[QLD句会録棚]
第 54 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成7年7月9日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
054-01 「おーいお茶」叫ぶ素振りの白扇
054-02 紫陽花の亡骸揺らし猫消える
054-03 夏座敷背広靴下脱ぎ散らし 中ちゃん 3 じゅん・あこちゃん・勝坊
054-04 ぬかるみに進まぬ歩み虹立ちぬ 光海士 1 浮動甘納豆
054-05 大輪の薔薇にはおおきい棘がある かるちゃん 1 ぐらんぱ
054-06 大西日ダム湖朽木は墓標なり Yumi 1 野浮
054-07 生きてると爺の昼寝大いびき 勝坊 4 早香・松村・野浮・こひつじ
054-08 七夕の短冊一つ増やそうか 光海士 1 破れ鐘
054-09 軸替へて心ととのふ夏座敷 俗世 3 勝坊・Yumi・いづみ
054-10 ゆりかもめ入道雲と相撲する
054-11 登攀(とうはん)の熱さますごと滴れる 中ちゃん 2 こひつじ・いづみ
054-12 自分史とさだむ蔵書や黴匂う 破れ鐘 2 こひつじ・俗世
054-13 雀等の浴びるや梅雨の潦 松村 2 あこちゃん・俗世
054-14 風呂を出て木に親しむや足の裏
054-15 枝葉無き電柱の影梅雨晴間 野浮 1 浮動甘納豆
054-16 田植水堰より落ちて走りだす
054-17 黒南風や閉めたる玻璃戸(はりど)鳴らす雨
054-18 夫婦とは泳げぬ同志の手漕舟 こひつじ 2 Yumi・かるちゃん
054-19 節くれの八百屋のかいな蟻ひとつ いづみ 2 中ちゃん・浮動甘納豆
054-20 銘銘に鮎てふ菓子のすんなりと じゅん 1 あこちゃん
054-21 短夜はただ眠るだけ一息に 早香 1 野浮
054-22 トマト喰ふ本名夏目金之助 浮動甘納豆 2 じゅん・こひつじ
054-23 切れ端を当て棟梁の三尺寝 俗世 3 早香・あこちゃん・ぐらんぱ
054-24 鮎の身をつらぬく竹の青さかな ぐらんぱ 3 破れ鐘・Yumi・光海士
054-25 昨夜の酒残る茅の輪を潜りけり 松村 1 浮動甘納豆
054-26 市に来て欲しき朝顔決めあぐね
054-27 よたよたと満腹の蚊と酔ひし手と 野浮 4 早香・じゅん・こひつじ・ハードエッジ
054-28 傘すぼげ緑のマンプ旅の雨
054-29 追はるるも追ふこともなく蝸牛 こひつじ 4 松村・俗世・勝坊・光海士
054-30 ハンガーに「?」隠す梅雨篭り
054-31 日焼けの子みな固まりて魚籠のぞく
054-32 羅(うすもの)に残る余韻の謡かな 破れ鐘 3 中ちゃん・早香・光海士
054-33 梅雨冷えや虫歯の治療恋の唄 ハードエッジ 1 Yumi
054-34 もぎたては陽のしみており胡瓜喰む Yumi 7 松村・野浮・勝坊・いづみ・かるちゃん・ぐらんぱ・光海士
054-35 睡蓮のここがわたしの座る位置 ぐらんぱ 2 中ちゃん・ハードエッジ
054-36 いつだって幸せのふり水中花 こひつじ 3 あこちゃん・破れ鐘・いづみ
054-37 蚊や痒みなくば喰はれてやらうもの いづみ 1 Yumi
054-38 洗面器の水のかたちに走る蟹 じゅん 2 かるちゃん・ぐらんぱ
054-39 簀戸入れて奥向きかくす商家かな
054-40 読みさしの詩集べたべた西瓜食ふ ぐらんぱ 1 松村
054-41 冷奴気取って並ぶサラダの日
054-42 石投げて今は届かぬ夏の川 光海士 3 松村・破れ鐘・勝坊
054-43 覚えなき打身のあざや夕涼み いづみ 6 中ちゃん・早香・野浮・じゅん・浮動甘納豆・光海士
054-44 七夕や大きく書いた願い事
054-45 行水や蒙古斑あるまろき尻 あこちゃん 7 中ちゃん・じゅん・俗世・破れ鐘・いづみ・かるちゃん・ぐらんぱ
054-46 にわか雨吸って水虫膨らむか
054-47 雨気満つる長き廊下やかたつむり 浮動甘納豆 2 俗世・ハードエッジ
054-48 汗かいて体毛伸びる心地かな じゅん 1 ハードエッジ
054-49 砂糖水今日も入れたよ甲虫
054-50 「おーいお茶!」言ふ前に来る麦茶かな あこちゃん 1 ハードエッジ
054-51 大花火続く間に言ふ好きなのと Yumi 1 かるちゃん

[第53回]  [第55回]

[本サイトのテキスト・画像等の無断複製使用は禁止]