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第 192 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成12年10月30日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
192-01 赤き実のともに揺るるや冬薔薇
192-02 すききらいすききらいすきすきすすき 早香 2 こひつじ・破庭
192-03 接待は白馬といふ濁り酒
192-04 秋冷の水面に疵の無かりけり 3 樽金・野浮・ハードエッジ
192-05 沈黙のグラス胡桃の深き皺 越冬こあら 2 睦月・ハードエッジ
192-06 煮びたしの鮎がもてなし濁り酒 破れ鐘 1
192-07 一本の脚折れてゐる案山子かな 竹軒 1 越冬こあら
192-08 修行僧空即是色秋夕焼
192-09 道草や傘にもみぢ葉貼付けて 野浮 1 蒼穹
192-10 オルゴール鳴らせど深き夜長かな
192-11 陸揚げをされてボートの秋終わる 睦月 4 中ちゃん・竹軒・千浩・破庭
192-12 名画座に褪せたポスター文化の日 破庭 6 こひつじ・野浮・樂・掃半・千浩・ハードエッジ
192-13 脱けきらぬ妻の訛や温め酒 樽金 9 中ちゃん・蒼穹・浮動甘納豆・こひつじ・野浮・樂・了斎・破れ鐘・千浩
192-14 青春の書や栞にす愛の羽根 1 竹軒
192-15 星無数即ち干柿の無数
192-16 木の実降りくる狩衣の橋掛り 睦月 2 蒼穹・早香
192-17 沼のぬし鯉ににらまれ紅葉狩り
192-18 川面より保つ一尺鴨迅し 了斎 2 掃半・早香
192-19 烏賊焼く香たこやき焼く香秋祭
192-20 庭先の猫は手をなめ秋の風 千浩 1 越冬こあら
192-21 秋雨にワインを入れた紙袋 越冬こあら 3 樽金・こひつじ・掃半
192-22 秋天に吸はるる心地草に寝て 2 中ちゃん・睦月
192-23 長き夜や脚注多き江戸川柳 睦月 6 浮動甘納豆・こひつじ・野浮・了斎・早香・破庭
192-24 秋晴れや空のなぎさに漂ひて
192-25 体温の三寒四温と続きけり 千浩 1 掃半
192-26 稲妻やローマ帝国衰亡史 浮動甘納豆 1 ハードエッジ
192-27 風生るる水引草の岐れ道 睦月 5 中ちゃん・樽金・野浮・樂・破れ鐘
192-28 酔ふ父の歯脱に気づく夜寒かな 樽金 3 睦月・了斎・ハードエッジ
192-29 末枯や谷底にある石仏
192-30 もういいかい呼ばれ団栗落ちてきた 破庭 1 破れ鐘
192-31 居心地の悪き会議や穴惑い 浮動甘納豆 3 睦月・掃半・早香
192-32 湖は月の光の淡水魚
192-33 零余子飯旅も終いの一人膳 早香 1 蒼穹
192-34 色の良き席に先客落ち紅葉 1 千浩
192-35 結界の竹幹太き竹の春 竹軒 1 破れ鐘
192-36 秋深し左足だけ並ぶ棚 越冬こあら 2 了斎・早香
192-37 黄落の役目終へたる軽さかな こひつじ 1 千浩
192-38 ふかし藷蒸篭に鎮座ましまする
192-39 つま先の日に浸されて落葉かな 千浩 1 浮動甘納豆
192-40 身に入むや我が影映る濁り池 こひつじ 1 樽金
192-41 木犀の日差しは甘き香を醸す
192-42 お土産に樺のもみじを拾いけり
192-43 都鳥何か銜へてビルを越え 了斎 2 中ちゃん・竹軒
192-44 ユトリロの白の翳りや秋灯 破れ鐘 5 蒼穹・浮動甘納豆・樽金・樂・破庭
192-45 さんま焼く係大根切る係 中ちゃん 3 了斎・竹軒・越冬こあら
192-46 「辞めたい」と小声で告げる秋の暮
192-47 空缶に貯めし団栗振ってみる 中ちゃん 2 竹軒・越冬こあら
192-48 隅から隅ずずずいーっと鰯雲 こひつじ 3 浮動甘納豆・睦月・破れ鐘
192-49 身に入むや誰もが同じ顔に見え
192-50 求愛のダンスの隣り一位の実
192-51 青空のためにからころ鳴子かな ハードエッジ 2 越冬こあら・破庭

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