開句日：平成９年４月２７日 兼　題：「若芝」、「孕鹿」（はらみじか）、「剥ぐ」　※「剥ぐ」は無季兼題

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
101-01	春の鹿けだるそうなる古都の庭
101-02	孕鹿しやかしやか喰らふ鹿の菓子
101-03	カレンダー剥いで四月と対面す	蜆汁	3	中ちゃん・その筋・大場画餅
101-04	孕み鹿ゆらりと立てりテロ終焉	破れ鐘	4	俗世・浮動甘納豆・こひつじ・越冬こあら
101-05	若芝に野点の毛氈広げけり	樽金	1	破れ鐘
101-06	若芝の立入禁止の札を見る
101-07	狂孕む普賢の森や鹿に雨
101-08	暦剥ぐ音に楓の芽が二つ	いづみ	1	Ｙｕｍｉ
101-09	若芝やゆうちゃん三歩歩けます	蜆汁	3	いづみ・たんこ・じゅん
101-10	若芝の芝目を読んで打ちにけり	九鈴ちゃん	4	中ちゃん・俗世・いづみ・こひつじ
101-11	サロンパス剥ぎ春眠と決別す	越冬こあら	4	浮動甘納豆・いづみ・こひつじ・破れ鐘
101-12	けだるげに人を見上げる孕鹿	勝坊	2	樽金・破れ鐘
101-13	春眠や布団剥されしぶしぶと
101-14	彳つ我を見返へりてゆく孕鹿
101-15	馬酔木咲く追剥ぎなぞも出たそうな	浮動甘納豆	4	早香・野浮・蜆汁・九鈴ちゃん
101-16	西東忌一献一句面を剥ぐ	大場画餅	1	浮動甘納豆
101-17	若芝や犬追い掛けて風追って	破れ鐘	1	たんこ
101-18	若芝や死骸の上に座しており
101-19	塗り剥げし観音像や春の雷	中ちゃん	4	早香・浮動甘納豆・樽金・九鈴ちゃん
101-20	孕鹿あと脚つよく谿を蹴り
101-21	漉き紙を剥いで春日に干す女	勝坊	2	たんこ・Ｙｕｍｉ
101-22	此処いらにしやうかと若芝に座す	こひつじ	3	中ちゃん・野浮・その筋
101-23	槌音の止まぬ寺内孕鹿
101-24	はらみ鹿眠るや胸を地につけて	ハードエッジ	1	早香
101-25	子は知らず雌ばかりなり孕鹿
101-26	若芝や留学生の英語交ふ	中ちゃん	2	じゅん・九鈴ちゃん
101-27	若芝の日向日陰やカプチーノ	浮動甘納豆	2	樽金・Ｙｕｍｉ
101-28	そら豆の皮剥ぐ手つきそつくりな	九鈴ちゃん	2	その筋・越冬こあら
101-29	若芝や最初はキャッチボールから	野浮	2	中ちゃん・ハードエッジ
101-30	若芝や鯱張つて鞍の上
101-31	剥製のガラス目玉や目借り時
101-32	春悠や剥げ落ちている名の記憶
101-33	孕鹿立てり撃てとも撃つなとも	じゅん	4	野浮・蜆汁・ハードエッジ・大場画餅
101-34	孕鹿我を一瞥して去りぬ	中ちゃん	2	野浮・ハードエッジ
101-35	双眸は深き湖なり孕鹿	野浮	2	日常・樽金
101-36	ノートから破る一枚春の芝
101-37	継ぎ剥ぎのジーンズ旅の四月尽	破れ鐘	3	俗世・勝坊・越冬こあら
101-38	孕鹿後より谷に消えゆきぬ	Ｙｕｍｉ	1	日常
101-39	薄紙を剥ぐやうにして春めくよ	ハードエッジ	1	Ｙｕｍｉ
101-40	若芝に気鬱を飛ばすゴルフかな	俗世	1	破れ鐘
101-41	母性なる喜怒哀楽や孕鹿
101-42	堂塔の影に横たふ孕鹿	樽金	4	俗世・早香・浮動甘納豆・いづみ
101-43	草食むに理屈はいらぬ孕鹿
101-44	薄皮を剥ぐがごとくに予後の春
101-45	たけのこの皮剥ぐ父の忌を忘れ	こひつじ	4	蜆汁・日常・その筋・じゅん
101-46	春爛漫ぜい肉剥げたらいいのにな
101-47	姫皮を剥ぎし爪跡若筍煮	その筋	1	越冬こあら
101-48	剥ぎ取った布団丸めて鯉のぼり
101-49	若芝や焼けあとにまた生い茂る	？	1	勝坊
101-50	若芝に押し付けてみるわが重さ	早香	3	野浮・その筋・大場画餅
101-51	若芝や赤鉛筆を削る君	じゅん	1	大場画餅
101-52	夏蜜柑剥く苛立ちを抑へつつ	野浮	4	俗世・じゅん・Ｙｕｍｉ・越冬こあら
101-53	孕鹿四本の足の置き所	浮動甘納豆	7	中ちゃん・蜆汁・日常・樽金・ハードエッジ・こひつじ・大場画餅
101-54	若芝に裸足で坐る昼休み	勝坊	3	早香・たんこ・破れ鐘
101-55	東塔の雲ゆたかなり孕鹿	蜆汁	5	日常・たんこ・こひつじ・勝坊・九鈴ちゃん
101-56	足底の微か沈みぬ春の芝	Ｙｕｍｉ	1	勝坊
101-57	若芝や人に疲れているところ	日常	1	蜆汁
101-58	若芝にチクチクされている二人	越冬こあら	1	ハードエッジ
101-59	かさぶたの剥がるる痒さ木の芽どき	樽金	3	いづみ・じゅん・九鈴ちゃん
101-60	若芝や入るべからずの札ばかり	早香	1	勝坊