[QLD句会録棚]
第 130 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年6月8日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
130-01 紫陽花を一枝乞いし日照雨かな(ソバエ)
130-02 草むらに白き傘さす梅雨茸
130-03 喪中札蝸牛に指はなし
130-04 十薬の中に倒れこむ標識 早香 2 九鈴ちゃん・浮動甘納豆
130-05 紫陽花の庭に響くや鹿威し たんこ 1 はる
130-06 梅雨入りや先生の声かすれきて 九鈴ちゃん 2 じゅん・野浮
130-07 暮れてゆく植田に人のなかりけり ハードエッジ 2 日常・じゅん
130-08 青鷺や忍び足して水の月 破れ鐘 3 日常・浮動甘納豆・Yumi
130-09 草いきれ廃車を覆い尽くすかな
130-10 初夏というアルカリ性の白い指 越冬こあら 5 日常・九鈴ちゃん・蜆汁・俗世・はにわ(ToT)
130-11 明急ぐまだ見てゐたき寝顔かな じゅん 4 中ちゃん・たんこ・はる・勝坊
130-12 朝焼や髪を壊した女と居る 日常 1 はる
130-13 梅雨に入る我がまばたきのいそがしく
130-14 夏木立抜け来る風の熱さかな
130-15 新館ができ旧館の蔦若葉 中ちゃん 5 樽金・はる・野浮・浮動甘納豆・Yumi
130-16 噴水の平たく眠る終電後 じゅん 6 中ちゃん・九鈴ちゃん・浮動甘納豆・越冬こあら・こひつじ・掃半
130-17 青葉蔭瀞の緑を深めけり
130-18 承久のあはれを忍ぶ都忘れ
130-19 水色と黄色とピンク夏の浜
130-20 十薬の匂いが好きと自己主張 掃半 1 たんこ
130-21 表札を掲ぐここにも額の花 樽金 1 俗世
130-22 相黙すふたりはひとり朝曇
130-23 サングラス外して入る診療所 掃半 4 樽金・破れ鐘・野浮・越冬こあら
130-24 閲覧の本を積み上げ夏帽子 浮動甘納豆 5 日常・破れ鐘・早香・九鈴ちゃん・Yumi
130-25 姉の字で「食べるな!」とあり氷菓かな こひつじ 3 ハードエッジ・早香・はにわ(ToT)
130-26 休憩は2時間置きに半夏生 はにわ(ToT) 1 野浮
130-27 車椅子の生徒もをりて更衣 中ちゃん 1 破れ鐘
130-28 明易し漁船つぎつぎ出港す
130-29 さくらんぼ不要不急の電話あり
130-30 卯の花や腹の重たき軍用機 樽金 3 ハードエッジ・九鈴ちゃん・Yumi
130-31 愚痴ばかり言ってごめんねソーダ水 野浮 5 じゅん・俗世・越冬こあら・こひつじ・はにわ(ToT)
130-32 夏暁や長き尾垂らす塀の猫
130-33 桜桃忌若年われも無頼なり 俗世 2 樽金・早香
130-34 観覧車までは上れず梅雨の蝶 樽金 4 中ちゃん・勝坊・蜆汁・俗世
130-35 なぎさ屋がまた建てられて海開き 蜆汁 3 樽金・破れ鐘・はにわ(ToT)
130-36 店日除け豆腐屋八百屋と焼鳥屋 掃半 1 はる
130-37 冷房が会話の隙間埋めている 越冬こあら 5 ハードエッジ・破れ鐘・野浮・こひつじ・掃半
130-38 父の日やすでに白髪も抜き飽いて
130-39 自販機のひそかに梅雨の夜なりけり
130-40 油揚げのごとき瞼や昼寝覚 ハードエッジ 2 蜆汁・越冬こあら
130-41 露寒や薬持ちをる老二人 Yumi 2 たんこ・日常
130-42 いくつかの青田渡りし風匂ふ
130-43 夏時間仔猫になって生きてみる 早香 1 掃半
130-44 のどちんこ驚くやうな枇杷の種 こひつじ 1 早香
130-45 五月闇切裂くサーチライトかな 野浮 5 樽金・ハードエッジ・勝坊・じゅん・はにわ(ToT)
130-46 犬が背を擦寄せてくる梅雨入りかな
130-47 薫風が頬をなでるや並木道
130-48 梅酒の梅に幼き日の香り
130-49 五月雨や人に勤めるところあり はる 5 中ちゃん・ハードエッジ・蜆汁・浮動甘納豆・こひつじ
130-50 更衣母の若さをふと見たり 俗世 2 たんこ・勝坊
130-51 黒南風や裏参道の犬と猫 浮動甘納豆 1 Yumi
130-52 大泣きす夏至の生まれの次男坊
130-53 枇杷すする老年にして童子めき 俗世 5 中ちゃん・勝坊・蜆汁・こひつじ・掃半
130-54 新緑や大気に旬のあるを知り Yumi 4 たんこ・早香・俗世・掃半
130-55 汗だくや駄句駄句駄句の生句会
130-56 眠る間に鼻毛伸び梅雨始まりぬ 越冬こあら 1 じゅん
130-57 ヴァンパイア徘徊したる夏至の夜
130-58 上気せし頬隠す袖藍浴衣
130-59 夕闇の丹下左膳と蝙蝠と 浮動甘納豆 1 越冬こあら
130-60 梅雨空に笑みの仮面をはずしけり

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