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第 301 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成17年1月23日
兼 題:「薮柑子」(やぶかうじ)、「寒の雨」、「拭」 ※「拭」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
301-01 寒の雨家無き猫に避難場所 早香 1 たんこ
301-02 雪晴やくもりガラスを拭いて見る キチロウ 2 早香・越冬こあら
301-03 ハレの日の魚板高鳴る薮柑子 びーどろ 1 未貴
301-04 薮柑子腹の足しにはならぬ恋 越冬こあら 2 早香・未貴
301-05 木蔦の葉いやいやさせて寒の雨
301-06 乾きたる人や大地に寒の雨
301-07 沙弥僧のひとり拭きたる冬日かな びーどろ 1 良犀
301-08 寒紅を拭くそれからのいのちかな 良犀 3 野浮・びーどろ・越冬こあら
301-09 寒の水玄関拭きを怠らじ こひつじ 1 野浮
301-10 雪舟の庭との噂やぶ柑子 睦月 1 キチロウ
301-11 喧嘩してふいと家出る寒の雨 こひつじ 2 たんこ・越冬こあら
301-12 覗き穴拭き雪女確かむる 睦月 2 中ちゃん・早香
301-13 薮甘子踏んで舗道にたどりつく 中ちゃん 2 キチロウ・びーどろ
301-14 身の上をうなずき聞くや寒の雨 キチロウ 1 こひつじ
301-15 やちまたの浮世小路や藪柑子 良犀 4 流・睦月・未貴・越冬こあら
301-16 古書店の奥に置かれし藪柑子 キチロウ 2 流・びーどろ
301-17 足早の背中背中や寒の雨 良犀 3 こひつじ・野浮・睦月
301-18 手拭ひの板のごとくに凍りけり 野浮 3 こひつじ・たんこ・未貴
301-19 優柔で不断なる身や寒の雨 越冬こあら 2 良犀・早香
301-20 拭えども拭えぬ名あり窓の闇
301-21 すずめすずめ雀のお宿藪柑子 野浮 3 こひつじ・中ちゃん・睦月
301-22 暮易し肌に優しいメガネ拭き
301-23 ほのあかり花瓶にうつす薮柑子 早香 2 流・たんこ
301-24 思い出の闇に一灯藪柑子
301-25 ちひさくも噂に火種藪柑子 未貴 3 流・睦月・良犀
301-26 寒の雨芭蕉蕪村の眠る寺 たんこ 2 睦月・早香
301-27 夜が更けて音聴いてゐる寒の雨 中ちゃん 1 キチロウ
301-28 寒の雨獣舎の裏に回りけり びーどろ 5 中ちゃん・野浮・キチロウ・良犀・未貴
301-29 床拭いて寒の雑巾絞りたる 中ちゃん 1 びーどろ
301-30 ぼた雪に濡れし髪をば拭ひけり たんこ 1 キチロウ
301-31 嵌らない鍵もてあます寒の雨 未貴 2 中ちゃん・野浮
301-32 喪の家の敷石づたひ寒の雨 睦月 5 流・こひつじ・たんこ・びーどろ・越冬こあら
301-33 暖かき部屋入る度拭く眼鏡 早香 1 中ちゃん
301-34 山と風恋し盆栽薮柑子
301-35 拭ふほどの汚名もなくて冬桜 未貴 1 良犀
301-36 山路にて取りたる床の藪柑子

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