開句日：平成６年１０月１６日 兼　題：「秋の声」、「薄紅葉」（うすもみぢ）、「添水」（そふづ）、「交通安全」 　　　　※「交通安全」は無季兼題

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
035-01	玉砂利の掃き清められ添水鳴る	中ちゃん	2	俗世・早香
035-02	鳴りてすぐ添水鳴らんと身構えり	越冬こあら	2	Ｙｕｍｉ・破れ鐘
035-03	語らざる松を残して散る紅葉	ハードエッジ	2	弥生・閑人
035-04	門前の紅葉も踏むか仁王像	かるちゃん	3	Ｙｕｍｉ・弥生・越冬こあら
035-05	添水鳴り飛び出して来し迷ひ犬
035-06	物思う紫煙の先の秋の声	無邪鬼	3	俗世・破れ鐘・早香
035-07	秋声や捨て置かれたる椅子一つ	クリトン	3	中ちゃん・浮動甘納豆・閑人
035-08	秋の声もののすきまを埋めつくし	越冬こあら	5	無邪鬼・あこちゃん・弥生・早香・ハードエッジ
035-09	酔うほどに五七五の夜長かな
035-10	漕ぎ出づる湖面に添ふや薄紅葉	あこちゃん	2	中ちゃん・クリトン
035-11	壁一面「交通安全」書道展	浮動甘納豆	1	閑人
035-12	紅葉してなまり溢るる勝尾寺	かるちゃん	1	中ちゃん
035-13	山の温泉（ゆ）に浸りて寧し添水聞く
035-14	蟷螂のごとくに足の爪を切る	ハードエッジ	4	無邪鬼・浮動甘納豆・破れ鐘・こひつじ
035-15	街路樹の歩調合わなき薄紅葉
035-16	母逝きてかすかな揺れに秋の声	こひつじ	5	無邪鬼・俗世・早香・越冬こあら・クリトン
035-17	耳寄せて鐘に尋ぬる秋の声	破れ鐘	1	閑人
035-18	笑い声聞いて色づく薄紅葉
035-19	交通安全ポスター配りに柿添へて	こひつじ	4	中ちゃん・あこちゃん・俗世・ハードエッジ
035-20	山頂に近づいてより薄紅葉	中ちゃん	1	こひつじ
035-21	薄紅葉床几に座りし猿動く	クリトン	2	かるちゃん・閑人
035-22	ものすべて振動すなり秋の声	早香	1	浮動甘納豆
035-23	山黯し添水の音と鳥の声
035-24	石段を一気に駈けて竜（ジャ）の踊り
035-25	街騒（まちさい）に聞かむとするや秋の声	中ちゃん	2	あこちゃん・クリトン
035-26	古き街石塀朽ちて秋の声
035-27	手鏡に紅さしなほす薄紅葉	こひつじ	3	俗世・破れ鐘・越冬こあら
035-28	幸せと誓新たの薄紅葉
035-29	大地の気木々みな受けて薄紅葉	Ｙｕｍｉ	3	無邪鬼・あこちゃん・ハードエッジ
035-30	人避けるおまじないかな添水鳴る	早香	1	浮動甘納豆
035-31	池めぐり立止まるごと秋の声	閑人	2	かるちゃん・クリトン
035-32	錠前の錆びし祠（ほこら）や秋の声	あこちゃん	5	無邪鬼・破れ鐘・こひつじ・早香・越冬こあら
035-33	秋の声隣は訪ぬる人のあり	弥生	2	Ｙｕｍｉ・こひつじ
035-34	闇深く添水の音の甲高き
035-35	鐘の音や堂塔伽藍薄紅葉	破れ鐘	1	Ｙｕｍｉ
035-36	警官に止められし道千草咲く	弥生	1	かるちゃん
035-37	トロッコの線路の果ての薄紅葉	浮動甘納豆	3	中ちゃん・あこちゃん・かるちゃん
035-38	子猫待ち車の列や交通安全
035-39	散れどなお賛美を誘う薄紅葉
035-40	急流の脇目もふらず紅葉山	ハードエッジ	1	こひつじ
035-41	紅薄く色づきし山君と入る	弥生	1	ハードエッジ
035-42	手向けらる菊と交通安全旗	Ｙｕｍｉ	5	かるちゃん・弥生・越冬こあら・ハードエッジ・クリトン
035-43	交通安全呼びかく赤い羽根胸に
035-44	校庭の勝鬨を聽く薄紅葉
035-45	向付に添へあり庭の薄紅葉	俗世	3	浮動甘納豆・Ｙｕｍｉ・弥生