開句日：平成９年９月１４日 兼　題：「白粉の花」、（おしろいのはな）、「摂待」（せつたい）、「空」　※「空」は無季兼題

No.	俳　　　　　　　　　　句	作　　者	選	選　　　　　　　　　　者
111-01	摂待や俳聖草鞋履き替へて	樽金	1	はる
111-02	「また明日」指きりげんまん花白粉	野浮	5	越冬こあら・破れ鐘・はる・九鈴ちゃん・こひつじ
111-03	摂待に心安らぐ仏の日	勝坊	1	たんこ
111-04	白粉のつぼみ散らすな小心猫
111-05	庫裡の軒幼ならぺこり門茶かな
111-06	摂待と積木の音を背に享くる	ふうせん	1	早香
111-07	白粉の揺れる頃まで待ち時間
111-08	空澄みて天女の衣（ｷﾇ）の流れけり
111-09	夕づけば白粉花の可憐なる
111-10	煩悩は断てず門茶は熱からず	越冬こあら	9	中ちゃん・俗世・日常・勝坊・破れ鐘・いづみ・Ｙｕｍｉ・じゅん・こひつじ
111-11	お茶を出す時を見に来ぬ松手入れ
111-12	赤とんぼ風に吹かれて空ららら	じゅん	2	九鈴ちゃん・こひつじ
111-13	空といふ在るには在るが如きもの
111-14	満開の白粉の花わづらはし	九鈴ちゃん	1	ふうせん
111-15	摂待や極彩剥げし仁王門	Ｙｕｍｉ	5	中ちゃん・早香・はる・九鈴ちゃん・樽金
111-16	おしろいの遅き日暮れやかくれんぼ	破れ鐘	1	たんこ
111-17	白粉花（おしろい）や飼猫ゆるり歩み去る
111-18	ぶん投げる白粉花の落下傘	じゅん	1	中ちゃん
111-19	病院の空まつ家の虫時雨
111-20	白粉の花の背丈の娘の仕草	日常	2	破れ鐘・Ｙｕｍｉ
111-21	摂待の門に道問う旅情かな	破れ鐘	3	勝坊・はる・Ｙｕｍｉ
111-22	空つぽの日本の空を初嵐
111-23	摂待に襟正しうす講の衆	野浮	1	勝坊
111-24	白粉花の咲き乱れけり売地札	はる	3	大波・たんこ・ふうせん
111-25	摂待の内儀は去年と変らずに	中ちゃん	5	俗世・大波・勝坊・たんこ・野浮
111-26	摂待の語源に遠き酒池肉林
111-27	摂待にみえる人待つ人もをり
111-28	やすらぎの白粉花の帰路となる	こひつじ	1	越冬こあら
111-29	関東の空に犇めく蜻蛉かな	野浮	3	大波・蜆汁・其筋
111-30	摂待や双の仁王の睨み付け
111-31	あかね舞う空くっきりと晴れ渡り
111-32	吾亦紅隅の隅まであをい空	樽金	2	越冬こあら・野浮
111-33	終着の駅の空まで鰯雲	勝坊	4	俗世・Ｙｕｍｉ・ふうせん・樽金
111-34	うわの空ながめて月をまっている
111-35	空箱に残る葡萄の色かほり	早香	6	中ちゃん・野浮・いづみ・其筋・九鈴ちゃん・こひつじ
111-36	空いっぱいいっぱいっぱい鰯雲	こひつじ	1	九鈴ちゃん
111-37	中空となりし瓢の一本気	越冬こあら	3	日常・こひつじ・樽金
111-38	子の塾に行きて白粉花しぼみ	其筋	1	はる
111-39	ジーンズの案山子は空を見つめおり
111-40	深秋の空ばつかりの堤かな	いづみ	1	じゅん
111-41	子を置いて働く女や白粉花	たんこ	2	いづみ・じゅん
111-42	摂待の湯茶に添へたる精進揚
111-43	白粉花や後ろめたさは包むべし	樽金	2	俗世・野浮
111-44	新道に移りし堂のお接待	其筋	2	早香・蜆汁
111-45	日常を忘れてしばし門茶かな	こひつじ	1	破れ鐘
111-46	威銃空に木霊を放ちけり	大波	4	野浮・いづみ・Ｙｕｍｉ・じゅん
111-47	おしろいの咲きしもた家に三味の音	俗世	2	たんこ・早香
111-48	風ありて片手拝みの門茶かな	蜆汁	4	日常・ふうせん・其筋・樽金
111-49	順々に花白粉はあやされて	越冬こあら	2	俗世・其筋
111-50	空位なる聖女の席や荒地菊
111-51	白粉花夜目にも白きうなじかな
111-52	ラッパまたラッパ白粉花を掃く	中ちゃん	2	越冬こあら・蜆汁
111-53	折り鶴の像秋天へ羽を立て	はる	2	蜆汁・じゅん
111-54	終日を禁酒禁煙空高し	九鈴ちゃん	3	日常・勝坊・早香
111-55	摂待を受け老夫婦ひと休み	たんこ	1	破れ鐘
111-56	うつむくや白粉の花頬の色/td>
111-57	おしろいの花に埋もれて家荒るる	大波	1	樽金
111-58	接待に子供らわらわら並び来る
111-59	秋風の中空っぽの段ボール/td>	中ちゃん	5	越冬こあら・大波・いづみ・其筋・日常
111-60	摂待の終ひの碗をさげにけり	九鈴ちゃん	4	中ちゃん・大波・蜆汁・ふうせん