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第 207 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成13年6月5日
兼 題:「まくなぎ」、「葭簀」(葦簀)、「朱」 ※「朱」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
207-01 葭簀ごし妻小走りに過ぎにけり 樽金 4 竹軒・子々・早香・破庭
207-02 たたまれて葦簀一日の陰を閉づ 睦月 7 蒼穹・中ちゃん・柚子・掃半・たんこ・野浮・破庭
207-03 薫風の通り抜け行く朱雀門
207-04 くちびるを朱にひきしめて衣替 野浮 1 蒼穹
207-05 裏方の辛さ気楽さ葭簀張る 蒼穹 5 中ちゃん・睦月・竹軒・野浮・早香
207-06 まくなぎや夫唱婦随の波高し
207-07 同郷の人が自慢の花朱欒
207-08 まくなぎの守る小さき祠かな 亮哉 6 蒼穹・睦月・柚子・竹軒・たんこ・越冬こあら
207-09 葭簀越し頭を下げて暇乞い 越冬こあら 1 早香
207-10 葭簀かけ間口の狭き喫茶店 掃半 3 越冬こあら・樽金・破庭
207-11 新築の葭簀を買ひに一家して 子々 2 竹軒・越冬こあら
207-12 朱の椀に羽蟻止まれる城の茶屋 蒼穹 2 中ちゃん・亮哉
207-13 まくなぎと連れ合ふ昏れの下山道 睦月 1 たんこ
207-14 花言葉知らず朱色の薔薇もとむ 破庭 2 柚子・越冬こあら
207-15 まくなぎを払ふ迷ひを捨てるごと 柚子 2 亮哉・野浮
207-16 まくなぎにまとはれたるは分岐点 子々 1 掃半
207-17 お習字に朱を入れられて雲の峰 竹軒 1 亮哉
207-18 まくなぎの群れを避けてのまわり道
207-19 蚊に朱き血のあるごとし蚊を打てば
207-20 まくなぎや晩のおかずはなんにしよ
207-21 岐路のこと考へてゐる葭簀かな
207-22 薄羽織句に朱を入れる俳諧師
207-23 まくなぎや「もう帰るよ」と駆出して
207-24 めまとひの術にかかりて人違い
207-25 まくなぎのしんがりが紛れこむ車 中ちゃん 1 たんこ
207-26 金魚屋の樽は朱色の修羅場かな 中ちゃん 1 亮哉
207-27 葭簀張る峠の茶屋の姥ヶ餅 竹軒 1 樽金
207-28 青嵐とうとう朱肉見付からず 越冬こあら 1 子々
207-29 団子屋の葭簀去年と同じ場所 早香 4 睦月・亮哉・柚子・破庭
207-30 子の声と水音聞こゆ葭簀かな 柚子 2 蒼穹・樽金
207-31 よしずより分かち内なる仄暗さ 破庭 1 掃半
207-32 まくなぎの妻には寄らぬ女坂 樽金 1 中ちゃん
207-33 ラーメンの旗立つ海の葭簀茶屋 中ちゃん 1 掃半
207-34 師の朱筆声あるごとし梅雨茫々 子々 3 睦月・柚子・早香
207-35 宰領は朱のふんどしや御田祭 樽金 4 蒼穹・掃半・野浮・子々
207-36 山の茶屋葦簀の奥の賑やかさ たんこ 1 樽金
207-37 アロエ入りラーメンぬるし葦簀茶屋
207-38 まくなぎも乗り込むバス停客まばら 掃半 1 子々
207-39 まくなぎのなか飄々と村夫子 竹軒 1 たんこ
207-40 籐椅子に繰るアルバムの朱の表紙 睦月 3 中ちゃん・野浮・越冬こあら
207-41 まくなぎに目をそらしたる空の色 蒼穹 1 竹軒
207-42 朱の色をつくして雨の花石榴 柚子 5 睦月・樽金・子々・早香・破庭

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