開句日：平成９年６月２２日 兼　題：「夜振」（よぶり）、「アマリリス」、「跡」　※「跡」は無季兼題

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
105-01	雲の峰の跡形もなき日暮かな	ハードエッジ	3	早香・たんこ・俗世
105-02	それぞれに想ふ人ある夜振かな	ようこ	2	早香・こひつじ
105-03	沙羅の樹にほほおしあてて夕まぐれ	ようこ	1	越冬こあら
105-04	足跡は残して良しと夏の山	Ｙｕｍｉ	3	ふうせん・早香・勝坊
105-05	アマリリス百合と間違へ妻笑ふ	たんこ	1	破れ鐘
105-06	夜振火に焦げるまぶたの無い魚眼	日常	3	樽金・浮動甘納豆・勝坊
105-07	山の神と言われて久しアマリリス
105-08	反抗期の子は付いて来ぬ夜振かな
105-09	史跡画く翁と緑陰頒ちけり	俗世	2	中ちゃん・樽金
105-10	ぐわうぐわうと火振りの人のサングラス	ハードエッジ	2	浮動甘納豆・九鈴ちゃん
105-11	あちこちでやすつく人や夜振の火
105-12	アマリリス幼き恋をうちあけし	蜆汁	1	其筋
105-13	夜振の火二つに割れてゆきにけり	中ちゃん	10	ようこ・樽金・蜆汁・野浮・ふうせん・たんこ・俗世・こひつじ・Ｙｕｍｉ・九鈴ちゃん
105-14	アマリリス咲きときめきの日も遠し
105-15	南国の乙女を活けてアマリリス
105-16	恋ふる人ありげに見えてアマリリスの花
105-17	低きから高きに軌跡つばくらめ
105-18	蚤の跡今は昔となりにけり
105-19	酔客を送る女将やアマリリス	其筋	1	ようこ
105-20	夜振火を揺らして遊ぶポセイドン	こひつじ	1	Ｙｕｍｉ
105-21	沖縄戦司令部跡地灼くる風	蜆汁	6	中ちゃん・野浮・日常・たんこ・こひつじ・九鈴ちゃん
105-22	右下がりの父の筆跡桃届く	樽金	5	蜆汁・破れ鐘・こひつじ・越冬こあら・九鈴ちゃん
105-23	紫陽花や色街跡の藍深し	勝坊	5	蜆汁・日常・破れ鐘・Ｙｕｍｉ・其筋
105-24	蛍火の跡形もなく消へにけり
105-25	夜振火のゆらぎに迷う目覚め時
105-26	夜振り火に釣らるるごとき巷かな
105-27	それぞれに業火を連ね夜振かな	浮動甘納豆	1	中ちゃん
105-28	仕舞ひ湯の窓の遠くに夜振りの火	勝坊	2	樽金・こひつじ
105-29	夜振火の流るる闇に目を凝らす	破れ鐘	1	俗世
105-30	人気なき島の街道アマリリス	樽金	3	浮動甘納豆・早香・越冬こあら
105-31	茶を立ててくれし婦人やアマリリス	中ちゃん	1	ふうせん
105-32	はっきりと「アナタは嫌い」アマリリス	ハードエッジ	4	ようこ・ふうせん・日常・たんこ
105-33	菓子パンで済ます昼食アマリリス	野浮	4	中ちゃん・ハードエッジ・破れ鐘・其筋
105-34	夜振火や君見てゐるか見てゐるか
105-35	スタカートレガートレガートアマリリス	早香	1	ハードエッジ
105-36	語らひの邪魔は嫌ひよ夜振の火
105-37	胸元の開襟シャツの日焼け跡	早香	2	俗世・其筋
105-38	定跡はかうと団扇の動きかな	其筋	3	ようこ・蜆汁・野浮
105-39	傷跡を舐め合ふ二人きりの夏
105-40	靴紐を結ぶ固さや夜振かな
105-41	病み慣れてけふは良き日やアマリリス
105-42	何事も無かったようにアマリリス	越冬こあら	3	樽金・ハードエッジ・勝坊
105-43	落書きの跡を辿れば濃紫陽花	破れ鐘	3	浮動甘納豆・ハードエッジ・Ｙｕｍｉ
105-44	ミュール履く足先細しアマリリス	ふうせん	1	早香
105-45	往に跡を覗けば揺れる百日紅
105-46	草取りの跡を見ている親子かな	ふうせん	4	ようこ・浮動甘納豆・勝坊・越冬こあら
105-47	跡継ぎの腕確かにて栗の花	九鈴ちゃん	3	中ちゃん・日常・Ｙｕｍｉ
105-48	アマリリス深夜映画に涙せり	こひつじ	3	蜆汁・野浮・ハードエッジ
105-49	近さうに見えて遠くの夜振かな	野浮	1	勝坊
105-50	鼓笛隊みな女の子アマリリス	浮動甘納豆	3	ふうせん・俗世・其筋
105-51	夜振火に父子と見えてへの字口	越冬こあら	1	九鈴ちゃん
105-52	潮待ちの雑魚寝の夢や夜焚き小屋
105-53	航跡の消える間も無き夏の河	浮動甘納豆	3	日常・たんこ・越冬こあら
105-54	アマリリス君にうなずくように揺れ
105-55	舫い綱解いて夜振りの爆ぜにけり	其筋	2	野浮・破れ鐘
105-56	跡追いの娘止めて梅雨の星
105-57	アルバムに君の筆跡アマリリス