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第 355 回 Q L D 句 会 録

開句日:平成19年3月4日
兼 題:なし
No. 俳          句 作  者 選          者
355-01 下萌や返す土塊ほの温し クリトン 1 蒼穹
355-02 メゾチントの黒き網目や桃の花 びーどろ 3 流・甘納豆・紫土
355-03 靴下の親指がポロッ斑雪
355-04 山笑ふ一日ひと日のあらたなる
355-05 薄氷のどこかあらがふ心とも 蒼穹 1 びーどろ
355-06 子の留守の静かな夕餉目刺し焼く こひつじ 4 早香・長月・勝坊・びーどろ
355-07 キューポラが背伸びしてゐる朧の夜 紫土 2 流・びーどろ
355-08 鶯の鳴く姿なく飛び去りぬ
355-09 たんぽぽや倖せは目の前にあり
355-10 異国語の抑揚流れ春の町
355-11 故郷や車降りれば蜂来たり 4 中ちゃん・甘納豆・蒼穹・びーどろ
355-12 揚雲雀鳴きやみしときついと落ち
355-13 桃の花しぃちゃん駆ける飛び跳ねる
355-14 風光る舸子の操る艪も櫂も 勝坊 1 樽金
355-15 放たれし風船三度振り返る
355-16 鷹鳩と化してうさぎの餌つつく びーどろ 1 野浮
355-17 整列をさせる難儀よチューリップ こひつじ 2 早香・長月
355-18 鳥雲に北行バスの後部席 びーどろ 3 早香・流・クリトン
355-19 師を前に句座の四隅の余寒かな
355-20 ハードルをひとつ蹴倒し二月尽 甘納豆 6 未貴・越冬こあら・亜紀・樽金・こひつじ・紫土
355-21 麦踏は今や死語なり風寒し
355-22 春昼やどかと駱駝の坐り癖 未貴 5 流・越冬こあら・樽金・こひつじ・クリトン
355-23 浅き春波打ち際に鳥一羽 早香 2 中ちゃん・亜紀
355-24 クレヨンの不足に覚めし春の夢
355-25 春服で娘手を振る橋の上
355-26 春めくや娘の彼の親と会ふ 中ちゃん 1 こひつじ
355-27 三月の水や光のなかにあり 紫土 5 未貴・長月・亜紀・勝坊・クリトン
355-28 春障子低きに指の穴二つ 樽金 7 流・甘納豆・蒼穹・野浮・こひつじ・紫土・クリトン
355-29 月おぼろ主賓挨拶ながいながい 越冬こあら 1 甘納豆
355-30 トラックに丸太積み込む春の午後 6 中ちゃん・早香・蒼穹・越冬こあら・亜紀・野浮
355-31 強東風や赤き新車を野へと繰る 中ちゃん 1 樽金
355-32 高杯のくびれつまみて雛あられ 甘納豆 3 中ちゃん・未貴・野浮
355-33 座布団に残る人型雛の夜
355-34 赤飯は古代の名残焼野原
355-35 団塊の世代ちりぢり残る鴨 蒼穹 1 未貴
355-36 剪定の刃こぼれ二つ頬かぶり
355-37 喩ふればパピプペポーと春の風 野浮 2 越冬こあら・亜紀
355-38 気のままに弾む大地の青き踏む
355-39 しらうをのためらつてゐる口の中 紫土 1 野浮
355-40 枝々の先まで梅の咲ききりぬ 甘納豆 2 勝坊・びーどろ
355-41 大皿に餃子小鉢に花菜漬 野浮 4 中ちゃん・未貴・こひつじ・紫土
355-42 田螺さえ住まぬ小川や鳥帰る
355-43 初蝶や問はれて好きないろきいろ 亜紀 2 甘納豆・越冬こあら
355-44 春山となる山頂の鋭きも
355-45 しんがりの気楽さ青き踏んでゆく 亜紀 6 早香・蒼穹・樽金・勝坊・紫土・クリトン
355-46 春の猫ほどの熱情無くて古希 樽金 2 長月・勝坊
355-47 老い先はとにかく長く蕗の薹
355-48 探梅は内緒話の落し物 早香 1 長月

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