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第 108 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成9年8月3日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
108-01 下心なしのいい人夏の海
108-02 真中に露滴らせ大薬缶 九鈴ちゃん 1 浮動甘納豆
108-03 炎天へ繰り出して行く豆絞り あこちゃん 7 中ちゃん・樽金・早香・大波・こひつじ・九鈴ちゃん・勝坊
108-04 ちゃん付けで君の名を呼ぶ夏の星 越冬こあら 1 早香
108-05 なんとなく妻無口なり鳳仙花 ちりお 5 蜆汁・浮動甘納豆・じゅん・日常・越冬こあら
108-06 水害のニュース背に聞く端居かな 樽金 1 破れ鐘
108-07 恋未満思ひ出さする夏休 Yumi 1 三原聖修
108-08 貝殻を拾へば遠し敗戦忌 蜆汁 4 樽金・たんこ・子々・越冬こあら
108-09 燦めきを散らして青田風行きぬ 破れ鐘 3 蜆汁・こひつじ・Yumi
108-10 ひまわりや暗く大きな影を引き こひつじ 3 あこちゃん・大波・其筋
108-11 旅の朝輪切りの胡瓜浮かぶ汁
108-12 雨あがる樹海の空の夏つばめ
108-13 頭痛をば圧して喰いたや宇治氷
108-14 スコップにコツコツあたる石熱し 九鈴ちゃん 1 浮動甘納豆
108-15 青味泥明日を欲しがり泣く女
108-16 日盛りや鳩追回すむつきの子 樽金 2 たんこ・いづみ
108-17 炎昼の影法師だけ動いてる 早香 4 あこちゃん・野浮・ちりお・大波
108-18 三方に映る金魚のどれが本物 じゅん 5 中ちゃん・野浮・大波・いづみ・こひつじ
108-19 足跡に蟹の這ひ出し小穴かな
108-20 蝉時雨バスの発車で消えにけり
108-21 放水の跡へ降りくる夏の蝶 其筋 6 中ちゃん・樽金・野浮・子々・勝坊・Yumi
108-22 翁の杖半歩ずつゆく荒神輿 いづみ 2 中ちゃん・Yumi
108-23 神木の杉の根方の昼寝かな
108-24 切っ掛けはたった一こえ蝉時雨 破れ鐘 1 樽金
108-25 赤ら火や千日詣での登り坂
108-26 安売りのように鳴らすな風鈴を 早香 1 越冬こあら
108-27 盛夏の娘佇ちてくびれに水平線 いづみ 1 浮動甘納豆
108-28 般若面まつり太鼓の撥の冴え 勝坊 1 子々
108-29 炎天や直角に掘るショベルカー 九鈴ちゃん 2 破れ鐘・其筋
108-30 鷺草のおもひおもひに咲きにけり
108-31 日焼けして笑ひ波打つ男女の輪
108-32 電車出る音に目覚めし夜涼かな
108-33 ジャイアンツ勝っても負けても麦酒かな こひつじ 2 じゅん・子々
108-34 炎天や頭蓋の底に杭を打つ Yumi 1 三原聖修
108-35 藪抜けて富士忽然と道をしへ
108-36 怪談の尽きて揺れたり青簾 Yumi 6 蜆汁・野浮・日常・こひつじ・ちりお・九鈴ちゃん
108-37 白南風や新前先生点呼とる
108-38 エルニーニョ日本の夏をおびやかし
108-39 目の前に降つて湧きたる夏の蝶
108-40 この駅は駅長一人深山蝉 大波 4 早香・破れ鐘・たんこ・Yumi
108-41 ひるがへる托鉢僧の紗の衣
108-42 ビー玉を敷きつめ夏の枯山水 浮動甘納豆 3 あこちゃん・ちりお・三原聖修
108-43 涼しさを揺らす梢や楠並木 破れ鐘 1 子々
108-44 吾が内にアシュラ・銭ゲバゐて暑し 野浮 1 九鈴ちゃん
108-45 次々と涼み船行く波明かり 浮動甘納豆 3 じゅん・日常・たんこ
108-46 打ち水を鼻から浴びる象使い
108-47 月涼し妻をホテルで抱いてみる 日常 2 こひつじ・其筋
108-48 音一つかすかに届く遠花火
108-49 真夜に着く帰省子の音厨より 中ちゃん 2 いづみ・九鈴ちゃん
108-50 風鈴の音も煩わしい補習かな 三原聖修 1 日常
108-51 台風のご一家入国お断り
108-52 水たまりづたいに帰る夏帽子 ちりお 4 蜆汁・あこちゃん・大波・三原聖修
108-53 クローンとや問いつつ食べる瓜ひとつ
108-54 何故何故が詰まる幼の夏帽子 じゅん 5 あこちゃん・早香・其筋・勝坊・越冬こあら
108-55 プール際影も一緒に屈伸す 蜆汁 3 じゅん・破れ鐘・ちりお
108-56 帰省子の少しも家に落ち着かず あこちゃん 2 いづみ・勝坊
108-57 秘め事の一つばれたり浮人形 あこちゃん 1 いづみ
108-58 月火水暑中御見舞木金土 越冬こあら 2 じゅん・日常
108-59 駆け抜けて逝きし女優や遠花火 野浮 2 早香・たんこ
108-60 掌に滲み出す血や合歓の花
108-61 星飛ぶや吊るして旅の濯ぎ物 子々 2 九鈴ちゃん・勝坊
108-62 悪たくみ考へてゐる壁の蝿 勝坊 4 中ちゃん・樽金・野浮・ちりお
108-63 水彩で描く朝顔や水の色 ちりお 2 Yumi・越冬こあら
108-64 朝凪ぐや浜町ラジオ体操会
108-65 雲海に熱きスープを啜りけり 大波 3 蜆汁・浮動甘納豆・三原聖修
108-66 児の指の疣いぼ渡れ虹の橋 子々 2 破れ鐘・其筋

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