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第 138 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成10年9月27日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
138-01 曲線に囲まれたまま九月尽 越冬こあら 2 浮動甘納豆・はにわ(ToT)
138-02 雄鶏の留守番顔や彼岸花 樽金 2 破れ鐘・越冬こあら
138-03 秋祭り静かなる空確かめり
138-04 塾通いの子の道草や穴まどゐ
138-05 毛見として父の田を見る顔を見る
138-06 保線夫の刈り残したる彼岸花 樽金 4 一信・はる・勝坊・たんこ
138-07 病める子の父似の睫毛鰯曇 一信 2 樽金・はる
138-08 蓑虫や花一匁に耳貸さず
138-09 台風が通り過ぎても雲厚し
138-10 虫の音や無性に演歌聞きたくて 野浮 2 破れ鐘・はにわ(ToT)
138-11 柿の葉の誇りて雨を弾きけり 破れ鐘 2 一信・Yumi
138-12 俳句をば呻吟している夜長かな
138-13 山越えて叔父来てゐたり栗の飯 俗世 5 一信・浮動甘納豆・こひつじ・Yumi・ハードエッジ
138-14 秋の蚊や油断も隙もありやせぬ こひつじ 1 早香
138-15 街の燈を包みて海霧(ジリ)の桜色 Yumi 2 樽金・こひつじ
138-16 落柿舎の庭の奥底破れ芭蕉
138-17 秋蒔きの音確かめて種袋 ちりお 2 早香・樽金
138-18 散歩道かりんの香りほのかなり
138-19 ジンジャーの香りほのかに秋惜しむ 掃半 1 Yumi
138-20 颱風の明けたる隣近所かな ハードエッジ 2 中ちゃん・ちりお
138-21 本堂の大屋根にこそ秋の空 浮動甘納豆 6 破れ鐘・野浮・勝坊・ちりお・越冬こあら・ハードエッジ
138-22 台風の置土産窓ガラスの葉
138-23 秋雲や地図に書かれぬ坂の道 こひつじ 2 ちりお・Yumi
138-24 団栗のこぼれてゆきし吹き溜まり 掃半 3 中ちゃん・勝坊・たんこ
138-25 席を立つ君に檸檬と動揺す
138-26 太陽に恋して敗れ秋の蝶
138-27 17才どんぶりで食う栗御飯 日常 5 はにわ(ToT)・ちりお・たんこ・越冬こあら・俗世
138-28 虫の声みな呼吸してをりぬべし 中ちゃん 1 掃半
138-29 天たかし我点描の点となり 破れ鐘 4 日常・掃半・勝坊・Yumi
138-30 どぶろくの頃よりの友月に酌む 俗世 1 ハードエッジ
138-31 群れ蜻蛉方向性の無限大 越冬こあら 1 早香
138-32 とんぼうの思はせぶりな高さかな こひつじ 5 破れ鐘・野浮・日常・はにわ(ToT)・ちりお
138-33 ジャズバーのいつもの席や秋燈下 掃半 2 中ちゃん・ハードエッジ
138-34 彼岸花刈り残る茎立ち上がる
138-35 ぎこちなき二人連れなり秋日和 はる 1 たんこ
138-36 それぞれに良夜のありて団地窓 勝坊 6 一信・野浮・早香・掃半・こひつじ・俗世
138-37 俗塵を忌むにあらねど秋扇
138-38 コスモスや臆病風に吹かれをり 一信 1 日常
138-39 島近く見えて帰燕の日の来たる 俗世 3 中ちゃん・浮動甘納豆・はる
138-40 吹付ける雨風に稲架仁王立ち
138-41 秋茜猫を誘ひて屋根の上 早香 3 一信・掃半・越冬こあら
138-42 台風一過老若男女動きだす
138-43 山葵乗せまづいただきし胡麻豆腐 中ちゃん 1 勝坊
138-44 重ね着の小芋に似たる赤子抱く ちりお 1 はにわ(ToT)
138-45 倒木の傷生々し彼岸花 樽金 1 浮動甘納豆
138-46 颱風は明日の朝なる草木かな
138-47 秋入日遠嶺は列を成しにけり 野浮 3 日常・掃半・はる
138-48 茄子漬けし指を恥らふ店の先 Yumi 2 早香・樽金
138-49 萩群れて句碑の下五を隠しけり 勝坊 8 中ちゃん・野浮・浮動甘納豆・はる・たんこ・こひつじ・ハードエッジ・俗世
138-50 言い訳を聞かぬ振りして秋刀魚焼く はにわ(ToT) 6 破れ鐘・野浮・日常・樽金・こひつじ・越冬こあら
138-51 ベンチ毎恋人たちの夜長かな
138-52 踏石も八千草覆ふ廃寺かな はる 1 俗世
138-53 秋高しニョキニョキ延びる髪と爪
138-54 スランプの句座の手応へ秋の風
138-55 秋草や名も無きままに実を結ぶ 1 俗世
138-56 雷を迎え撃たんか曼珠沙華
138-57 颱風の過ぎ行く銀杏並木かな

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