開句日：平成９年７月２０日 兼　題：「円座」（ゑんざ）、「夜濯」（よすすぎ）、「振」　※「振」は無季兼題

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
107-01	夜濯ぎのドラムガガラムゴロムゴロム	九鈴ちゃん	1	蜆汁
107-02	吾が尻の２つに割れて円座かな
107-03	夜濯や辿り着きたる木賃宿
107-04	爺婆の客ばかり来る円座かな	あこちゃん	2	早香・Ｙｕｍｉ
107-05	縁台に円座並びし草だんご
107-06	夏空や土俵の塩の投げつ振り
107-07	夏帽子手を振る子等や通過駅
107-08	振付のおぼえやすくて踊の輪	大波	5	野浮・破れ鐘・こひつじ・俗世・其筋
107-09	人辞して円座の残る古座敷	中ちゃん	3	勝坊・越冬こあら・たんこ
107-10	夜濯ぎや妻の一日極まれり	勝坊	1	蜆汁
107-11	夜濯ぎや女傑なんかじゃありません	樽金	5	大波・野浮・こひつじ・あこちゃん・其筋
107-12	縁台の円座で飛車をかわいがり	たんこ	1	ふうせん
107-13	僧を待つ円座おしぼりお茶お布施	日常	5	中ちゃん・早香・越冬こあら・こひつじ・Ｙｕｍｉ
107-14	夜濯しベランダで干す単身者
107-15	炎天やかぶりを振れば音のする	いづみ	7	早香・蜆汁・日常・大波・野浮・あこちゃん・其筋
107-16	夜濯ぎや星屑の降る軒ひとり	ちりお	1	たんこ
107-17	夜濯ぎのもの干されあり合宿所	俗世	3	九鈴ちゃん・越冬こあら・破れ鐘
107-18	昼寝子の二枚ばかりの円座かな	九鈴ちゃん	1	ちりお
107-19	居酒屋のちよと染みのある圓座かな	大波	1	たんこ
107-20	犬鳴いて夜濯をする隣家かな	中ちゃん	1	破れ鐘
107-21	碁敵の焼け穴残る円座かな	樽金	5	早香・九鈴ちゃん・勝坊・越冬こあら・Ｙｕｍｉ
107-22	ヒフミヨと数え円座を並べ終え	越冬こあら	1	中ちゃん
107-23	三振をせぬ心意気生ビール
107-24	タクト振る子の首細く汗光る	樽金	1	九鈴ちゃん
107-25	友集ふままに残りし円座かな	ちりお	1	俗世
107-26	夜濯やルーズソックスチビＴシャツ	こひつじ	2	いづみ・大波
107-27	夜濯ぎの合間はテレビの時間です
107-28	夜濯も全自動なり街灯り
107-29	夜濯ぎや響く水音気にしつつ
107-30	終列車汗拭きながら手を振りぬ	たんこ	1	Ｙｕｍｉ
107-31	振り返りもせず荒梅雨明けにけり
107-32	心頭滅却円座にヨガのポーズかな	Ｙｕｍｉ	1	勝坊
107-33	ナイターや連続三振大歓声
107-34	海の風通る仮寓の円座かな	俗世	1	いづみ
107-35	袂振る盆踊りの輪縮まらず	早香	1	中ちゃん
107-36	ひも付けて夏振り回せ振り回せ	越冬こあら	5	樽金・早香・大波・破れ鐘・こひつじ
107-37	裏返す手の皴硬き圓座かな	其筋	2	日常・ふうせん
107-38	夜濯の身をふるはせて洗濯機	大波	4	いづみ・九鈴ちゃん・越冬こあら・野浮
107-39	夕凪ぐや振り子時計のネジ切れて	Ｙｕｍｉ	2	いづみ・あこちゃん
107-40	来ぬ客の円座や薄し西の風	ふうせん	2	ちりお・其筋
107-41	妻の手に夜濯の音消へてゆく	早香	1	ふうせん
107-42	縁側の小風に円座並べけり	破れ鐘	1	勝坊
107-43	生まれ家の居場所たるもの円座ほど	こひつじ	4	樽金・野浮・あこちゃん・Ｙｕｍｉ
107-44	夜濯や髭うすき子の黙否権	其筋	4	いづみ・樽金・蜆汁・ちりお
107-45	庭石に円座置かれし日暮れかな	蜆汁	3	ちりお・破れ鐘・ふうせん
107-46	夜濯の淡き香や排水口
107-47	太り肉(ｼﾞｼ)円座の渦を刻しけり	いづみ	1	日常
107-48	夜濯ぎとなるタンシンのバスルーム	越冬こあら	1	勝坊
107-49	夜濯ぎや母娘の会話ひとしきり	野浮	5	中ちゃん・樽金・たんこ・あこちゃん・俗世
107-50	鉈を振る七月の空遠くあり	ふうせん	1	九鈴ちゃん
107-51	鰻食う手を振る別れなればこそ
107-52	三振に終はる今年の夏ならむ
107-53	遠花火振られ上手になりにけり	あこちゃん	3	樽金・こひつじ・俗世
107-54	ロボットの旗振る工区雷走る	俗世	3	大波・ふうせん・其筋
107-55	梅雨の川輪っかわらわら湧きにけり
107-56	夜濯の娘と妻の尻喧嘩	日常	1	たんこ
107-57	古ベンチ添えて振舞水となす
107-58	夜濯ぎや軒下へ干し夜具に入る
107-59	円座敷き昔若衆集うかな	早香	1	日常
107-60	掛軸を睨んで辞する円座かな	野浮	5	中ちゃん・蜆汁・ちりお・日常・俗世