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第 305 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成17年3月20日
兼 題:「菫」(すみれ)、「白子干」(しらすぼし)、「抱」 ※「抱」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
305-01 あふれる陽吸っては吐いて白子干し 掃半 1 野浮
305-02 すみれ草日々遠ざかる母の里 1 こひつじ
305-03 片言にひといろ揺るる花すみれ 未貴 1 良犀
305-04 けふ海の少しか黒し白子干 びーどろ 1 良犀
305-05 熱き飯醤油をかけて白子干
305-06 難題を抱えながらも朧月 甘納豆 1 キチロウ
305-07 あづけおく牛の顔見し菫かな 蒼穹 2 びーどろ・越冬こあら
305-08 天女をば抱き戯れし春の夢
305-09 独り居の朝餉一品しらす干し 3 中ちゃん・クリトン・掃半
305-10 島国は世情に疎し白子干 越冬こあら 2 甘納豆・未貴
305-11 つぼ菫ふるふるふるとふる雨に 早香 1 甘納豆
305-12 建材の積まれし脇の菫かな 野浮 4 良犀・屯・こひつじ・クリトン
305-13 白子干し山と盛られて店開き 甘納豆 3 キチロウ・早香・こひつじ
305-14 山はまだ残雪抱きて眠りおり
305-15 湘南の海は凪なり白子干 野浮 1 中ちゃん
305-16 抱擁も色々ありて猫の恋 早香 1 甘納豆
305-17 しの字からくの字への字と白子干 早香 6 キチロウ・野浮・中ちゃん・甘納豆・クリトン・掃半
305-18 県境の廃車置場に菫咲く 中ちゃん 2 びーどろ・掃半
305-19 花すみれ人を嫌はず嫌はれず こひつじ 5 野浮・良犀・未貴・屯・越冬こあら
305-20 暁暗のすみれ雌牛の乳房過ぐ びーどろ 5 蒼穹・中ちゃん・良犀・甘納豆・未貴
305-21 ひとむれのすみれ日向に浮かびをり 甘納豆 1 こひつじ
305-22 春宵の駅舎雑踏にて抱擁 越冬こあら 1 びーどろ
305-23 朧夜の喧嘩のあとに抱かれけり こひつじ 3 野浮・中ちゃん・クリトン
305-24 咲き満ちるすみれの花にわれ溶けし
305-25 抱かれし赤子の頬に春の風 クリトン 3 蒼穹・キチロウ・屯
305-26 胸に抱くセレナードふと春終る 掃半 1 越冬こあら
305-27 若妻が子を抱きて買ふ春キャベツ 中ちゃん 3 蒼穹・屯・越冬こあら
305-28 心許なしとは風のすみれかな 良犀 4 蒼穹・野浮・未貴・掃半
305-29 杭を打つ音の響きや菫草 キチロウ 1 びーどろ
305-30 蜜蜂を抱きし花弁幾層も キチロウ 1 早香
305-31 満腹と三色菫ひと休み
305-32 鎌倉の腰越状はも白子干す
305-33 白子干食せば浜の香りして クリトン 1 早香
305-34 すかんぽや乳くさき児を抱へあり 良犀 1 蒼穹
305-35 もてあます末尾の二行子猫抱く
305-36 散歩道あまたすみれの鉢のいで クリトン 1 早香
305-37 風といふ調味料あり白子干 こひつじ 5 キチロウ・未貴・屯・クリトン・掃半
305-38 親のみが夢抱くらむ桜鯛 蒼穹 1 びーどろ
305-39 このところ切羽詰まつて白子干 未貴 1 越冬こあら
305-40 わたなかに命ひしめく白子干 蒼穹 2 早香・こひつじ
305-41 じやこ飯に良きむらさきを点じけり
305-42 石垣に列整然と白子干

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