ちゃん・大場画餅
010-34 窯出しをそよとねぎらふ秋の風 鈍奇呆亭 5 大場画餅・井上浩之・弥生・深い河・クリトン
010-35 せきれいの波紋残りし手水鉢 あこちゃん 3 中ちゃん・弥生・閑人
010-36 秋風の梢を揺するほどでなし 中ちゃん 2 こひつじ・クリトン

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