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第 39 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成6年12月11日
兼 題:「河豚」(ふぐ)、「水鳥」(みずとり)、「キー」(鍵) ※「キー」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
039-01 底冷えの居間に手紙と鍵一つ 早香 4 中ちゃん・松邨・のぶ・クリトン
039-02 浮き寝鳥解禁知らず今朝の靄 クリトン 1 閑人
039-03 鍵締めの夜業となりぬ十二月 松邨 2 中ちゃん・浮動甘納豆
039-04 Christmas Eve keyboard concert のぶ 1 こひつじ
039-05 水鳥や波紋絡ますつがいかな 街光満 2 浮動甘納豆・越冬こあら
039-06 繋がれしボートよそめに鴨の群 閑人 2 Yumi・破れ鐘
039-07 河豚刺身皿いっぱいの花模様 あこちゃん 1 俗世
039-08 河豚酒や少し解けたるわだかまり 松邨 3 早香・のぶ・こひつじ
039-09 水槽の河豚もこちらを見ておりぬ Yumi 2 中ちゃん・こひつじ
039-10 水鳥の波さゞ波を越えて消ゆ のぶ 1 松邨
039-11 タテのカギふいに解けたり落葉焚き 浮動甘納豆 7 街光満・松邨・俗世・こひつじ・越冬こあら・あこちゃん・クリトン
039-12 存分にさあ食べたまへ河豚料理 中ちゃん 1 越冬こあら
039-13 河豚に似しふくれっ面の反抗期 こひつじ 1 俗世
039-14 朝日浴び十羽十態鳰(にお)遊ぶ
039-15 キー打つやチャットで里の冬景色
039-16 河豚ちりの菜箸でふる第九かな 俗世 9 中ちゃん・街光満・松邨・浮動甘納豆・こひつじ・あこちゃん・閑人・破れ鐘・クリトン
039-17 さざなみに身を任すかな浮寝鳥
039-18 家族集う季節となりぬ河豚宅配
039-19 暖簾はね河豚提灯に迎えられ 越冬こあら 3 早香・Yumi・閑人
039-20 水鳥のはるかに見ゆる大沼地
039-21 鍵かって顔を見合わす冬の夜
039-22 抱き寄せてキー使いたし夜寒かな
039-23 水鳥の潜りてしばし浮かばざる 中ちゃん 2 あこちゃん・破れ鐘
039-24 水鳥の揺れれば揺るる昼の月 破れ鐘 4 街光満・早香・あこちゃん・閑人
039-25 鉤(かぎ)の手や真黒き梁に湯気立ちぬ あこちゃん 1 早香
039-26 黙したるままキーボード打つ夜長
039-27 歯折られて河豚出番待ち「キー」と啼き
039-28 R、G、キー打って消す冬茜
039-29 着ぶくれて鍵のポケット捜しけり こひつじ 3 浮動甘納豆・あこちゃん・破れ鐘
039-30 冷(すさ)まじや女のキーの在り処 俗世 1 Yumi
039-31 鍵掛けて霜夜の月を透かし観る 破れ鐘 3 街光満・のぶ・クリトン
039-32 錠前や昔のままに懸かりおり 閑人 2 早香・越冬こあら
039-33 声高かに人生これよとフグの肝 街光満 2 中ちゃん・のぶ
039-34 水鳥の時間を緩め浮かびをり 越冬こあら 3 松邨・浮動甘納豆・クリトン
039-35 河豚鍋や囲みし人を忘れかけ 閑人 1 Yumi
039-36 水鳥の思ひ思ひの中洲かな あこちゃん 2 俗世・越冬こあら
039-37 遊興の限りを尽くし河豚の肝
039-38 水鳥の瓢湖のおもて見えぬほど こひつじ 3 街光満・俗世・Yumi
039-39 合鍵を探す手元に霜雫
039-40 水鳥の闇に消え入る波紋かな
039-41 水鳥の立つとも見えず寄り添ひて 松邨 2 のぶ・破れ鐘
039-42 ふくれ顔河豚と言われた幼き日 早香 1 閑人

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