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第 336 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成18年6月11日
兼 題:「柚の花」(ゆのはな)、「閑古鳥」(かんこどり)、「厄」 ※「厄」は無季兼題
No. 俳          句 作  者 選          者
336-01 黴生ゆる厄病神が居るのかも
336-02 郭公やけさの卵がうまく焼け びーどろ 1 越冬こあら
336-03 郭公の泣き声消してダム瀑布
336-04 厄除のお札をくれし山開 中ちゃん 2 翠玉・紫土
336-05 うたた寝を行きつ戻りつ閑古鳥 未貴 5 翠玉・早香・千里・屯・Yumi
336-06 柚の花の香にマーチの音混じる 早香 2 中ちゃん・びーどろ
336-07 厄除けの祈祷も虚し乱世かな
336-08 降り出して柚の花の香を流しけり 中ちゃん 1 びーどろ
336-09 至福とは厄なき余生大昼寝 勝坊 5 中ちゃん・長月・早香・こひつじ・屯
336-10 柚の花や香り残して合併す 童子 1 早香
336-11 郭公や巣持たぬ故か声険し 千里 1 長月
336-12 起し絵のやうに白柵遠郭公
336-13 青嵐もう厄の無い余生かな 4 勝坊・童子・千里・Yumi
336-14 縁側に木の根干しある柚子の花 びーどろ 3 野浮・蒼穹・屯
336-15 厄介な客の長居やはしり梅雨 長月 2 翠玉・野浮
336-16 牛すじをとろ火で煮込む厄落とし 千里 1 びーどろ
336-17 移ろひは風の音にも遠郭公 1 蒼穹
336-18 閑古鳥踏切越えて届きけり 長月 2 未貴・紫土
336-19 切妻の家並みに夕べ柚子の花 未貴 1 早香
336-20 存へば妻はしたたか柚子の花 勝坊 3 蒼穹・越冬こあら・Yumi
336-21 柚の花と茶掛携へ庭伝ひ 甘納豆 3 長月・早香・蒼穹
336-22 厄神のごとくに叩く油虫 こひつじ 1 勝坊
336-23 柚の花や人それぞれの語り口 野浮 3 甘納豆・童子・紫土
336-24 浮き上がる香りと白や柚の花
336-25 小さくとも棘は棘なり柚の花 紫土 2 長月・びーどろ
336-26 落葉松の濃くなる頃や閑古鳥
336-27 厄病の神もたじろぐ蟇蛙 Yumi 2 甘納豆・勝坊
336-28 郭公の声に始まる目覚めかな
336-29 閑古鳥次のバスまで3時間 甘納豆 6 中ちゃん・翠玉・野浮・こひつじ・屯・Yumi
336-30 あと何度厄年あるや心太
336-31 心太けふの苦厄をひと呑みに 未貴 3 中ちゃん・童子・蒼穹
336-32 郭公や谺を返す杉木立 勝坊 1 未貴
336-33 郭公やパソコンからも同じ声
336-34 柚の花の葉脈のごとき手が笑う
336-35 棘と葉に守られてゐる柚子の花
336-36 郭公の声が混じりし森の音 中ちゃん 1 越冬こあら
336-37 閑古鳥覚えのありしこの小径 こひつじ 2 勝坊・童子
336-38 カッコウと啼く郭公の胸の内
336-39 ひたすらに眠き厄年木下闇 甘納豆 2 未貴・紫土
336-40 閑古鳥カードの一人遊びする Yumi 1 千里
336-41 梅雨寒に厄病神の囁きが
336-42 ふたつ鳴きまたふたつ鳴く閑古鳥 蒼穹 2 甘納豆・翠玉
336-43 ソーダ水また厄介になるつもり 蒼穹 5 野浮・こひつじ・越冬こあら・屯・びーどろ
336-44 合併の居久根の里や閑古鳥 童子 1 長月
336-45 柚の花の香り浴びをる風呂上り Yumi 1 千里
336-46 約束が引き締める朝柚の花
336-47 閑古鳥営業中の札揺れる 早香 1 こひつじ
336-48 厄年の男が茹でる冷素麺 越冬こあら 4 中ちゃん・童子・未貴・Yumi
336-49 夏帯に厄除の鈴揺れてをり 翠玉 7 甘納豆・野浮・千里・こひつじ・未貴・越冬こあら・紫土
336-50 虫愛づる姫御子ひとり柚子の花 蒼穹 1 甘納豆
336-51 面影は昔のままに柚の花 1 勝坊

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