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第 114 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成9年10月26日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
114-01 小鳥来る水門あけば河馬も来る 中ちゃん 4 浮動甘納豆・蜆汁・Yumi・樽金
114-02 天辺の秋どこまでもどこまでも 早香 1 たんこ
114-03 田の畦に寂しげに咲く彼岸花 たんこ 1 勝坊
114-04 色香とは縁無きものと芋を剥く Yumi 5 中ちゃん・日常・ふうせん・勝坊・破れ鐘
114-05 萩こぼれやまぬよ風のアンコール こひつじ 5 早香・子々・Yumi・破れ鐘・樽金
114-06 末枯れや割り箸割れぬ紅い爪 日常 1 野浮
114-07 はらからの睦む遠忌の茸飯 子々 5 中ちゃん・浮動甘納豆・日常・はる・こひつじ
114-08 とうさんは赤ちゃんことば七五三 ちりお 2 たんこ・こひつじ
114-09 一人碁を並べて小春日和かな たんこ 2 子々・樽金
114-10 秋深し揺れる日増える鍋の蓋
114-11 芋嵐犬には犬のテリトリー 越冬こあら 6 野浮・九鈴ちゃん・早香・ふうせん・Yumi・其筋
114-12 鬼の子の廻りて一日終えにけり
114-13 ずず玉やばたばた並ぶ運動靴 九鈴ちゃん 1 こひつじ
114-14 鍋焼きや救急車いま転調す ちりお 3 九鈴ちゃん・越冬こあら・こひつじ
114-15 公園に被爆の跡や露の墓
114-16 木の実落つ親はあっても子は育つ
114-17 はりつけの案山子来世は鳥になる 中ちゃん 4 早香・越冬こあら・Yumi・其筋
114-18 雨の月家宝の刀銘は無い 浮動甘納豆 1 ちりお
114-19 月と行く馴染みし靴の調べかな ふうせん 3 浮動甘納豆・野浮・ちりお
114-20 秋桜夕日に映えて錦かな
114-21 綾取りを婆が教へる秋日和 勝坊 2 はる・樽金
114-22 「考える人」と向かいぬ秋吟行 破れ鐘 1 早香
114-23 長き夜のニョキリと夫の不精髭 こひつじ 1 越冬こあら
114-24 秋深し排水口の丸い闇 日常 2 中ちゃん・其筋
114-25 ぐい呑の唇に適ひて夜長かな 子々 4 野浮・日常・はる・其筋
114-26 カメラアイいく度移す照紅葉
114-27 長長と軋むレールや後の月 蜆汁 2 日常・ふうせん
114-28 妻と来て歩み等しき竹の春 ふうせん 4 中ちゃん・日常・勝坊・蜆汁
114-29 日曜の電気スタンド消す夜寒
114-30 桃の香と大きな種の残る部屋 日常 3 浮動甘納豆・蜆汁・越冬こあら
114-31 捨てられし実の砕けたり蔓たぐり
114-32 枝払ろて街は梢の秋なりし 破れ鐘 2 ちりお・早香
114-33 星月夜宙に浮かんでしまひけり 蜆汁 1 破れ鐘
114-34 黒猫の尻尾だけ見え暮の秋
114-35 浅漬けや入れ歯となりし父の年
114-36 東京の地下より出れば碇星
114-37 須佐之男は隣家のせがれ村祭 樽金 3 はる・Yumi・破れ鐘
114-38 うそ寒やキリン立ちをり歩きをり 中ちゃん 4 浮動甘納豆・九鈴ちゃん・はる・こひつじ
114-39 レトルトのパック取り出す夜寒かな
114-40 秋空の匂うシーツにくるまれて ちりお 3 野浮・勝坊・破れ鐘
114-41 天高しよく食べ学び旅の主婦 子々 1 たんこ
114-42 テレビには笑う息子や梅もどき 1 蜆汁
114-43 大きサドルと小さきサドル露ぬぐふ 九鈴ちゃん 4 中ちゃん・ちりお・蜆汁・子々
114-44 黄金より白金となる芒かな Yumi 1 ちりお
114-45 やはらかな妻の寝息や夜半の秋 樽金 1 たんこ
114-46 虫の音に誘われるまま口喧嘩
114-47 失せ物は身近に有りし衣被
114-48 週刊誌読んでほとほと夜長かな
114-49 新涼の膝だと思う石の椅子 はる 1 ふうせん
114-50 豪勢に松茸飯を食べにけり
114-51 水加減定まらぬもの今年米 早香 1 勝坊
114-52 地下鉄を降りて見つけし十三夜
114-53 銀漢や父の齢を今日超ゆる 蜆汁 2 子々・樽金
114-54 当てもなき恋文夜長のつれづれに
114-55 満たされぬ思いを包む秋袷
114-56 どんぐりの眠る竪穴式住居 野浮 3 九鈴ちゃん・ふうせん・其筋
114-57 淡々と檸檬を絞る左利き 浮動甘納豆 4 九鈴ちゃん・たんこ・越冬こあら・子々

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