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第 37 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成6年11月13日
兼 題:「坂」、「髪」、「歯」 ※いずれも無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
037-01 荒星や海へと続く坂の街 Yumi 4 あこちゃん・閑人・俗世・クリトン
037-02 屋根に吾が乳歯の幾つ小鳥来る
037-03 寒き朝水道水の歯に染みぬ
037-04 髪切って冬立ち向かう武器とする こひつじ 1 弥生
037-05 濡れ髪のほのかに馨り温め酒 閑人 1 かるちゃん
037-06 初時雨長崎の坂京の坂
037-07 洗い髪よく拭きてをり寒夜かな 無邪鬼 2 弥生・Yumi
037-08 熱燗や君の白き歯赤き顔 中ちゃん 3 のぶ・無邪鬼・かるちゃん
037-09 下駄の歯の繕い終わり冬に入る 早香 2 こひつじ・閑人
037-10 リアカーを押す坂道や烏瓜 こひつじ 6 中ちゃん・のぶ・浮動甘納豆・弥生・破れ鐘・俗世
037-11 身に入むや昨夜(ゆふべ)の歯形肩口に あこちゃん 1 こひつじ
037-12 みそっ歯で泣く子笑ふ子七五三 Yumi 3 こひつじ・弥生・無邪鬼
037-13 前髪を透かす冬日も恥ずかしき 弥生 2 越冬こあら・クリトン
037-14 己が髪白髪混じりし七五三 クリトン 1 早香
037-15 歯を見せて笑う末っ子七五三
037-16 寄せ鍋や薄髪遺伝子息子(コ)は受けず 俗世 1 こひつじ
037-17 酔い覚めの髪の乱れやちろ鳴く 破れ鐘 2 中ちゃん・あこちゃん
037-18 秋空へ放りし白き歯やいずこ
037-19 坂道沿いの軒先の吊るし柿 早香 1 破れ鐘
037-20 子供らの後より母の小春坂 閑人 3 浮動甘納豆・越冬こあら・無邪鬼
037-21 髪切れば見慣れぬ影が枯野往く 浮動甘納豆 1 越冬こあら
037-22 うそ寒や電動歯ブラシ使用中 こひつじ 2 浮動甘納豆・破れ鐘
037-23 枯れ葉坂風にも重き身を感ず 弥生 1 Yumi
037-24 秋の夜は汝(な)の黒髪の重たげに 中ちゃん 1 早香
037-25 君の黒髪の手触り神無月 越冬こあら 1 破れ鐘
037-26 凍蝶の生命ひとすじの髪のごと
037-27 しぐるるやいまはの髪は撫でるのみ あこちゃん 4 中ちゃん・かるちゃん・閑人・クリトン
037-28 屋根向きて乳歯放り上ぐ子はマスク
037-29 坂登りきって出会ひし秋の風 中ちゃん 2 のぶ・俗世
037-30 抜けた歯を紅葉の下に埋める子
037-31 酔ふごとに歯の浮く言葉呼ぶ寝酒 のぶ 1 越冬こあら
037-32 風呂吹きをよばれて帰る下り坂 越冬こあら 6 浮動甘納豆・早香・Yumi・あこちゃん・かるちゃん・俗世
037-33 今朝の冬坂を行く人無口なり あこちゃん 3 破れ鐘・Yumi・越冬こあら
037-34 小春の日口縄坂の入り日かな
037-35 戦争を知っている歯が抜けて冬 浮動甘納豆 7 中ちゃん・こひつじ・早香・あこちゃん・かるちゃん・俗世・クリトン
037-36 髪切りて北風に首すくめ行く 早香 2 のぶ・閑人
037-37 茎漬も歯なくしては楽しめず 弥生 1 Yumi
037-38 紅葉敷く坂の里坊石畳 破れ鐘 2 早香・あこちゃん
037-39 雨の日も越えて行きます老いの坂 1 無邪鬼
037-40 霜焼けの笑顔の白き歯並みかな
037-41 髪編みてアンティークドール枯葉色
037-42 新酒よし床柱背に田原坂 俗世 3 中ちゃん・浮動甘納豆・弥生
037-43 急坂や休み仰げば烏瓜
037-44 髪を解き乾し布団にて夫を待つ かるちゃん 1 のぶ
037-45 天地無く落葉舞ひゆくつづら坂 のぶ 3 無邪鬼・閑人・クリトン

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