[QLD句会録棚]
第 195 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成12年12月10日
兼 題:「冬ざれ」、「師走」、「文字」 ※「文字」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
195-01 突き刺さる不意の一言冬ざるる 早香 5 蒼穹・柚子・野浮・こひつじ・越冬こあら
195-02 水涸れやラムセスの文字撫でてみる
195-03 この文字は亡き母ならむヒビグスリ 樽金 6 中ちゃん・柚子・子々・竹軒・こひつじ・ハードエッジ
195-04 巳の文字に目鼻をつけて賀状書く 野浮 7 樽金・破れ鐘・睦月・子々・竹軒・浮動甘納豆・こひつじ
195-05 冬の文字時にペンチのごとく見ゆ ハードエッジ 1 樽金
195-06 冬ざれや一幹となりし大銀杏
195-07 冬ざれへ妬心ひとつを放ち来し 睦月 2 中ちゃん・柚子
195-08 冬ざれの浜清掃す人の数 竹軒 1 越冬こあら
195-09 来し方もあり行く末もあり師走 越冬こあら 1 了斎
195-10 二十世紀終の師走の空のいろ 1 睦月
195-11 冬ざれや小魚ついと身を隠す 樽金 2 蒼穹・ハードエッジ
195-12 極月の造花の揃ふ百円店 子々 3 破れ鐘・樂・ハードエッジ
195-13 きしきしと霜吐くばかり月師走
195-14 師走の空のすつからかんに吹いてゐる ハードエッジ 1 こひつじ
195-15 顔見世や文字は肉太勘亭流 2 蒼穹・子々
195-16 割烹着姿の女将ゐて師走 中ちゃん 4 樽金・破れ鐘・早香・越冬こあら
195-17 冬ざれの私の肌に触れないで 野浮 2 竹軒・ハードエッジ
195-18 飾り文字ばかりのチラシクリスマス 浮動甘納豆 2 中ちゃん・越冬こあら
195-19 消しあとの文字透きとほる冬障子 睦月 2 了斎・早香
195-20 家計簿も朱に交わりし師走かな 1
195-21 薬局の棚割を替え師走かな 浮動甘納豆 2 野浮・睦月
195-22 猿も木から落つることあり冬ざれて
195-23 頬杖を突いて師走のレット・イット・ビー 睦月 4 樽金・柚子・破れ鐘・こひつじ
195-24 不惑越え恋わづらひの師走とは
195-25 狐火や薄墨の手のねびまさり
195-26 冬ざれや死亡診断書のコピー
195-27 立食の皿のみ残る師走かな 竹軒 1 浮動甘納豆
195-28 冬ざれや弱音を吐かぬ母なりき こひつじ 1 越冬こあら
195-29 二次会が果て冬ざれの街に立つ 中ちゃん 4 蒼穹・柚子・竹軒・浮動甘納豆
195-30 冬ざれや衛星北の空に消ゆ
195-31 蓬髪や言ひ訳多くなり師走 樽金 4 野浮・子々・樂・竹軒
195-32 長きものに巻かれしままに師走かな
195-33 顔見世や勘亭流の文字並ぶ
195-34 芝浜の高座にかかる師走かな 野浮 3 中ちゃん・樽金・浮動甘納豆
195-35 冬ざれの薬草園の名の札や
195-36 かの人のひと文字のみの年賀状 1 早香
195-37 シューベルト聴きつ旅路の冬ざるる
195-38 世の中の心何処へゆく師走
195-39 街に踊る大文字小文字十二月 子々 1 蒼穹
195-40 亡き父の字に似し叔父の年賀状 こひつじ 1 子々
195-41 暖冬や杓文字に残る御飯粒 越冬こあら 2 了斎・早香
195-42 うろうろと気だけ先行く師走かな
195-43 冬ざれやおのれがたりをくりかへし
195-44 風花や書けば流るる玻璃の文字 柚子 7 中ちゃん・野浮・睦月・了斎・樂・浮動甘納豆・ハードエッジ
195-45 冬ざるる鉄路地下鉄操車場 越冬こあら 2 樂・早香
195-46 冬ざれの原っぱ工事車輌入る
195-47 気掛りに便りの文字も枯れてゆく
195-48 元勲の文字煤けたる冬の宿 竹軒 4 野浮・破れ鐘・睦月・了斎

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