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第 132 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年7月5日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
132-01 茶筅ふる白き指先梅の雨
132-02 風鈴のおかへりなさいと鳴りにけり こひつじ 1 九鈴ちゃん
132-03 父の日と言へるこの日でありにけり
132-04 琴の音がひびく古刹や七変化 たんこ 1 はる
132-05 日曜の黴に泡状塩素系
132-06 梅雨やすみモーター暑し洗濯機
132-07 屋上に死んでゐるらしなめくぢら 2 中ちゃん・ハードエッジ
132-08 口真似の二階囃子の品の良さ
132-09 知覚から概念へ夏痩せこける 日常 2 浮動甘納豆・野浮
132-10 大中小それぞれ元気金魚売 4 早香・はる・ちりお・はにわ(ToT)
132-11 教習車のあとをのんびり合歓の花 俗世 1 Yumi
132-12 七変化雨に打たれて咲き誇り
132-13 殺人を企てている扇風機 越冬こあら 3 早香・破れ鐘・俗世
132-14 ガラス器にサラダ大盛り冷やしけり
132-15 細長き風通しして京すまい 破れ鐘 4 九鈴ちゃん・ちりお・はにわ(ToT)・勝坊
132-16 濃き影の過ぎたるものに夏の蝶
132-17 夏痩せをせねば入らぬ服ばかり こひつじ 2 破れ鐘・たんこ
132-18 ネクタイをゆるめて帰る合歓の花 浮動甘納豆 2 九鈴ちゃん・こひつじ
132-19 読書室に明りともるや夏館 ハードエッジ 1 じゅん
132-20 心太蜜の家には馴染めない はにわ(ToT) 1 ちりお
132-21 打ち水や盛り塩こわさぬ襷がけ 一信 2 樽金・たんこ
132-22 お使いも宿題もない夏休み 早香 1 はにわ(ToT)
132-23 滴りや我が故郷は水の星 Yumi 2 中ちゃん・早香
132-24 草取りのあとにつきくる薮蚊かな たんこ 1 はる
132-25 殺意とや夏のトイレのほどでない 日常 1 俗世
132-26 梅雨の傘股間にはさみ鬱の顔
132-27 蝋燭に照す夕餉や雷激し 野浮 2 中ちゃん・はる
132-28 坪庭の隅梅雨茸の妖しけり
132-29 子は遠く干すは黒傘茄子の花 樽金 2 日常・Yumi
132-30 風鈴や米屋(よねや)へ向ふ上り坂 じゅん 1 日常
132-31 祭り終え茶漬けばかりを所望する はにわ(ToT) 3 浮動甘納豆・掃半・たんこ
132-32 これは夏バテただの夏バテである じゅん 1 俗世
132-33 雲の峰登校拒否でありにけり ハードエッジ 2 破れ鐘・じゅん
132-34 朝曇り「まだ木曜」とつぶやいて じゅん 3 野浮・越冬こあら・はにわ(ToT)
132-35 ありふれたものが一番冷奴 野浮 7 一信・ハードエッジ・破れ鐘・掃半・こひつじ・はにわ(ToT)・勝坊
132-36 素謡の席に羅華をそえ
132-37 膝小僧擦りむいた傷いつの夏 早香 4 中ちゃん・九鈴ちゃん・日常・越冬こあら
132-38 砂時計の山を幾つも夏の午後 野浮 2 早香・浮動甘納豆
132-39 床の間といふもの涼し備前焼 浮動甘納豆 3 一信・ちりお・Yumi
132-40 遊船の橋をくぐりて海に出で
132-41 鬼のゐぬ間に昼寝いたしけり こひつじ 1 野浮
132-42 登校の子はすでに汗滲ませぬ 掃半 1 九鈴ちゃん
132-43 寝苦しき月下美人の咲く夜かな Yumi 2 じゅん・たんこ
132-44 男ひとり泳いで上がる向う島 中ちゃん 3 ハードエッジ・樽金・越冬こあら
132-45 裏側に炭屋の名前団扇かな ハードエッジ 4 中ちゃん・一信・はる・掃半
132-46 十薬や私はさうは思はない ちりお 2 一信・俗世
132-47 脈絡もなく人の名や夕端居 樽金 5 一信・浮動甘納豆・野浮・日常・勝坊
132-48 ドン.ファンの 胸に挿したしバラ深紅
132-49 なにごともなかったやうに水中花 ちりお 4 破れ鐘・樽金・じゅん・こひつじ
132-50 もぎさすりすすがずがぶりくふトマト 越冬こあら 1 俗世
132-51 冷房も切れ巨大なる非常灯 浮動甘納豆 2 掃半・越冬こあら
132-52 香水が先に階段降りてきし 中ちゃん 7 早香・野浮・ハードエッジ・じゅん・こひつじ・勝坊・Yumi
132-53 母の忌の蛍軒端を過ぎにけり 樽金 1 勝坊
132-54 夏の蝶海との境越えられず
132-55 似合はぬと言ひつ離さぬ夏帽子 勝坊 2 樽金・こひつじ
132-56 ガリバーの靴にとまどふ山の蟻
132-57 樽神輿足元もつれがちの子も Yumi 1 樽金
132-58 丸善を出でて再び梅雨に入る ちりお 4 浮動甘納豆・ハードエッジ・掃半・Yumi
132-59 そちこちとフェンス境に立ち葵 早香 1 たんこ
132-60 駅頭の桃売りの声だれてきし
132-61 跳び箱の向かふに消へて雲の峰 一信 2 日常・ちりお
132-62 吊り革と夏の序曲で揺れている 日常 1 越冬こあら
132-63 雲海を踏まへ翳なき天に在り

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